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ねむ×ヤマシタ対談 こぼれ話2 【漫画の中のごはん&気分転換とスケジュール】《アンコール掲載》

※2017年11月 FYnetに掲載された記事を修正のうえ再掲したものです。

ねむようこさん『ボンクラボンボンハウス』1巻と
ヤマシタトモコさん『違国日記』1巻の
近い刊行を記念して行われた仲良し対談。

第1回目のネーム談義に続き、こぼれ話第2回です。
今回は「漫画の中のごはん&気分転換とスケジュール」と題し、
漫画の中のごはんと、〆切を美しく守るおふたりのスケジュール管理について。
おふたりの“効率化”のお話、必見です!

▼前記事はこちらから。
ねむようこ×ヤマシタトモコ仲良し対談
ねむ×ヤマシタ対談 こぼれ話①【こんな風に生まれる『ボンクラ』と『違国日記』】

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆効率化を目指すふたりのリアルごはん

——日々のお食事について聞かせてください。何かルールってありますか?

ねむ:私、献立を毎日考えるのがすごく嫌なんです。私が作るわけじゃなくて、夫も一緒に作るんですけど、もう「1週間分を決めよう!」ということになって、もう1週間の献立が決まってます。月曜日のメニューさえ決まったら、その材料によって、「次の日はこうしよう」って決められるからいいんだよ。

ヤマシタ:毎日してるんだ。偉いね。(写真を見ながら)材料欄には買わなきゃいけないものが書き出してあるんだ?

ねむ:外出した時にスーパーに行く余裕のある人が、それを見て買ってくるルール。

ヤマシタ:名案だね。

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▲『ボンクラボンボンハウス』1巻1話より。

——ヤマシタさんは、昼の献立ってどうしてるんですか?

ヤマシタ:私は昼しか作ってないから、なるべくめんどくさくないように、野菜をちょっと多めに買って、5日間ぐらい保つ野菜だけのおかずを2品くらい作る。それと、毎日魚とかを組み合わせてます。

ねむ:ちゃんとしてる。

ヤマシタ:もう給食! って感じ。でも、1日かけてカレー作りたい時もある…。「ああもう、この原稿が終わったら、絶対カレー作るし!」みたいな時。

ねむ:「私が作るカレーめっちゃ美味しい!」ってやつだね。

ヤマシタ:うん。自分で作ったカレー、ウマッ。その後は、冷凍する時もあるけど、大体は1週間ずっとカレーです。


◆「なるべく色んな人が美味しいって思いそうなものを描きます」——ヤマシタ

——漫画に食べ物を描く時は、食べたいものを出す傾向などはありますか?

ねむ:うーん、あんまり。でもコロッケの形が実家の形だったりとかは、ある。

ヤマシタ:あるある。

ねむ:あと、よく食べるものかな。シーンに合わせてですけど。

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▲『ボンクラボンボンハウス』1巻1話より。

ヤマシタ:私は、なるべく色んな人が美味しいって思いそうなものとかを描きます。逆にみんながみんな、食べたことがあるわけじゃないものは、気をつける。

——味の想像がつかないものってことですね?

ねむ:シロクマの手とか?

——その味はわからない! (笑)

ヤマシタ:読者が想像しやすい味を意識しますね。まあ、生活漫画のご飯だったら、大体みんな分かるだろうけど。

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▲ 『違国日記』1巻4話より。

ヤマシタ:とはいえ、日常のほんとに普通の普通の、ちょっと汚い日常より、ちょっといいごはんを描くけど。

ねむ:確かに。

ヤマシタ:それと同じで、槙生の部屋も私の部屋よりちょっと綺麗。

——(一同爆笑)

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▲ 『違国日記』1巻2話より。

——槙生の部屋、散らかってますよね…。

ヤマシタ:リモコンも埋もれてる。当然この人は、どれがどのリモコンかわかんなくなってる。

ねむ:全部押してみるんだ(笑)。

ヤマシタ:そうです。「リモコンはこの辺に」みたいな認識。

ねむ:エリアだよね。ここじゃなくてこの辺、ていう。

ヤマシタ担当:槙生ちゃん、人と住んでよかったなあ。

ヤマシタ:1人でも色々動くことはあったんでしょうけど、こうなってくると違う人生になりますから。

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▲ 『違国日記』1巻4話より。

◆何もやってないってのが怖すぎるアレ
 ——気分転換とスケジュール

——おふたりとも、スケジュール進行を押すことがほぼないお仕事ぶりですが、仕事の気分転換はどんなことをしてますか?

ヤマシタ:〝作業〟的な無心になるやつ。例えば編み物だったら、2段編んだら大体何分ぐらいだから、それだけ無心でやったら仕事に戻るという感じです。編み物はやらないけど。

——切り替えがお上手ですね。

ヤマシタ:……でも、私は今はゲームしかやってないです。FF15(Final FantasyXV)はタイムドクエストっていうのがあって、15分で終わったりするから、15分モンスター倒しまくったら仕事戻るんです。

ねむ:ちゃんとしてる。

ヤマシタ:でもゼルダはもうダメですね。フィールド広すぎて永遠にクリアできない気がする。そして何にも切り替えられない。

——あら…? 珍しいですね。それは大丈夫なんですか?

ヤマシタ:基本的に、1、2か月先の締め切りやってるんで、大丈夫です。1日中8時間ゼルダやっても、誰にも怒られないはず。ただ気が咎めるだけ。

ねむ:気が咎めてるんや? それ、すごいわかる。

ヤマシタ:その日、やったことはダンジョンを5個クリアしただけだしね。

ねむ:何も生みだしてない日ね…。別にスケジュールも押してないのに、何もやってないってのが怖すぎるアレ。

ヤマシタ:「酸素を二酸化炭素に変える仕事」中。そして、電気を消費している。この時間でやれることは、まあ他にもありましたねって思うんです。せめて筋トレすればって。

ねむ:すっごいわかる。なんか、毎日15やらないかんことがあるのに、13.5しかできないみたいな日が続く。「でも、10超えたからいいじゃん」で1日を終えてしまうんやけど。1.5ずつ負債を抱えて生きているっていう感じがイヤ。

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▲たまには外食もいいですよね! 『ボンクラボンボンハウス』1巻2話より。

ヤマシタ:その負債込みでスケジュールは立てるんだけど。

ねむ:でも、立てちゃうと、そこが15になっちゃうから。

ヤマシタ:そうなんだよね。だから「猶予の3日」は、作業用に取ってたけど、遊ぶつもりだったのになあとか。結局遊べなくなったじゃんみたいな。

ねむ:すごいわかる!!

ヤマシタ:「はい、自分のせい〜」みたいな…。

ねむ:すごいわかる〜(泣)。

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次回「こぼれ話③ 子どもの頃のトモコとようこ」は5月15日(金)更新!

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