仕事のやりがい
お客様からの相談
こんにちは。
フェリタス社会保険労務士法人の石川です。
お客様からの相談で、結構多いのが
「給与とか賞与ってどうやって決めたらいい??」
というのがあります。
ぶっちゃけ、給与は最低賃金さえ守ってもらえれば、「お好きなように!」ですが、お好きなようにする不安があるから相談されているんですよね。(そりゃそうです)
とある会社の昇給の仕組みについて打ち合わせをしていたところ、その会社の社長が
「他の役員が、社員が不満を持たないように昇給はどんどんするべき!」
というのだけど、どんなに給与を上げても人は辞めていく・・と話してくれました。
実際に中小企業であるその会社の給与は、業界内でもかなり高めで、賞与もかなりの額を支払っています。
ところが、社員はすぐに辞めてしまう・・。
ということは、問題の本質は違う所にあるわけです。
ハーズバーグの二要因理論
職務満足と不満足に関する理論に、ハーズバーグの二要因理論というのがあります。
まず、職務満足をもたらす要因は、「動機づけ要因」といって、仕事そのものや責任、昇進、承認、達成などがこれに該当します。
一方で、不満足をもたらす要因は「衛生要因」といって、給与、福利厚生、経営方針、人間関係などが該当します。
「動機づけ要因」は、無いからといってすぐに不満が出るものでは無いけれど、あればあるほど、モチベーションがあがるもの。
「衛生要因」は、整備されていないと社員が不満を感じるものではあるけれど、整備されているからといって満足につながるわけではないものです。
給与や賞与などは、衛生要因になるので、整備されていないと不満につながりますが、整備されたからといって満足度が上がるわけではない・・。
社員がやりがいを感じるためには、「動機づけ要因」が重要となります。
ご相談いただいた会社は、給与や休日などの条件は、かなりいい方ですが、それだけで仕事に対して満足を得てもらうのは難しい・・。
仕事に対するやりがいとか、達成感とかを感じてもらう仕組みが必要です。
これが本当に難しいと思うのは、業種や職種、個人の性格によっても、やりがいや達成感を感じるポイントが違うので、
一概に「これが正解」というものがないところです。
自社の仕事について、「どんなところにやりがいや達成感があるのか?」をよく分析して、仕事の魅力をアピールできるといいですね。
なお、いくら仕事のやりがいを感じても、生活していくのが難しい低賃金等では、やはり離職してしまいます。
動機づけ要因と衛生要因、双方のバランスは大切です。
ちなみに、社労士事務所の仕事のやりがいや達成感は、書ききれないくらいありますが、個人的に一番のポイントは、お客様先の社員の皆さんがイキイキと働いている姿を拝見することかな、と思っています。