おくちの中に高級車
いきなりですが、現在、私の口の中には「高級車」が存在します。
これまでの歯の治療費(インプラント含む)で高級車が買えちゃうので、「きちんと歯磨きしないとこうなっちゃうよ」という、恥ずかしくも悪しき事例を示しつつ、今更ながらの自戒の言葉として「口の中に高級車」と言っています。
高級車の定義も人それぞれと思いますが、私にとっては300万円を超えれば十分に高級車。レ〇サスまでは届かないものの、幼少期からしっかり歯磨きしていたらと考えると、本当に無駄以外のなにものでもありません。
原因は明白
原因は明白。単に幼少期から歯磨きの習慣がなかったためです。
当然虫歯になり、その都度歯医者に通って治療を繰り返していましたが、当時は予約制の受付は少なく、待ち時間が長いのが常。
待ち時間に聞こえるドリルの音は苦痛ではありませんでしたが、待ち時間が少ない歯医者さんを探し回り、結果として主治医と言える歯医者さんもありませんでした。
結果も明白
虫歯になるのも当然ですが、せっかく治療してもきちんとケアしなければさらに進行、悪化するのも当然で、可能な範囲は差し歯。それがダメになって抜歯、さらにブリッジという悪いサイクルしか待っていません。
ブリッジも隣の歯がダメになってると徐々に限界になり、抜歯した上下左右の奥歯のところは欠損状態のまま。
成人に達する頃には、以前に比べたら歯磨きをするものの、相変わらず虫歯にはなるし、時々外れる差し歯やブリッジを持参しては歯医者に通うという日々が続きました。
ずっとこんな状態を続けるしかないということは漠然としか考えていませんでしたし、当時は原因不明の片頭痛にも悩まされていました。
選択の余地がなくなった
そしてついに・・・
40代にして、部分的ではあるものの、入れ歯しか手段がありません。という日がやってきました。
選択の余地、もうひとつ無くはないが・・・
もう一つの選択肢、それはインプラント。
部分入れ歯を補うとしたら数十万円でいけるのかな?
甘かった見立て
診てもらうだけも可能ってことで、紹介された別の歯医者さんに行ってみたら「そこだけインプラントにしてもほぼ意味がないくらいの状況」が判明。いや、歯医者さんから見たら「自明」か・・・
残りの人生があと何年か分からない。
でも、あと20年や30年もしくはそれ以上あると考えたら、その長い年数をこれまでのように、その場しのぎで過ごすのか?
改めて考えると、それもどうなんだろう・・・
インプラント(乗れない高級車購入)決定
ということで、インプラントを含む、お口のなか大改造を決定。
その時に乗っていた車を乗りつぶし、次の車を購入するために貯めていたお金がそっくりそのまま治療費に・・・
治療後は片頭痛も解消
長い治療期間を終え、現在は非常に快適です。
嚙み合わせも含めた治療の結果、あるべきところに歯があることによってでしょうか、悩まされていた片頭痛もなくなりました。
私の場合、片頭痛の原因は歯にあったようです。
歯産価値? 投歯? 口腔負債?
先日、日本歯科医師会が主催している「いい歯は毎日を元気に」プロジェクトを知りました。
そこに出てくるのが「投歯」「歯産価値」「口腔負債」とう言葉。
おもしろい!
「投歯」
将来の健康的な生活の実現(利益)を見込んで、日々のセルフケア(フロスや歯間ブラシなど)と合わせて、定期的に歯科医院でチェック(プロフェッショナルケア)を行い、口腔の健康維持に努めること 。
「歯産価値」
口腔環境が健康な状態を財産と捉え、その状態がもたらす、良いもの・こと・性質を指す。歯産価値を高めることは「食べる、話す、笑う」といった人間の基本的な活動を生涯にわたって維持でき、生活の質向上にも繋げることができる。
「口腔負債」
口腔環境の悪化やそれが原因で、全身の健康に影響を及ぼすことで、将来的な医療費の負担増を招きかねない状態を指す。
「投資」っていうのはリターンが確実じゃなくてマイナスの可能性(負債発生)もあり得ますが、
「投歯」は「歯産価値」が高まり「口腔負債」が減になるのが確実。
つまりはノーリスクでリターン確定という、やらなきゃ損するってことですね。
「投歯」を自分に置き換えてみた
「投歯」の前提として歯磨きやフロス、歯間ブラシによる「日々のセルフケア」があるので、
私の場合、前提となる「日々のセルフケア」を怠ったが故に
「資産を投じることで、まともに生活できる歯と定期的な歯医者さんでのチェックの場を手に入れた」ということになるのかな?
置き換えようにも、根本から異なるので比較対象にならない・・・
投資? 正しくは負債か??
私の場合、快適な口腔環境を手に入れるために、ずいぶんとお金がかかってしまいました。
資産を投じたという意味では投資とも言えなくもないでしょうが、本来は正しくケアしていれば不要なお金だったので、これは負債に区分するのが正しいでのしょう。
「投歯」は続くよいつまでも
とはいえ、大きな代償と引き換えることでさすがに懲りて、歯磨きも歯間ブラシも習慣化できました。
ようやくスタートラインに立ち、ここからが私の「投歯」の始まりです。
信頼できる歯医者さん、歯科助手さんがいる今、口腔負債への不安はゼロ。
明るい未来に向け「投歯」を続けます!