見出し画像

中小企業にこそ必要!PR・広報がもたらす驚きの効果

こんにちは、フェリーゼス経営支援事務所の金本淳(かねもとあつし)です。

皆さん、PRとか広報と聞くと、どんなイメージでしょうか?

PRとか広報というと、大手企業がやることで中小企業にはあまり縁がないもののように感じる方も多いのではないでしょうか?

でも、広報・PRは中小企業にこそ、むしろ必要なものであり、
中小企業こそ積極的に取組むべきものだと言っても過言ではないように思います。

丁度、先日、広報・PRに関するセミナーに参加する機会がありましたので、その時に聞いた話をご紹介しながら、今日は、
『中小企業のPR・広報の必要性』
について考えてみたいと思います。

ちなみに、
セミナーは以下のような内容でした。


『企業の魅力を最大化する広報・PRの可能性』
(中日BIZナビ・PRTIMES主催)

第1部
『愛知の企業が語る、企業経営に活きる広報・PR』

側島製罐株式会社社長の石川貴也氏が、2020年に社長に就任して以降、実際に自社でPR広報活動を積極的に展開し、経営力強化に繋げていった事例を紹介

第2部
『メディア視点で見る“社会に求められる”情報発信』

中日BIZナビ編集長の大森準氏が、どういう内容が記事になりやすいのか?
プレスリリースはどんな風に書けばいいのか?などを紹介


実際に情報を発信する企業の立場、企業の情報を受け取りそれをメディアで発進する企業の立場、両方の視点で、情報発信を知り、考える事のできる貴重な経験でした。

どれもためになる内容ばかりでしたが、今回は、中小企業が広報・PRに取組む意味やメリットに絞ってご紹介します。

側島製罐株式会社の石川貴也社長からは以下のような
『PR活動による変化=メリット』
の紹介がありました。

1.『ああ、あの会社ね』と言われるようになった
2.従業員のやる気がアップし、社内が活性化した
3.人材採用できるようになった

ひとつずつ解説します。

1.『ああ、あの会社ね』と言われるようになった

以前の側島製罐は世の中に沢山ある製罐メーカーのひとつ。

顧客企業からすれば、別に、側島製罐だろうが、他の製罐メーカーであろうが、安くてちゃんとしたものを作ってくれればどこでもいい。

それが、
「側島製罐さんと取引したい」
「側島製罐さんだからお願いしたい」
に変わったということ。

所謂、指名取引が増えたということ。

このことを、石川社長は
「自社のことを世間に知ってもらうことで『スタートが変わった』」
とおっしゃっていました。

名刺交換しても、
「あああの側島製罐さんね」
ということで、一から自社のことを説明する必要がなくなる。

最初から、自社のことをある程度知っていて、いい印象をもってもらっているところから、話しがスタートできるので色々な面で楽になった。

とのこと。

これは大きいですよね。

以前は、一から自社のことを説明しなければならなかったのだと思います。そして説明しても、
「そうですか、ふーん」
くらいの反応でしかなかったということだったのでしょう。

2.従業員のやる気がアップし、社内が活性化した

社長に就任した2020年当初の会社のイメージを表したAI画像を紹介されていました。

そのイメージは暗く、皆がうつむいて、ただ黙々と言われたことだけをこなしている、
そんな印象のものでした。

ちなみに2020年まで業績はずっと下降の一方で赤字が継続していたそうです。それがわずか数年で大きく変わった。

その大きな要因のひとつが、情報発信により従業員の意識が変わったことにあるとのこと。

自分達の作っている製品、やっていることがメディアなどで取り上げられる。

そうすると、
従業員としては嬉しいしちょっと誇らしく感じる。
自分達の取り組みが日の目を見て、世の中に認められている。
そういう気持ちが、やる気をアップさせまた頑張ろうと思う。

そうやっていい循環が生まれどんどん社内が活性化して、いい仕事ができるようなっていった
そういうことなのだと思います。

3.人材採用できるようになった

2020年に社長に就任した当時、採用しても誰も応募してこなかった。
ところが今は、状況が変わり、側島製罐で働きたいと言う人が増えた。

こんな事例を話していました。

  • 東京の大学に行っていた愛知出身の学生が側島製罐のことをたまたま何かのメディアで知り、Uターン就職してくれた

  • 応募してくる学生に他に採用面接を受けているところを聞くと、トヨタやデンソーなど地元の大手企業というのを聞いて驚くこともあった

今の学生の中には、昔ほど大手指向の人ばかりではなくて、中小企業でも面白い取組をやっていて、やりがいを感じる、
そんな企業で働きたいという人も増えてきているということなのでしょうね。

そういう意味では、
中小企業だから人が採用できないというのではなく、企業規模にかかわらず
これからは魅力のある企業かどうかというのが、人を採用できるかどうかの
分かれ目になるのでしょうね。

最後にひとつ、メリットではりませんが、印象に残ったことをご紹介します。

それは
『定量化できないことに目を向けよう』
という1枚のスライドでした。

そこにはこんなキーワードが並んでいました。

・企業のイメージ
・社内のコミュニケーション
・お客さまとの信頼関係
・会社の知名度
・愛社精神
・部署同士の信頼関係
・仕事への熱意
・挑戦できる組織風土
・会社のブランド力
・地域住民との信頼関係
・社員の自律性
⇒大事なことは定量化できない

2025年2月28日セミナー『愛知の企業が語る、企業経営に活きる広報・PR』側島製罐株式会社社長の石川貴也氏説明資料より引用

企業活動って、商品やサービス、あるいは、売上とか利益とかなどの数字などに目がいきがちです。

でもそれらを支えている(生み出している)のは、上のような
『定量化できないこと』
なのだと。

それらがないと
『企業は成長できない』
と言っても過言ではないでしょう。

そして、石川社長が伝えたかったのは、
この『定量化できない企業の力』
を生み出す一端を大きく担っているもの、

それが『広報・PR』
ということなのだと思います。

もちろん、変わったのは単にPR活動をしたからだけではないでしょう。

他にも社内の色々なところを同時に変えていく活動を行ったのだと思います。

でもその中でも、
『自分達の仕事を社会に知ってもらう』
というPR活動が大きな原動力になったことは間違いないのだと思います。

ということで、いかがでしたでしょうか?

これまでも何度か情報発信の大切さを伝えてきました。

いくらいい製品・サービスを提供していても、それを知ってもらわなければ売れません。
知ってもらってこそ初めて買ってもらえる。

また、自社の情報発信をすることは単に、お客様や社会に向けたアピール効果だけではありません。

自社で発信されている情報を目にした従業員が改めて自分達のやっている
『仕事の意義』『会社の良さ』
を再認識できる。

あるいは、友達や親兄弟から
「○○の会社ってこんないいことをやってるんだね」
と、声を掛けてもらえる。

そういったことを通じて、自信や誇り、やる気を深めることにも繋がる。

そういう意味では、企業活動にとって広報・PRって欠かせないものだと思います。

広報・PRというと大袈裟な感じはしますが、PR・広報は別にテレビや新聞などメディアに掲載されることだけではありません。

先ずは社内報やSNS,自社ウェブサイトなどで情報を発信する。
それも立派なPR・広報であり、効果も見込めるはずです。

そこから始めて、そしてさらにプレスリリースなどにも挑戦してみる。

そんな風にして、徐々にお客様や社会へと広げて、自社をより広く認知してもらうという風にしていけばいいのではないかと思います。

今は無料で情報を発信ツールが沢山ありお金も殆どかかりません。

やらない手はないと思いますがいかがでしょうか?

ご参考になれば幸いです。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

<今日のありがとう>

本当は面と向かって伝えたい
でも中々言えない自分がいます
だからこの場を借りて少し...
=================

今日は、上記のセミナーを開催いただいた中日BIZナビ様とPRTIMES様の関係者の方々、

そして、ご登壇いただいた
側島製罐株式会社の石川貴也様
中日BIZナビの大森準様
モデレーターの犬飼奈津子様

皆様に感謝です。

広報PRの必要性はもちろん、どういうプレスリリースが求められているのか、その書き方なども具体的な事例とともに紹介されていたのは非常に有意義でした。

特に、実際にメディア側の事情を考慮した対応の仕方などは、これまで知らなかったことであり、自分の知識の幅をさらに広げてくれる非常に価値のあるものとなりました。

あれくらいの規模のセミナーを開催するのは本当に色々準備も大変だったと思いますが、皆様のご尽力でいいセミナーをうけさせていただいたこと、本当に感謝します。

「ありがとうございました!」

最後までお読みいただきありがとうございました。

今日も素敵な一日になりますように!

いいなと思ったら応援しよう!

金本淳
読んでいただいたこと、それだけで幸せです! 少しでも価値を感じていただけたならもっと幸せです!