【保存版】中小企業担当者がGoogle広告を始めるために知っておくべきこと

Takaといいます。

2024年11月4日 05:50

中小企業のマーケティング担当者の方々から、「Google広告を始めたいけれど、何から手をつければいいのかわからない」というお声をよくいただきます。

確かに、Google広告をはじめようとすると、なかなかハードルが高い「気がする」かもしれません。

そこでこの記事では、そんな悩みを抱える方に向けて、Google広告の基礎から実践的なノウハウまでを詳しく解説していきます。

無料でデジマが学べるメルマガやってます

・登録無料で解約自由（いつでも解約可能）
・より細かい自社データを紹介
・海外最新情報を日本語でわかりやすく紹介　など
登録しておいて損はありませんのでどうぞお気軽に！
↓↓
メルマガ登録はこちらから

マーケティング相談はお気軽に（無料相談実施中）

E-mail：info@iwasyuru.com
LINE：https://onl.tw/rWMK5XA
SNS（X）：https://twitter.com/femto_qua
YouTube：https://www.youtube.com/channel/UCV16uSP2NoHkzZvoNNhA
お問い合わせはどこからでもOKです！

自己紹介

瀬古高行（せこたかゆき）／ph.D.（薬学）
ゆるマーケティング：ストラテジスト
医療経済学や行動経済学など、ヒトの行動心理を紐解くマーケティング手法を得意とする。
医療機関や介護福祉業界のSNS発信やホームページ制作だけではなく、人材、教育、美容、物販、飲食など、幅広い業者のマーケティング支援を行う。
マーケティング支援会社代表／薬学部非常勤講師／顧問契約多数
※2024年現在

Google広告とは：中小企業が注目すべき理由

特に中小企業にとってGoogle広告は重要な集客ツールとなっています。

その理由は、広告を見る人が「すでに興味を持っているユーザー」だという点にあります。

たとえば、テレビCMや新聞広告では、商品やサービスに興味がない人にも広告が届いてしまいます。しかしGoogle広告では、「税理士を探している」「引越し業者を比較したい」といった、明確な意図を持って検索している人だけに広告を表示することができます。つまり、効率的なアプローチが可能なのです。

コスト面でも、中小企業にとって大きなメリットがあります。テレビCMや新聞広告では、数百万円単位の初期費用が必要になることも珍しくありません。一方、Google広告では、最初は数万円程度の予算から始めることができます。さらに、広告がクリックされた時だけ費用が発生する仕組みなので、無駄な支出を抑えることができます。

実際に、筆者が支援している中小企業のクライアントの多くが、Google広告の活用によって問い合わせ数の増加や売上の向上を実現しています。ある不動産会社では、月間予算30万円のGoogle広告運用で、毎月10件以上の資料請求を獲得できるようになりました。

顕在顧客（すでにサービスを知っている、なんなら欲しいと思っている人）にダイレクトにアプローチできるのがGoogle広告の強みです。

Google広告の基本的な仕組み

Google広告の仕組みは、「オークション」に似ています。

ユーザーが検索キーワードを入力すると、そのキーワードに関連する広告主同士で、広告掲載位置を巡る入札が行われるのです。

ただし、注意すべき点として、単純に入札額が高ければ上位に表示されるわけではありません。

広告の品質も重要

Googleは「広告の品質」という概念を重視しており、これは広告の関連性や、クリックされる可能性、さらには広告先のWebサイトの使いやすさなども含まれます。

たとえば、ある税理士事務所が「相続税相談」というキーワードで広告を出稿する場合、単に高額な入札をするだけでなく、広告文言が相続税の相談に関する内容であることや、リンク先のページで相続税の相談サービスについて詳しく説明されていることが重要になります。

この品質重視の仕組みは、中小企業にとって大きなチャンスとなります。なぜなら、大手企業と比べて予算は少なくても、適切な運用によって上位表示を実現できる可能性があるからです。

入札単価や広告の品質など、複雑な要因が絡み合うからこそ、「予算勝負」になりにくいのがポイントです。※もちろん予算もめっちゃ重要です。

具体的な始め方：アカウント作成から運用開始まで

Google広告を始めるにあたって、多くの方が「アカウント作成が難しそう」と感じているようです。しかし、基本的な流れを理解すれば、それほど複雑な作業ではありません。

まず、Google広告のアカウント作成には企業用のGmailアドレスが必要です。個人のメールアドレスも使用できますが、将来的な運用を考えると、企業用のアドレスを使用することをお勧めします。担当者の異動や複数人での運用を考慮すると、個人のメールアドレスでは管理が難しくなるためです。

こまかな設定は上の動画をご覧ください。

予算設定：中小企業が知っておくべき広告予算の考え方

Google広告の予算設定において、最も多い質問が「いくらから始めればよいのか」というものです。

この答えは、業界や目的によって大きく異なりますが、重要なのは「テストから始める」という考え方です。

たとえば、最初の1ヶ月は5万円程度の予算でテスト運用を行うなど、「いきなりアクセルを踏まない」ことが重要だと考えています。

この金額であれば、投資しやすい金額だと考えられます。

予算内で十分なデータを集めて、本格運用に向けた傾向を把握することが大切です。

実際に、ある工務店のクライアントでは、最初の1ヶ月は5万円の予算でスタートしました。

テスト運用を通じて、「壁紙リフォーム見積もり」というキーワードの費用対効果が高いことが分かり、3ヶ月目からは予算を30万円に増額したという事例があります。

Google広告のキーワード選定

キーワード選定は、Google広告の成否を左右する重要な要素です。多くの企業が陥りやすい失敗は、漠然とした短いキーワードばかりを選んでしまうことです。

例えば、税理士事務所が「税理士」というキーワードのみで広告を出稿すると、非常に多くの予算を消費してしまう可能性が高くなります。

このようなキーワードは競合も多く、クリック単価が高くなりがちです。

代わりに、「相続税税理士神奈川」「法人税確定申告相談横浜」といった、より具体的で長いキーワード（ロングテールキーワード）を活用するのがおすすめです。

これらのキーワードは、以下のような利点があります：

まず、ユーザーの検索意図がより明確です。「税理士」と検索する人は、単に情報収集段階かもしれません。しかし、「相続税税理士神奈川」と検索する人は、具体的な相談を検討している可能性が高いのです。

また、こうした具体的なキーワードは、一般的に競合が少なく、クリック単価を抑えることができます。ある税理士事務所では、「税理士」というキーワードでは1クリック1,500円以上かかっていたものが、地域名を含めた長めのキーワードでは500円程度まで下がった例もあります。

広告文の作成

広告文の作成は、単なるコピーライティングではありません。限られた文字数の中で、検索ユーザーの課題解決につながるメッセージを届ける必要があります。

効果的な広告文の基本は、「ユーザーの悩みに共感を示し、その解決策を提示する」ことです。

家事代行サービスの場合

「仕事と家事の両立でお悩みなら」という見出しで始まり、「1時間2,000円から利用可能」「お試し価格で体験OK」といった具体的な情報を盛り込むことで、クリック率が2倍以上に改善した例があります。

また、数値やデータを含めることも重要です。「創業20年の実績」「顧客満足度98%」「24時間対応可能」といった具体的な数字は、ユーザーの信頼を得やすく、クリック率の向上につながります。

運用開始後の改善：PDCAサイクルの実践

Google広告の運用で最も重要なのは、開始後の継続的な改善です。

注意したいのは、「改善のための改善」に陥らないことです。

一般的な運用改善の基本的な流れは以下の通りです。

まず、2週間程度は大きな変更を加えず、データの収集に専念します。この期間で、どのキーワードがどの程度のクリック数やコンバージョンを生んでいるのかを把握します。

次に、収集したデータを基に、効果の低いキーワードの入札額を下げるか、使用を停止します。一方で、効果の高いキーワードについては、予算を増やすことを検討します。ただし、いきなり大きく予算を増やすのではなく、20%程度ずつ段階的に増やしていくことをお勧めします。

もちろんケースバイケースです。一気に増やすこともあります。

広告文についても、A/Bテストを行うことで継続的な改善が可能です。ただし、あまりに多くのバリエーションを同時にテストすると、有意義なデータを得るまでに時間がかかってしまいますので、それはそれで注意です。

実践的なアカウント運用

Google広告の運用において、多くの中小企業が見落としがちなのが「アカウント構造」の重要性です。適切なアカウント構造を作ることで、予算管理が容易になり、効果測定もより正確に行えるようになります。

不動産会社の事例

ある不動産会社では、当初「賃貸」「売買」「収益物件」というキャンペーンのみで運用していました。しかし、エリアごとの効果測定が難しく、予算配分に悩んでいました。そこで、エリアごとにキャンペーンを分け、さらに物件種別でアドグループを構築する形に変更しました。その結果、エリアごとの反応の違いが明確になり、より効率的な予算配分が可能になったのです。

このように、アカウント構造は単なる整理整頓ではありません。効果的なマーケティング戦略を実現するための基盤となるものです。

Google広告活用事例のご紹介

GoogleとMeta広告の違いはこの動画を御覧ください。

成功事例：美容クリニックの例

ある美容クリニックでは、開業後半年間、独自の広告運用を行っていましたが、思うような成果が出ていませんでした。主な課題は以下の点にありました。

まず、「美容クリニック」「美容医療」といった一般的なキーワードに高額の予算を投じていました。これらのキーワードは競合が多く、クリック単価が非常に高額でした。また、ユーザーの検索意図も様々で、必ずしも施術を検討している人ばかりではありませんでした。

そこで、戦略を大きく見直しました。「シミ取りレーザー〇〇→地域」「ニキビ跡治療〇〇」といった、具体的な症状や施術名、地域名を組み合わせたキーワードにシフトしたのです。同時に、ランディングページも各施術に特化したものを用意しました。

より具体的なキーワードを使用することで、真剣に施術を検討している人にリーチできるようになったのです。

基本的なことですが、こういうのはとても大切です。

失敗から学んだ教訓：製造業の事例

一方で、ある製造業の企業では、失敗を経験しました。

BtoB向けの精密機器を扱う企業でしたが、広告運用において以下のような問題が発生しました。

最も大きな問題は、検索意図の見誤りでした。「精密機器製造」というキーワードで広告を出稿していましたが、このキーワードには「製造方法を知りたい」「製造業の求人を探している」といったユーザーも多く含まれていました。

その結果、広告費用は消費されるものの、適切な問い合わせにつながりませんでした。

この失敗を踏まえ、「精密機器製造発注」「精密部品製造委託」といった、より購買意図の明確なキーワードに絞り込みました。また、広告の表示時間を平日の営業時間内に限定し、法人からの問い合わせに特化した運用に切り替えました。

顧客となり得ない人（おそらくならないだろう人）には「できるだけ広告がでないようにすること」も大切です。

広告運用を専門家に相談すべきタイミング

Google広告の運用において、どの段階で専門家に相談すべきかという判断は非常に重要です。以下のような状況では、専門家への相談を検討することをお勧めします。

一つ目は、月間の広告予算が20万円を超える場合です。この規模になると、適切な運用によって大きなコスト削減や効果向上が期待できます。

二つ目は、検索クエリレポートの分析や競合分析に十分な時間を割けない場合です。Google広告の運用には、定期的なデータ分析と改善が不可欠です。社内リソースが限られている場合、専門家に任せることで、より効率的な運用が可能になります。

考える作業をしてほしいのか、「手を動かして欲しい」のか、それとも両方なのか、ということを明確にして、適切な専門家に依頼することがポイントです。

中小企業のGoogle広告運用まとめ

Google広告は、適切な運用を行うことで、中小企業のマーケティングにおいて非常に効果的なツールとなります。

小さな予算から始めて、データに基づいて徐々に規模を拡大していく。これが、多くの成功事例に共通する特徴です。

だからこそ、データを適切に分析できるようなシステムをつくることもめっちゃ重要です。

また、「早く結果を出さなければ」という焦りから、過度に予算を投入してしまうケースもあります。

予算をかければうまくいくわけではありません。逆もしかりです。

デジタルマーケティングの世界は日々進化しています。

定期的な情報収集と、必要に応じた専門家への相談を組み合わせることで、より効果的な広告運用が可能になると思います。