Fender LEAD2のESP(Navigator) Char Model化 #コスプレ
今回は、2005年頃に行ったコスプレ過去作を焼き直しました、という記事です。モチーフはESP社(Navigator)のChar Model、CharⅡです。
※参考資料
Charley Yang, 国産初の本格的シグネチュア・シリーズ”Charモデル”の変遷研究, Japan Vintage Vol.4:ESPの技, SHINKO MUSIC MOOK, 2004, p07-35.
※参考サイト
Charサウンド研究室#843
Char
1955年生まれのCharは今もライブ等を精力的にこなし、本邦においては説明の必要がないほど著名なギタリスト/アーティストであると言えます。ソロとしての活動以外にも、Johnny, Louis, & Char(後にPink Cloudに改名)やPsychedelix、BAHO等での活躍が知られています。
Wikipediaでは、Charの使用するギターとしてFender社のStratocasterやMustangを挙げています。上の動画ではFender Custom ShopのChar Signature Stratocaster “Charizma” を主に弾いていますが、その他にも数々のギターを所有・使用しています。今回モチーフとして取り上げたのは、前述の通りESP社のCharモデル、CharⅡです。
Char Model?
ESP社は1975年創業で、その製品は様々なアーティストに使用されています。同社によるChar Modelの開発は、創業間もない1978年にさかのぼります。Charはアマチュア時代よりESP社と親交があり、その縁でアーティストモデルの製作プロジェクトが発足したようです。その目的は当時のメインギターであるFender社のMustangが持つ欠点(チューニングの不安定さ、弦のテンション、音質)の改善であったとされ、手段としてロングスケール化(※)とハイパワーなピックアップの搭載が選択されたようです。ただ、上で欠点とされた部分は個性であるとも言えるわけで、実際Char Modelの完成後もMustangは継続して使われています。
※Stratocaster等のネックスケールが25.5インチ≒647.7mmであるのに対し、Mustangは24インチ≒609.6mmと短い
上の画像はプロトタイプとのことですが、ボディーの両カッタウェイ角部先端の形状や、ボディー下部(エンドピン付近)に凹のボディーカットが認められない点が、後のChar Modelとは異なります。ヘッドの形状は通称「羽ヘッド」と呼ばれるもので、ストリングガイドは1・2弦用に1つあり、5弦用のペグの高さよりやや上に位置しています。ブランドロゴは「Navigator」の後に「CHAR MODEL」とありその横に小さく「PRODUCED BY ESP」とあります。
6弦側で弧を描くピックガードの形状や、Dynamic Vibratoの搭載、そしてピックアップがシングルコイル2発である点はMustangの仕様を踏襲していると言えます。ただし、ピックアップはブリッジ側のESP社120Sのみスラントマウントであり、ネック側のDimarzio社Fat Strat(FS-1)はフレットと平行です。
120Sは現行品には無く(SS-120というモデルは有り)仕様の詳細は不明ですが、FS-1の方はメーカーが現行品において「純正のシングルコイルよりも音量が大きく(約25%パワーアップ)、全体的に滑らかで太い音」と謳っており、ハイパワーなシングルコイルピックアップであると言えます。
ピックガード6弦側の2つのミニスイッチもまた、Mustangにおけるスライドスイッチ(ON[正位相]-OFF-ON[逆位相])の仕様を踏襲していると思われます。ただ、1弦側カッタウェイ付近にももう一つスイッチがあり、その目的は不明とのことです。ノブは黒いメタルタイプのようです。
その後、Char Model(CharⅠ、CM-120)としての販売が正式に開始されるわけですが、上の画像の通りこの時点でヘッド・ボディー形状が完成し、以降のモデルにも踏襲されます。
向かって左と中央は販売開始当初のもので、ミニスイッチがプロトタイプ同様ムスタングのスライドスイッチと同様の位置にあり、ピックアップのスラントもブリッジ側のみです。ノブはMustangタイプのものに変更されています。また、ストリングガイドの位置は、3・4弦用ペグの高さの中間あたりに変更されています。
向かって右側はCharⅠマイナーチェンジバージョン(以下MCV)で、ストリングガイドは通称テンションバーと呼ばれる全弦に渡る棒状のものとなります。また、ブリッジはESP社のFLICKER-Ⅰが搭載されています。FLICKER-Ⅰは一見すると通常のシンクロナイズドトレモロのようにも見えますが、4本のネジでボディーに固定された部分の両端が蝶番になっているという構造です(同様の構造のFlicker-Ⅲ参照)。
いずれもプロトタイプ同様のピックアップを搭載し、ボディー材はセンorアルダー、メイプルネックにローズ(ウッド)指板であることが雑誌広告兼オーダーシートに記載されています。
上の画像もCharⅠMCVですが、前述のものにはFLICKER-Ⅰが搭載されていたのに対し、こちらはDynamic Vibratoが搭載されています。ピックアップは通常のポールピースを有するタイプですが、マイナーチェンジ前のものと同じかどうかは不明です。
CharⅠMCVの電装系ですが、ボディー1弦側角付近にトグルスイッチ(Switchcraft社製?)が1個となり、ネックピックアップもスラントマウントとなるとともに、ブリッジ側と合わせてスラントの角度がやや強くなっているように見えます。また、ネックピックアップはブリッジ側に、ブリッジピックアップはネック側にそれぞれ移動しています。これによりCharⅠと比較してネック側はよりブライトに、ブリッジ側はよりウォームになると思われます。
上の画像は市販されたCharⅠとⅡを重ねてみたもので、マウント位置変更の実際がよくわかります。CharⅠではマウント位置がStoratocasterにおけるネック・ブリッジピックアップの位置と概ね同様に見えるのに対し、CharⅠMCV及びCharⅡではMustangのそれを踏襲しているように見えます。
上の画像は前述の推論の傍証にと、StratocasterとMustangのピックガードテンプレートを重ねたものです(協力:プロヴィジョンギター)。
※余談ですが、LEAD2はオリジナルとPlayer LEAD2でブリッジピックアップのマウント位置がやや異なり、Player LEAD2の方が1/4インチほどネック寄りとなります。この位置はStratocasterのそれとほぼ一致するため、Fender社の歴史においてはオリジナルLEAD2の方がイレギュラーなマウント位置だったということになります。
上の画像はCharⅡ(CM-200)です。1980年製でボディー材はホワイトアッシュ、ネック材はパドゥクだそうです。パドゥクは赤褐色ですが、画像を見る限りCharⅡでは黒くみえるため、塗装されていると考えられます。
ピックアップはBill LawrenceのL-250に変更となっており、理由として「パワーが有りマイルドな音」であることが挙げられています。L-250はアイボリーのものをボディー色に合わせて黒く塗っているとのことで、ピックアップ周囲ではピッキングにより塗装が剥げ、あたかも白い縁取りがなされているように見えます。
Char Modelはこの後数年の期間をおいてⅢに進化し、更にChar Model Jr.やCMDシリーズなどが誕生します。
動画
Johnny, Louis & CharのライブでCharⅡを弾いているCharです。黒く塗られたL-250の縁が削れて白くなっているのがよくわかります。
上の動画はPink CloudのライブでCharⅢを使用しているCharです。CharⅢではブリッジピックアップがSeymour DuncanのHot Railに変更されており、ネックはメイプルで指板はローズウッド、ボディーはアルダーとなっているようです。また、ヘッド先端には丸い穴が開けられています。
こちらはCharⅠMCVを使用しているJohnny, Louis & Char時代のライブです。
仕様
本機の特徴として、ネック換装(CharⅡに似たヘッド形状、22F)、Dynamic Vibratoの搭載、ピックアップにBill Lawrence社のL-250を採用していることなどが挙げられます。元の個体がロングスケールのLEAD2ですので、必然的に弦のテンションは「改善」されていることになります。ただ、サスティン(音を鳴らしてから途切れるまでの余韻音)の長さやチューニングの安定についてはやや不満が残りました。そこでこれらの改善を図るべく、様々なパーツを導入しています。
ネック(ヘッド・ペグ・ジョイントプレート)
ネックはValley Arts社製M Seriesのものと換装しています。Stratocaster等と同様25.5インチスケールのメイプルネックで、指板はエボニーとのことです。ヘッドはボディー色に合わせた所謂マッチングヘッドにしているため、Valley Arts社のロゴは残っていません。ペグにはSperzel社のTrim-Lok 6-in-line Locking Guitar Tuners Satin Chromeを採用しています。ロック式ペグの導入はチューニングの安定に寄与していると思われます。
ストリングガイドですが、前述の通りモチーフではテンションバーと言われるものが搭載されています。本機では元々丸型のものがついていた位置にRoller Guitar String Guidesを搭載しました。
ただ、Trim-Lokのようなポスト長が6弦用から1弦用に向かって徐々に短くなっているペグを採用したギターにおいては、ストリングガイド無しでも弦をナットに押し付ける力がある程度働くため、そもそも搭載していないものもあります。
ジョイントプレートにはFreedom Custom Guitar Research社のTone Shift Plate SP-JP-03を採用しました。素材はブラスとのことで、厚みは通常のジョイントプレートの倍の3mmです。以下はメーカーによる説明文です。
『通常のスティール製ネック・プレートに比べ、サウンドにより多くの倍音を付加し、まろやかで広がりのある芳醇なサウンドに変化します。また、通常の2倍の厚みを持たせ、プレートに大きな質量を持たせる事により、巻き弦の大きなピッキング・エネルギーを余すことなく受け止めますので、4~6弦の巻き弦サウンドがくっきりと際立ちクリアーで太い低域サウンドを出します。また、剛性が上がることにより、飛躍的にサスティーンを向上させます。』
「飛躍的」とまでかどうかはわかりませんが、交換前後で確かにサスティンの向上を感じ取ることが出来ました。
ボディー
ボディー前面です。ボディー色の黒はリフィニッシュです。ピックガードはネックエンド形状やDynamic Vibratoの搭載に対応できるよう形状を変更しました。ピックアップマウント位置には変更がなく、モチーフよりもネック側はネックエンド寄り、ブリッジ側はブリッジ寄りに位置します。
コントロールは1Volume、1Tone、ピックアップセレクターです。ノブはムスタング用のものを使用し、POTが250kΩ、キャパシターが0.05μfです。ピックアップセレクターはSwitchclaft社のShort Toggle Switchです。
ボディー裏面です。裏通しではなくなったため、ボディー裏面にストリングフェラルはありません。また、モチーフに合わせたエンドピン付近のボディーカットにまでは踏み切っていません。
ブリッジ
ブリッジはDynamic Vibrato(メーカー不明)です。
上の画像はDynamic Vibratoのパテント図で、構造がわかりやすく図示されています。ベースプレートの上にトレモロバー(テイルピース)とサドルの載ったブリッジプレートが位置し、トレモロバーに差し込まれる形でトレモロアームが装着されているという構造です。
各部の詳細です。弦はネック側からトレモロバーに通され、バーの下を通りブリッジプレート上のサドルを通過する形で張られています。
ベースプレートを外すとブリッジベースを支えるスタッドアンカーや、スプリングとトレモロスプリングポストが収まるハの字のキャビティーが見えます。
トレモロバーからベースプレート下キャビティー内に伸びるトレモロスプリングポストには、その名の通りスプリングが引っ掛けられています。
黒いスプリングはSound Loft社の「ムスタング用強化スプリング」で、元々のスプリングよりもやや短めです。メーカーによる解説文は以下のとおりです。
『張力・復元力を強めてありアーミングタッチは固めになりますが強く戻される事でチューニングの安定に貢献するでしょう。』
随分前の交換で記憶もあやふやですが、アームダウンからの戻りが良くなったと感じていた模様です。また、その硬さゆえ交換時に難儀したことも思い出しました。
トレモロバーの上面からは「穴」が3つ確認できます。向かって右端はトレモロアームを挿入する穴ですが、それよりもやや小さめで左右等間隔に空いている穴がトレモロスプリングポストがねじ込まれている部分(画像「黄丸」部)となります。
上の画像の通り、トレモロスプリングポストのねじ込まれている部分(「黄丸」部)を六角レンチ等で回すことで、トレモロバーのベースプレートとの距離(=トレモロバーの「高さ」)を変え、弦の張力との釣り合いを調整することが可能です。トレモロバーがベースプレートから離れる(=高くなる)ほどアームアップ出来る量が増え、逆に近づく(=低くなる)ほどアームダウンオンリーの状態に近づいていきます。
トレモロバーをベースプレートに近づけて(高さを下げて)セッティングをアームダウンオンリーにした場合、アームの角度は上の画像のようになります。
トレモロアームは差し込み式でトレモロバー側面からイモネジで固定する仕様です。
サドルの載ったブリッジプレートは、横から見ると「π」のような形状で「足」に相当する部分(ポスト)はボディーに埋め込まれたスタッドアンカーに差し込まれて固定されます。
ブリッジプレートはポストの中から下部に突出したイモネジを、上部から六角レンチで調節することで全体の高さ(=全体の弦高)が変更可能となっています。イモネジの先端は円錐形状になっており、スタッドアンカー内でポストの前後傾斜が可能です。
ブリッジプレートがトレモロバーの移動に伴って前後に傾けば、弦とサドルの接触位置は変わらず、弦がサドル上を滑る際の摩擦抵抗は理論上0となります。ただし、前後運動の際にブリッジプレートやトレモロバーが元の位置に戻れなければ、当然ながらチューニングは狂います。また、この可動構造はブリッジプレートがボディーに対しフローティングしているとも言え、長いサスティンを得るためには不利かもしれません。
前述の可動構造への対策として、スタッドアンカー部にはRetroTone社のBridge Fixing Bush for JM,JG,MGを装着しています。メーカーによる解説文は以下のとおりです。
ブリッジポストとブリッジスタッド間の遊びを無くし、ブリッジポストを固定することによってサスティーンや音質を向上させる樹脂製のブッシュです。
安価なパーツですが効果は絶大で、トレモロアームを大きく傾けても上の画像の通りブリッジプレートは殆ど動きません。サスティンに対する影響ももちろんあると思われますが、生鳴りの変化をより強く感じました。
サドルには KTS社のチタン製サドルPR-Muを選択しました。 メーカーによる解説文は以下のとおりです。
精密に切削されたそれぞれのサドルの間に隙間を見ることはできず、加えて素材が持つ音響特質により、深いミッドレンジとロングサスティーンを得ることが出来ます。
これもサスティンの増大を謳っているパーツなわけですが、その効果は感じたものの、変化の度合いは正直ジョイントプレートほどではありませんでした。ただ、音質面では音の「芯」が太くなって明るさもやや増したという印象です。
Bill Lawrence L-250
ピックアップにはモチーフ同様にBill Lawrence社のL-250を採用しました。L-250は、1970年代中期にBill Lawrence社の創始者Bill Lawrenceによって開発された、ハムバッキング構造を持つ、Stratocaster用シングルコイルサイズのピックアップです。
上の画像はピックアップ上面です。年代により、バーポールピースがボビン上面とほぼ同一面上にあるものと(向かって左上下、以下フラット)、わずかに突出して弧を描いているもの(向かって右上下、以下ラウンド)があるようです。現行品はラウンドですが、かなり古いものの中にもラウンドのものがあるようで、経緯については不明です。ただ、おそらく1980年代途中くらいまではフラットだったのではないかと推測しています。また、黒の他にアイボリーのものもあります。
向かって左下のフラットでケーブル外皮が銀色のものは、Bill Lawrence社のギターから外したもので、これのみケーブル内のリード線が赤/黒です。左上のフラットでケーブルが黒のものは単品売りのおそらくデッドストックだったと思われるものです。現行品も含め、外皮が黒のものではリード線は白/黒です。
下面です。コイル等は樹脂でモールドされており、内部構造を確認することは出来ません。向かって左上のデッドストックと思われるもののみ樹脂の素材が異なります。
L-250付属の高さ調節用ネジですが、通常のものが直径3.175mm程度であるのに対し、直径2.7~2.9mmと細めです。そのためコスプレの際には選択肢が限られます。また、L-250本体のネジ穴部にはタップ(ネジ溝)が切られておらず、付属のネジは所謂タッピングビスとなっています。
古いフラットのL-250に付属していたのは銀色の2種で、長さは向かって左(デッドストックのものに付属)が26.5mm、中央(ギターから外したもの)が21.3mmです。現行品付属のものは黒の1種で、長さは21.9mmです。また、付属のバネもそれぞれ違うタイプのものです。
最も長い26.5mmのネジは、LEAD2のキャビティーには収まらない長さであり、使用するにはキャビティーの加工が必要となります。
内部構造ですが、通常のシングルコイルピックアップは、マグネットポールピースを中心として、水平方向にコイルを巻いています。
それに対しL-250は、バーポールピース(鉄製)を縦に巻かれたコイル(正巻・逆巻)で挟み、コイル中央の磁石は横向きに配されています。この特徴的な構造は、前身であるL-220から変わっていません。高さ(ポールピースの頂点~ピックアップ底面)は、通常のシングルコイルピックアップが約17mmであるのに対し約23mmもあり、ギターによってはキャビティーの加工が必要となる場合があります。
上の画像はポールピースの直径の値を変更した場合の、倍音の拾い方の違いを表したものです(http://www.till.com/articles/PickupResponseDemo/)。通常のポールピースと比較して、L-250のバーポールピースは幅が1mm弱とかなり狭く、高い周波数での振幅があまり減衰していません。
直流抵抗値は上の画像の通りフラットで13.6kΩ程度、ラウンドで13.3kΩ程度となっており、僅かですが古いL-250の方が直流抵抗値は高めとなります。
終わりに
外見的には随分前に概ね完成していた本機ですが、記事化にあたり改めて各部を検証してみた結果、思いの外多くの外部パーツを導入していて驚きました。いずれも謳われている効果が感じられるもので、導入に後悔はありません。
Dynamic Vibratoについては、シンクロナイズドトレモロとも異なる「バネ感」とでも申しますか、LEAD2のようにハードテイルブリッジのギターとは弾き心地がかなり異なります。アームアップ出来ないセッティングでもピッキングの際に粘りを感じるのですが、各種パーツ導入のおかげか、ある程度ソリッドさを保っている気がします。チューニングも、ロックペグ・強化スプリング・Bridge Fixing Bush等の恩恵かほとんど狂わず、安心してアームダウンできます。
L-250についてですが、出力自体はX-1と同程度に感じ、ヴィンテージタイプのシングルコイルピックアップよりはパワフルと言えそうです。ちょっとした綺羅びやかさを感じるというか、コードを弾いたときにX-1なら「ジャーン」のところがL-250は「パーン」になるというか。ネック+ブリッジの並列接続の音が魅力的に感じます。ハムバッキング構造のためノイズが少ないことは言うまでもありません。
以下にL-250評をまとめてみました(敬称略、藤井一彦のみ試奏ではなく使用者としての評)。
いかがでしょうか?音を表する言葉も十人十色。試奏の際の機材の違いもあるでしょうし、これはもう実際に試していただくほか無いのかもしれません。また、生産時期によってL -250のサウンドデザインが異なる可能性もあります。あと、L-250は構造上ピックアップ上面の磁力が弱めなので、かなり弦に近づけることが出来ます。高さによる音量・音質の変化も結構大きいため、そのあたりも影響している可能性があります。上で紹介したCharⅡを使用しているライブ動画なんてすごくいい音だと感じますが、弾き手の腕前や他の機材も含めての「音」なんだと思う次第です。
というわけで、今回も中途半端さは否めないコスプレとなったわけですが、ピックアップセレクターをネック+ブリッジにしてアームを使ってるとなんとなく記事内で挙げている動画のような感じがしないとも言い切れません。個性の強いパーツ構成を真似ると出音はそこそこ似なくもない、という身も蓋もない結論を提示して本稿を締めたいと思います。
【了】