FEISは学生にとってチャレンジしやすい環境-OB・高山裕輝(後編)
この記事は、FEISの「OB・OG図鑑」企画におけるOB・高山裕輝さんの記事の後編です。
前編をまだ読んでない方は、先にこちらをどうぞ。
それでは、たかゆうさんのインタビュー(後編)をご覧ください!
4.FEISでの経験が今に与える影響
「自分の進みたい方向に向かっていく上での気付きが大きかった」
---(布)ここまで全体的な話をしていただいたんですけど、ここからはFEISに特化してお聞きしたいと思います。まず、FEISでの活動が今にどう影響していますか?
自己理解、とりわけ自分の進みたい方向に向かっていく上での気付きが大きかったです。前提として、学生団体でも人によってどういう活動をしていたかは違います。自分の場合はサービスを作る経験をずっとやってきた人でした。0→1を何回もやっていたから、価値を作るっていう所に面白味を感じたし、その難しさも痛感しました。(サービスを提供する上での)限界と可能性を味わったなと思います。具体的には、価値を作る上で僕は2つの比較を学びました。
一つ目は、アナログとデジタルの比較です。ここでいうアナログとは、デジタルやインターネットを使っていないぐらいのことだと思ってください。FEISやアイセックで、1対1で気付きを与えたり、何かしら価値を提供したりする活動をしていました。それは人対人だったから、繋がっている人の数と価値を提供できる人の数が比例していきます。例えば、1時間に1人にサービスを提供すると、自分が24時間で価値提供できる相手は24人になるということです。ただ、例えばキャリア教育1つとっても悩んでいる人はもっと沢山いるから、そこに限界があるなと感じました。
一方で、人力だからできることもあります。アドリブで対応できるのは、その1つです。1人1人の生徒や人の様子に応じて、臨機応変に対応を変えられる、それはアナログ(人)だからできると思っています。デジタルではパターン分けの対応になってしまうから、そこはアナログの強みだなと。
もし自分が価値を作ることをデジタルでできれば、いろんな人に価値を届けられるし、自動化を進めることで時間も増やせるから、アナログの限界を越えられるかもしれないと気付けたところが自分に大きな影響を与えました。今やってるアナログの活動もアナログに限定する必要はないと思うし、アナログとデジタルを融合させて、アナログの限界を越えつつアナログの良さを残すっていうところは、活動を終えてみての1つの学びです。
二つ目は、FEISに限らず、ボランティアとビジネスの比較について考えさせられました。ここでは、サービスを届ける相手から対価をもらわない方をボランティア、もらう方をビジネスと呼ばせてください。
ビジネス的に活動すると、価値を届ける相手にとってお金に見合ってるか、そもそも価値を受け取るかっていうジャッジが入り、端的に言うと難易度が上がります。学生団体は、ただでさえ組織作りを始めとした色んな大変な事がある中でビジネス的なハードルを入れると、ハードモードを超えた難しさになっちゃいますよね(笑)
自分は、学生の間はまだ親からの金銭的な支援も受けられることを利点として、若干自己犠牲的かもしれないけど、経験値を求めてボランティア的に活動することが多かったです。それ自体は自分に学びとして十分に返ってきたけど、とはいえ自分の時間も必要だし、本来はバイトできる時間だったのに活動すればするほどバイトできなかったりして、頑張ってるはずなのに自分の首をしめるようなこともありました。そういう経験を通して、ボランティアだったら手っ取り早く自分の成長や挑戦はできるけど、持続的ではないなと思いました。
ビジネス的にどこから対価をもらうか考えないと、活動を拡散させたり持続的にさせたりすることはできない。これはFEISだけというより、FEISも通じて感じたことでした。「じゃあビジネス的にするなら何をしたらいいか」を考えるキッカケにもなりました。FEISでは(一部イベントで)参加費などももらっていたからビジネス的なことを考える土台にもなったと思います。
---(布)学生団体は瞬発力はあるけど、持久力はないということですね。「自分のやりたいことをすぐやってみたい」というような場合には学生団体の方がいいということでしょうか。
そうですね。学生の間は、多少自己犠牲的でもいいんじゃないかなと思います。
(参加者の話を聞くたかゆうさん)
5.FEISの価値について
「学生にとってチャレンジしやすい環境」
---(布)次に、FEISの価値について伺ってもよろしいでしょうか。
FEISは学生団体の活動の一種やと捉えてるから、他の学生団体との比較で喋りますね。他の学生団体も同じようなところはあるから一概には言えないですけど、、、
まず、どの学生団体でも共通してることは、理念ややりたいことを自分でできるっていうところです。それに付随してFEISは、リソースを使えるところが大きいと思っています。FEISはいい意味で規模が小さいので、お金を使ったり新しく何かを始めたりすることへのコミュニケーションが少なくて済みます。お金だけじゃなく、顧問という形で社会人もついてて、比較的手軽に相談もできるし、ノリがいいから、割とポンポンポンって感じでやってみようと思ったことが実現しやすいのがFEISの特徴かな、と思います。
二つ目に、参加者の熱量が高いということです。自分がいた当時(2019年度)は参加費をもらってたので、皆さんそれなりのハードルを越えてきてるんですよね。だから成長意欲・好奇心・チャレンジ意欲など、色んな意味で意欲的な人が集まってました。参加者というより仲間に近い感覚でしたね。1人1人がチャレンジしてる人だから、話してるだけでこっちも元気をもらえる、何かできそうだなって可能性を感じさせる期待感がありました。これは参加者と距離が近いFEISならではだと思っています。
最後に、これらのリソースと参加者があるからこそ、チャレンジがしやすい環境があるなと感じました。インパクトの大きいことができるかは人次第ですが、自分の場合だと参加者を集める際に、従来の口コミやSNS告知に加えてWebページを0から作ってみました。「やってみたい」という気持ちから始めて、後から目的や理屈を立てていました(笑)。大変でしたが良い思い出です。今年(2020年度)で言うと、動画や画像を編集するためにFEISのお金を投資してもらったと聞きました。小さいことも含めて色んなチャレンジがしやすい環境が整っていると思います。これがFEISの魅力ですね!
(何かを楽しそうに話しているたかゆうさん)
6.FEISが社会に及ぼす価値
「頑張る学生団体を強くしていってほしい」
---(布)最後に、FEISが社会に及ぼす価値、「FEISがどうあるべきか」っていうことについてお聞きしたいです。
めちゃくちゃ自論になるけどいいですか?
---(布)自論がいいです!(笑)
自分は教育の力を「武器」だと捉えています。自分にとって“教育”とは「教育分野の課題を解決する」より、「教育の力を使ってある分野にイノベーションを起こす」という意味の方が大きく感じています。自分の所属した団体がアナログ的だったからだと思いますが、人に変化を与えようとすることに関心がある人が多かったんです。人に変化を与えようとする行為は、広義の教育だと思い、そういう人に武器として教育力を使ってイノベーションを起こしていってほしいなと思っていました。そういう、「頑張ろうとしてる人たちの特訓の場」としてFEISが機能したらいいんじゃないかと思っています。
具体的には、学生団体を強くする学生団体になれたらいいんじゃないかと当時は考えていました。頑張ってる学生団体はいっぱいあるけど、学生はすぐ代替わりするし、その育成も必要だから、そこをFEISがやってあげて、+αで「教育の力」もつけてあげたら、学生団体も嬉しいし、FEISとしても教育に想いをもつ仲間がたくさん集まります。それがFEISが勝つ道筋だと思います。
これはあくまでも自論だし、FEISに関わってる人それぞれ違うと思うから、色んな人に聞いてみてください(笑)。
---(布)たくさんの面白いお話を聞かせて頂いて、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?