⭐ 彩雲のように流れる、、、

小さな半島
東側の海岸に宿をとる
オンザビーチのベランダ付きの部屋
何年ぶりだろう
否、何十年ぶりだろう

背丈が、大人の腰くらい
ピンク柄の水着がかわいい娘達をみた

同じ場所で、同じ情景を
見ることはないのだろう
あのときの画像は
光速で、数十光年先に 
行ってしまっているのだから

労働の期間を過ぎ
解放されたような、そうではないような
労働のような日々

これからも
心、焦がす
愛しい思いに、あえるだろうか
燃える情熱の瞬間に、遭遇するのだろうか

若い喜怒哀楽の日々
いのちが目を見開き、閃光を放つ時もあった
そんなときの唯一無二は、自分では気づかぬもののようだ
せっせと忘れて、次へ、先へと 

思い出して、惜しむのはヒトの常かもしれない
しかし
これからだって、そんな血の騒ぐ、熱い情景を
想像することはできる

東向きのテラスの先に
解放感あふれる
夕暮れの海と空の景色が、一面にひろがる
水色に、青がのり、さらに紺色が広がる

頭上の空一体には
見えない西方で沈む太陽に、射られた彩雲が広がり
日没の時の近さを知らせる

この日も命が映える一日なのだろうか

面倒なへ理屈はやめにして
すなおに
光とこころが戯れるまま
若い気持ちを
彩雲の色どりにのせて
再現してみたい

明朝の日の出は
きっと
ベランダから望む天球のすべてが
ピンクに色づいて
燃えるエネルギーを、噴出させ
生命のすべてを色づけるだろう     

その時、オレンジ色の彩雲の舟形を見つけ
呼び寄せ、乗り込み
高層を吹く風と
濃淡と色調の変幻にまかせ
いのちの脈動のエネルギーで    
なにとは、知らぬ、引き寄せに従い
行方のない
遊行を始めたい


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