海外・国内におけるフェムテック最新動向
12月10日(火)に開催された「持続可能なフェムテック 顧客課題を考える」のイベントに、理事・木村が登壇しました。その内容の一部をお伝えします。
登壇では、フェムテックの海外・国内における最新動向を、具体的な企業事例などを交えながら詳しく解説するとともに、今後の展望についても考察しています。
1. 海外におけるフェムテックの最新動向
海外では、フェムテックは既に大きな市場を形成し、多くの企業が革新的な製品やサービスを開発・提供しています。特に注目すべきは、オンライン診療や妊活支援などのサービスを展開し、幅広い年齢層の女性に対応している企業です。これらの企業は、アクセスの容易さと専門家との連携を強みとして、急速に成長しています。
①領域拡大を進める海外企業
具体的な事例として、Carrot Fertility、Progyny、Maven Clinicといった米国企業が挙げられます。
これらの企業は、それぞれ不妊治療や更年期といった特定の領域からスタートし、その後、女性のライフステージ全体をサポートするサービスへと水平統合を進めています。
②月経管理アプリFlo Health
月経周期を記録するアプリを展開しており、2024年7月に評価額が10億ドルを超え、ヨーロッパのフェムテック企業として初のユニコーンとなりました。
記録された情報をパートナーとシェアすることも可能で、医療専門家と連携したり、正しい知識を取得できる記事も掲載しています。年齢を重ねて、ライフステージが変わっても、1つのアプリを使い続けられる点が、ユーザーに指示されています。
2. 国内におけるフェムテックの最新動向
日本では、政府が女性活躍推進や少子化対策などの社会的課題への政策の一環として、女性の健康課題解決およびフェムテック推進に力を入れています。
①政府の取り組み
②東京都の取り組み
東京都は、事業者・企業・個人に対し、フェムテックに関する様々な施策を実施しています。
地方の取り組みにつきましては、こちらを参照ください。
③国内フェムテックプレイヤーマップ
2023年は55社だった国内のフェムテックプレイヤーは、2024年には65社に増加しました。更年期や婦人科系疾患のプレイヤーが増加傾向にあります。
④国内における資金調達
国内でもフェムテック事業に投資するファンドやCVCが増加しています。
住友生命やあすか製薬など、大企業からの出資や、ARCH、menopeerといったスタートアップ企業による資金調達も活発化しています。
資金調達やVC・CVCにつきましては、こちらを参照ください。
⑤大企業の参入
保険、食品、ヘルスケア、アパレル、化粧品・美容、ITプラットフォームなど、様々な業界の大企業がフェムテック・フェムケア事業に参入しています。
3. まとめ
海外では、オンライン診療や妊活・更年期支援など、幅広い年齢層に対応したサービスを提供する企業が成長を続けています。
国内では、政府や自治体がフェムテック推進に力を入れており、企業の参入も加速しており、福利厚生としてのフェムテックサービス導入も進んでいます。
フェムテックは、女性の健康課題の解決に貢献するだけでなく、企業の生産性向上や社会全体の活性化にもつながる可能性を秘めています。今後は、生産性向上や活性化をより数値化できると、フェムテック導入が進み、市場はますます拡大していくと予想されます。
6.Femtech Community Japan法人会員募集中
Femtech Coomunity Japanでは、スタートアップ・大手企業、VC・投資家、⼤学・研究機関、医療・ヘルスケア関係者メディアパートナーなどが集まり、フェムテック関連の取り組み・情報共有や現状の課題と今後に向けた議論・WG活動などを行っています。
ご関心のある方は是非、Webサイト、X、facebookグループフォローください。
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