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社労士に求められる適性とは?

こんにちは。
フェリタス社会保険労務士法人の石川です。

当事務所では、時々、他の社労士事務所からの委託替えの依頼を受けることがあります。
委託替えに至る理由は様々ですし、必ずしも社労士事務所側だけが悪いわけでは無いと思いますが、割とよく聞く社労士への不満は次の通りです。

「偉そうで、話しにくい」
「話の内容が難しくて、分かりにくい」
「レスポンスが遅い」
「はっきり答えてくれない」

こういう不満を聞くと(あー。なるほど…。)と何となく想像がつきます。

「偉そうで話しにくい」
具体的にどんな感じなのかは見てみないと分からないのですが、同業の集まりなどで、何故かやたら偉そうな人を時々見かけます。
他人にマウント取ってみたり、若手の同業者に対してぞんざいな話し方をしたりする人・・。
こういう人は、私もちょっと苦手です。
相手と良いコミュニケーションをとるためにも、相手への敬意と笑顔は大切ですね。

「話の内容が難しくて、分かりにくい」
これは、伝えるスキルの問題かと思います。
社労士は専門士業なので、専門知識は当然普通の人よりあるのですが、それを上手く伝えられる人が意外と少ないと思っています。
難しいことを難しく話すのは、ある意味簡単です。
ですが、難しいことを簡単に分かりやすく話すというのが、難しい。
簡単に分かりやすく伝えられる能力があると、専門知識もグッと役に立つというものです。
そのためには、自分がしっかりと理解していることも大事ですし、伝える訓練も必要ですね。

「レスポンスが遅い」
例えば、お客様が何かしら質問をメールしてきたとします。それに対して、(ちょっと難しいケースだから、色々調べてから返事をしよう!)など考えて、数日も放っておいたら、お客様は当然不安になります。
その場合、うちの事務所では「調べてから確実なお返事をしたいので、2日ほどお待ちいただくことは出来ますか?」とまずは返信するように指導しています。
相手の立場からしたら、こっちが忘れているのか、調べていて遅くなっているのかは分かりません。
現在の状況をちゃんと共有することで、お客様はストレスを感じずに済みます。
要は「相手の立場にたって考えてみる」ということですね。

「はっきり答えてくれない」
これは、ちょっと社労士の立場もわかります…。
解雇などの労務トラブルなど、白黒はっきりつけにくいもの(裁判で判断されるようなもの)は、結論をはっきり予測して答えることが難しいです。
ですが、その回答の仕方がお客様を不安にしたり、イライラさせているのかな?と思います。
私も、その際は、お客様がどうしたいのか?それは法律的・ルール的にNGなことなのか?そうした場合、最悪なリスクは何なのか?を端的に伝えるようにしています。

こうしてみてみると、意外とお客様の社労士への不満は「コミュニケーション」の部分が大きいように思います。

当事務所では、「コミュニケーション」という部分にとても力を入れています。
人を扱う仕事でもありますし、会社と従業員をつなぐ、従業員同士をつなぐ、のも私たちの重要な役割だと思っています。
人が集まって働く会社では、様々なトラブルが起きます。
上司に反抗的な社員がいる、新人が急に来なくなった、ハラスメント問題が起きた、などなど・・。
そういった時に、私たちが問題を俯瞰的に捉えて、どのように対応していくのがいいのか?のアドバイスを行うことが求められます。

社労士業務を、「事務手続きのプロ、法律のプロ」だと思って目指す人も多いと思いますが、実際は意外とお客様や行政とのコミュニケーションの部分が大きかったりします。
ですので、
「私は人と話すのが得意じゃないから、専門知識を使った士業を目指そうかな」
という人は、うちの事務所ではちょっと難しいかもしれませんね。

仕事でお客様と接していく中で、私たち自身も日々成長していくことを実感できるよう、良いコミュニケーションをとって、お客様と歩んでいきたいと思っています。