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言葉はさんかく こころは四角♪

くるりの「言葉はさんかく こころは四角」(作詞・作曲:岸田繁)は
学生のときから聴いていましたが、歌詞はなんとなく聞き流していただけで歌詞の意味をふかく考えることはありませんでした。

でも、YouTubeのコメント欄を読んでいたら、

三角は四角の半分で、こころのうちの半分くらいしか言葉では表せない

という歌詞の解釈に出会って、はっ!! とさせられました。

言葉は三角で 心は四角だな まあるい涙をそっと拭いてくれ

さんかく・しかく・まるが並んだこの歌詞も、とても素朴で素敵です。

言葉って、たしかに語弊を生んで「そういう意味じゃなかったのに......」といった行き違いも起きることがあるし(三角がとんがってるみたいに)、
自分の気持ちが、辞書のどこにも載っていない! みたいな感覚になるときもあるようにおもいます。

私は、歌詞のこの解釈のことをきいたときに、前に読んだ
平田オリザ『わかりあえないことから』を思い出しました。

詳しくは、以前にこの本についてお書きになっている方がいるので、引用させていただきます!

著者の平田オリザ氏は、劇団「青年団」を主宰、戯曲や演出などをされていらっしゃる方のようですが、演劇という身体表現の方法にはどこか惹かれます。

「さんかくを、四角に限りなく近づける」
というのが正しいのかは分からないけれど、ことばじゃ伝わりきらない・表現しきれないこころを、言葉以外のなんらかの手段で表現しようとするのは、おもしろいんじゃないかなって思います。

ことば遊びじゃないですが、こころには本人には見えない“死角”もあるかもしれなくて、
そういった部分を鋭く、つついてくれるのもまた言葉の役割なのかもしれません。

私が最近夢中になっている、羊毛でつくる絵画“タブレーヌ”という手法で、この歌の世界観にせまってみました。

ことばやこころは、意図せぬ意味を相手に与えてしまうこともあり、きっと「まるいことば」や「まるいこころ」はむずかしい。
それでも、「まあるいなみだ」を挟み込んであげられるような、そんなことばとかこころを目指したい。

祖母の「まるいことば」「まるいこころ」に触れた時の感動を綴りました↓


くるりについては、以下のような記事も書きました。

読んでくださったあなたが、明日もよい言葉に出会えますように!

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