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【UK編】ロック史を変えたアーティストが続々登場!オルタナティブ、ブリットポップの2大革命が勃発した90年代を振り返る。

今回は「ロックの新しいスタンダード」が生まれた激動の90年代【UKロック】を振り返る10枚をご紹介。

1990年
Ride「Nowhere」

My Bloody Valentineの「Loveless」とともに、シューゲイザーの金字塔と並び称されるRideの「Nowhere」。

シューゲイザーは、オルタナティブロックのジャンルの一つで、80年代末〜90年代初頭にかけて盛り上がりを見せた。エフェクターを複雑に用いた深いディストーションのギターサウンド、メロディアスで浮遊感のあるボーカルが特徴。諸説あるが、足元のエフェクターを頻繁に操作する様「靴(シュー)を凝視(ゲイズ)する」から、その名が付いたとか。

ギター/ボーカルのアンディ・ベルは、その後、Oasisにベーシストとして加入することになる。(ベースはOasis加入が決まった後に練習開始。何でもいいから入りたかったらしい。)

Rideはどれも名盤なのだが、個人的には96年発売の「Tarantula」が好き。

1991年
Primal Scream「Screamadelica」

アルバム毎にスタイルが変わることから、カメレオンバンドという異名も持つPrimal Scream。ロックンロールとアシッド・ハウスその他の融合を試みた本作は、全英チャート8位まで上り、バンドにとって初のヒット作となった。

DamagedのPVでのボビー・ギレスピーのクネクネ具合は、何だか陰キャな印象を受けるが、実際はかなりアウトローなバンド。フジロック来日時、終演後のどさくさに紛れて、ステージ上の機材を盗んで帰ろうとしたという伝説がある。

1992年
Manic Street Preachers「Generation Terrorists」

「30曲入りの2枚組のデビューアルバムを発表し、世界中でナンバーワンにして解散する」といった解散宣言をするも、世界中でNo.1を達成することは叶わず、活動を継続することとなったマニックスの記念すべきデビューアルバム。

1993年
Suede「Suede」

デヴィッド・ボウイやザ・スミスらに影響を受けた耽美的な音楽性で、90年代のUKロックシーンに衝撃を与えたSuede。同性愛の世界をロマンティック歌い上げて話題となった。

1994年
Blur「Park Life」

ブリットポップブームの火点け役Blurの代表的なアルバム「Park Life」。本作は90週連続チャート入りを果たし、イギリスの音楽業界の歴史を塗り替えるほどの、空前の大ヒットを記録した。Blurの魅力は、独特なコード進行と、ひねくれた歌詞、そしておもちゃ箱をひっくり返したようなユニークかつ(良い意味で)チープなサウンドプロダクション。癖になる!

1995年
Oasis「(What’s The Story)Morning Glory」

言わずと知れた大大大名盤!もはや説明さえ野暮なので割愛。僕らの永遠のアンセム“Don‘t Look Back In Anger”は、ボイジャーに乗せて銀河の彼方まで飛ばしたい1曲だ。

1996年
Heavy Stereo 「Deja Voodoo」

今回の10枚の中で一番マイナーであろう1枚。元Oasis、Beady Eyeのギタリストであるゲム・アーチャーがOasis加入前に在籍していたバンド、Heavy Stereo。70年代グラムロックからの影響が伺える良質でシンプルなロックサウンド。正直、アルバム1枚で解散は勿体なかったと思う今日この頃。

1997年
Radiohead「OK Computer」

僕らが90年代のロックを語る時、Radioheadは避けては通れない。中でもこの「OK Computer」は90年代後半のロック を代表する一枚だろう。実験精神に溢れ、革新的でありながら、完成度の高い本作は、最初こそ批評家の反応も否定的あったが、徐々に評価をされ始め、全英チャートで1位を獲得した。2000年代オルタナティブ・ロックへと繋がる、契機となった一枚である。

1998年
Mansun「Six」

Mansunは、ブリットポップ末期の1997年にアルバムデビュー。英国の伝統的なグラムロック、プログレッシブ・ロック、ニュー・ウェイヴ等に影響を受けた耽美的なギターロックを展開しつつも、現代風なサウンドプロダクションが施された「Six」はブリットポップの終焉を飾るのに相応しい一枚。近年、アルバムの再販など再評価されている。

1999年
Travis「The Man Who」

Radioheadとともに、ブリットポップ後のUKシーンの新たな潮流を作ったのはTravisだろう。メロディアスでじわりと沁みる曲調は、その後登場するColdplayなどにも通じる。新時代の幕開けを感じさせる一枚だ。

(90年代【UKロック】をたった10枚で振り返ろうとするのは無謀すぎた…)

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