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#105 東京インターナショナルペンショーでの公演

 「万年筆を持って旅に出よう」というタイトル。私の旅の分類と思い出、そしてトラベラーズノートを楽に作るコツについて話をした。
 私は旅の専門家でもないし、多くの旅に出ているわけでもない。だが、少ない経験ではあるものの、一つの旅を豊かなものにする術を少しは身につけているのも事実だ。それを話せたら・・・と思ってトークショーに臨んだ。

 私の旅には次の3つのものがある。
① ツアー(団体旅行)
 旅行会社がセットした旅の行程に沿って行動する。予約が面倒な施設の見学が可能になったりするので便利ではあるが、大人数で行動するので無駄な時間が生じる。バスでの移動にも時間が掛かる。見学・観光に要する時間よりもバス・レストランで過ごす時間の方が長いということもある。
② ステイ(1か所 滞在型)
 スーパーに買い物に行ったり、市場で食事をしたり、一市民のように生活をしながら観光をする。一日をどのように過ごそうか、全くの自由。観光に文具店巡りを加えて、地図を見ながら裏道まで歩く。
 私は裏道を歩くのが好きだ。イタリアやスペインの青空は濃い。それが、迫った建物の間から見える。パン屋や肉屋、生活感を感じながら歩く。店に入って買うこともある。歩き疲れたらカフェやバールで休めばよい。私は小さな教会で休むこともある。日中、観光客でごった返す所も、早朝に行けば貸し切りだ。歴史・芸術をじっくりと味わうことができる。1日中、360度、全てが身体に吸収されていくのを感じることができるのがステイの魅力だ。
③ スケッチツアー(絵を描く旅)
 観光地に行けば、有名な教会や博物館などがあり、それを見に行きたくなる。しかし、スケッチツアーで行くのは特段何もない村。絵を描くことが日常的ではない素人の私も、このツアーに参加したら絵を描くしかない。
 朝、スケッチブックを持ってホテルを出て、夕刻に帰ってくる。その間、どこで何を描こうが全くの自由。行き交う人々を見ながらベンチに座ってぼんやりと過ごすこともある。地元の人たちとの交流もある。それらが、いかに贅沢で素敵な時間であるかに気が付いたのは最近のことだ。

 ・・・というような話をした。
 話をしていたら、また旅に行きたくなってきた。次は文具店巡りを加えたステイかな。また筆記具とノートが増えそうだ。


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