海外のヤングアダルト小説3選📚
『ヤングアダルト小説』とはティーンエイジャーを対象にした本のジャンルです。基本的に図書館でも児童書とは別にYA(ヤングアダルト)コーナーが設置されています。アメリカでは特に充実していてドラマや映画化された作品も少なくありません。
人間とヴァンパイアの恋愛を描いた「トワイライト」、ニューヨークに住むセレブ高校生の日常をドラマ化した「ゴシップガール」も原作はYA小説でした。その他にも人気作品はたくさん出ています。
今回は私が好きだった海外のヤングアダルト小説を3つ紹介します。大人でも楽しめる作品だと思うのでよかったら読んでみてください✨
プリンセス・ダイアリー(著:メグ・キャボット)
(写真はイメージです)
高校1年生のミアは内気な女の子。学校でも目立たない存在だけど、親友のリリーと毎日楽しく過ごしている。そんなある日突然祖母が訪ねて来て、ミアはジェノビア国のプリンセスであると告げられる。普通の高校生活だけでもいっぱいなのに、プリンセスとしての修行もすることになり…
メグ・キャボットさんのヤングアダルト小説を当時一番読んでいました。メグ・キャボットさんはティーン向けの小説をたくさん書かれていて、プリンセス・ダイアリーは一番有名な作品だと思います。
♢映画化もされた人気作品
『プリティ・プリンセス』(邦題)はアンハサウェイ、ジュリーアンドリュース主演で2001年に映画化されました。2004年にも『プリティ・プリンセス2』という映画オリジナルの続編も出ています。
実は映画化されているのはほんの一部で、原作は10巻以上あるシリーズものです。単純なシンデレラストーリーかと思いきや、1巻から読んでいるとミアの悩みや恋愛模様、プリンセスとしての成長を知ることができます。
♢日記形式の小説
”ダイアリー”というように、主人公の思いが日記形式で赤裸々に綴られています。ミアはプリンセスだけど普通の高校生と同じように代数が苦手で、胸が小さくて悩んでいる等身大の女の子でした。主人公視点で感情移入がしやすく、ミアと同じように一喜一憂して物語を楽しめます。
♢日本人が登場?
実は小説に日本人が何人か出てきました。ミアは一国のプリンセスなので他国のプリンセスとも交流があります。各国の王室の集まりで『プリンセスアイコ小さくて可愛い〜!』みたいな場面があって、名前そのまんまじゃん!と当時は読みながら思っていました笑。
またミアの彼氏・マイケルが日本に留学する話や(崖っぷちのプリンセス編)、日本人の女の子ミドリちゃんとの仲を疑うシーンもありました。(しかもミアは内心「ミドリのスカート短くない?」と思ってます😂)
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♢パロディMV
ちなみに…TWICEのWhat is Love?のMVにプリンセス・ダイアリーの映画パロディがあります。映画を見たことがあればどのシーンかきっと気づくはず!
メディエータ(著:メグ・キャボット)
(写真はイメージです)
スザンナ・サイモンは幽霊と話ができる霊能力者(メディエータ)。成仏できない幽霊を霊界に導く手助けをしている。
ある日、引越し先の家で自分の部屋に取り憑いたジェシーと出会う。スザンナはジェシーが幽霊と分かりつつも紳士的な優しさに少しずつ惹かれていく。そんな頃、同じく霊能者であるポールが転校生としてやってくる。
こちらもメグ・キャボットさんの作品ですが、もっとファンタジー寄りで少女漫画っぽい恋愛要素もあります。
主人公のスザンナが霊能力者のため、幽霊や霊能力者が度々登場します。ジェシーのような心優しい幽霊だけではなく、危害を加えようとする幽霊もいるためハラハラする展開も多いです。また恋愛面ではスザンナ・ジェシー・ポールが三角関係に発展します。
♢三角関係
ジェシーは紳士的で黒髪のイケメン、ポールはスポーツマン系でスザンナにガンガンアプローチするイケメン…という見事にタイプ違いのイケメンです(最高)。正直どっち選んでも良くない?と思う場面もありました。
しかしジェシーはすでに死んでいる幽霊で、ポールは滅多にいない同じ霊能力者であることから3人の関係が今後どう変わっていくかが見所です。
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そしてなんとメディエータの映像化が決定しました!!絶対見たい!!!
♢メディエータ映像化について
今まで映像化の話が出ても、原作に寄り添ったストーリーにするため実現しませんでした。メグ・キャボットさんの作品ではプリンセス・ダイアリーが一番有名ですが、熱狂的なファンが多いのはメディエータらしくファンをがっかりさせないため原作のストーリーを大切にしていたようです。
近年Netflixのようなストリーミングサービスが映像化に成功していることを受け、今回メディエータの映像化が決まりました。
※現在はコロナの影響もあり詳細はまだ未定です。
トラベリング・パンツ
(著:アン・ブラッシェアーズ)
(写真はイメージです)
レーナ、ブリジット、ティビー、カルメンは昔から大の仲良し。いつも一緒にいたが16歳の夏休みは初めて別々に過ごす予定。そんな時に古着屋さんで不思議なジーンズと出会う。それは体型がバラバラな4人にもぴったりな魔法のジーンズだった。
運命を感じた4人は夏休み中ジーンズを順番に送り合い、それぞれ旅の報告をすることにした。離れていても1本のジーンズが友情を繋いでいく青春物語。
この小説が面白いのは4人それぞれの視点で書かれている所です。夏休みの間、レーナは祖父母の住むギリシャへ、カルメンは離婚した父と一緒に過ごし、ブリジットはメキシコでサッカーキャンプに参加、ティビーは地元のスーパーでアルバイトをします。
一冊の本の中で何度も視点が入れ替わり、全員が主役という面白さがありました。それぞれ違った経験をするので、異なる場所で恋愛や家族との関係性に悩みながら成長していきます。
当時特に好きだったのはレーナです。ギリシャを舞台にした恋愛模様はまるで映画のヒロインのようでした。しかも続きが気になるところで次のターンになったりするので、毎回どうなるの?!とハラハラしながら読んでいました。
♢二作にわたり映画化
こちらも映画化されていて2005年に「旅するジーンズと16歳の夏/トラベリングパンツ」、2008年に「旅するジーンズと19歳の旅立ち」が公開されています。どちらも見ましたが、本で読んだ時のキラキラした青春が再現されていてとても良かったです。
ちなみに当時あまり有名でなかったブレイク・ライブリーがメインキャストで出演し、注目を浴びるきっかけになりました。以降、他のキャストも様々なドラマや映画に出演しています。
最後に
ヤングアダルト小説はティーンエイジャーの頃に読むと何倍も魅力的に見えました。十代だからこそ知らない世界への憧れで輝いて見えて、自分とほぼ同年代の子が主役だからこそ感情移入しやすかったのだと思います。
もう一度同じ小説を読んだらどのように感じるのでしょうか。もしかしたら以前より細かい点に気がついて、昔とは違った面白さがあるかもしれません。ただ、無鉄砲な主人公の行動には今読んだ方がある意味ハラハラさせられる気がします。笑
おまけ:その他の海外YA小説
「ジンクス 恋の呪い」「ティーンアイドル」「アヴァロン」…etc.
全てメグ・キャボット著
「ミッドナイト 真夜中の妖精」ジャクリーン・ウィルソン著
「スターガール」ジェリー・スピネッリ著
「13ヵ月と13週と13日と満月の夜」アレックス・シアラー著
「青空のむこう」アレックス・シアラー著
この中だと「13ヵ月と13週と13日と満月の夜」が特に面白かったです。ファンタジーなのに最後まで展開が読めなくて、当時かなりワクワクしながら読んでいました。
だいぶ前に読んで内容があやふやなため今回のレビューからは外しています。他にもタイトルが思い出せないものがいくつかあるので、今度読み返してYA小説の第2弾が書けたらと思います。
♢日本のYA小説:
・「カカオ80%の夏」
・「レッドマスカラの秋」
二作とも永井するみさんの作品です。
日本の小説ですが、海外のYAっぽい雰囲気があって好きでした。
追記 : 写真を本の表紙からイメージ写真に差し替えました(2021.10.24)。
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