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コンセプチュアルアートについて

コンセプチュアルアートて何?

コンセプチュアルアートとは、1960年代に登場した芸術の一形態で、作品の意図や概念、思考過程に重点を置いた芸術運動です。コンセプトアート、コンセプチュアルアート、あるいはコンセプチュアリズムと呼ばれることもあります。

従来の芸術とは異なり、コンセプチュアルアートでは、芸術作品の価値を形状、色、テクスチャーなどの物質的な特徴ではなく、アイデアや概念に置くことが特徴です。芸術作品は、アイデア、文書、図面、写真、ビデオ、音楽などの形式で表現されることがあります。

例えば、アメリカのコンセプチュアルアーティスト、ソラン・ルウィットの作品「ウォール・ドローイング」は、作品の説明書きのみが存在し、実際の作品は制作されないというものでした。また、イギリスのアーティスト、トレイシー・エミンの作品「マイ・ベッド」は、自身のベッドを展示したもので、人生の荒波を乗り越えた彼女の苦難や経験を表現しています。

コンセプチュアルアートは、作品の形式や物質性に拘らず、アイデアや概念を表現することに重点を置くことから、多様な表現手段が用いられる芸術運動であり、芸術に新たな可能性を開拓する役割を果たしています。

従来の芸術とは何?

「従来の芸術」という言葉は、芸術史の中で現代芸術が出現する前の時代の芸術を指します。具体的には、ルネサンス、バロック、ロココ、ロマン主義、印象派、表現主義など、歴史的に重要な美術、建築、音楽、文学などの芸術分野に属する作品や運動を指します。

従来の芸術は、実在する物や風景、人物などの描写を通じて、美的価値を表現することが主な特徴でした。絵画や彫刻などの美術分野では、物質的な技術や表現技法に重点を置き、自然の模写や人物像、静物画などが主題でした。音楽分野では、旋律や和声などの音楽要素を重視して、楽曲や交響曲、オペラなどが作られました。文学分野では、物語や詩、戯曲などを通じて、言葉やストーリーを用いた表現がされました。

従来の芸術は、その時代の社会や文化を反映し、それぞれの時代において芸術的な価値を生み出しました。しかし、現代芸術の出現以降、芸術の定義やアプローチが多様化し、従来の芸術との差異が生じるようになりました。

コンセプチュアルアートの主題は何か

コンセプチュアルアートの主題は、芸術作品におけるアイデアや概念です。コンセプチュアルアートは、芸術作品の形式や物質性に拘らず、アイデアや概念を表現することに重点を置きます。そのため、主題は多岐にわたり、作品の制作者が思考することができるあらゆるアイデアや概念が芸術作品の主題になる可能性があります。

例えば、アメリカのコンセプチュアルアーティスト、ジョセフ・コシュースは、芸術と日常の関係性や、観客と作品の関係性について考えた作品を制作しました。また、フランスのコンセプチュアルアーティスト、マルセル・デュシャンは、日常生活にある日用品を芸術作品として発表しました。

コンセプチュアルアートにおける主題は、単なる美的価値や感情表現に限定されず、社会的・政治的な問題や科学的・哲学的なアイデア、芸術そのものに関する問題なども扱います。主題の幅広さが、コンセプチュアルアートの多様な表現手法を生み出し、芸術の可能性を広げることにつながっています。

ビデオゲームはコンセプチュアルアートですか?

ビデオゲームは、一部の場合、コンセプチュアルアートの要素を含むことがありますが、すべてのビデオゲームがコンセプチュアルアートであるとは言えません。
ビデオゲームは、音楽、グラフィックス、物理エンジン、ストーリー、キャラクターデザインなどの多くの要素が複合的に組み合わさって作られています。それぞれの要素がビデオゲームの楽しみを作り出すために重要です。一方で、コンセプチュアルアートは、芸術作品におけるアイデアや概念に重点を置き、そのアイデアや概念を表現する方法を問うものです。
したがって、ビデオゲームの場合、コンセプチュアルアートの要素があるかどうかは、ゲームデザイナーの意図や制作者のアイデアに依存します。例えば、『Portal』は、ポータルを開けるゲームのアイデアを中心に制作されたゲームであり、コンセプチュアルアートの要素があります。また、『Journey』は、旅の中での孤独や絆といった概念を表現するために制作されたゲームであり、こちらもコンセプチュアルアートの要素が含まれています。
ただし、すべてのビデオゲームがコンセプチュアルアートであるとは限らず、ゲームの目的が純粋に娯楽や競争である場合もあります。

ファイナルファンタジーはコンセプチュアルアートですか?

『ファイナルファンタジー』シリーズは、一部の場合、コンセプチュアルアートの要素を含むことがありますが、すべての作品がコンセプチュアルアートであるとは言えません。

『ファイナルファンタジー』シリーズは、物語、キャラクターデザイン、音楽など、多くの要素が組み合わさって作られています。これらの要素が組み合わさって、物語やキャラクターの魅力、バトルシステムなどの楽しみを作り出しています。一方で、コンセプチュアルアートは、芸術作品におけるアイデアや概念に重点を置き、そのアイデアや概念を表現する方法を問うものです。

『ファイナルファンタジー』シリーズの場合、ストーリーやキャラクターの設定、世界観などが、コンセプチュアルアートの要素を含んでいると言えます。例えば、『ファイナルファンタジーVII』は、環境破壊やメガコーポレーションなどの社会的問題を扱った物語を持っていることから、社会的なコンセプトが含まれていると言えます。

ただし、すべての作品がコンセプチュアルアートであるとは限らず、『ファイナルファンタジー』シリーズの場合も、ストーリーやキャラクターの設定などのコンセプチュアルアートの要素がある作品とない作品があります。

あとがき


テーマ、コンセプト、モチーフ、タスクの関係性と違いについてChatGPTと会話をしているなかで、コンセプトはテーマに対する概念や全体の考え方であるという印象を受けた。
そこでコンセプチュアルアートいうものがあるが、アートの構成要素の一部であるコンセプト自体がアートになるというのはどういうことなのか、気になって、ChatGPTに聞いてみた。

コンセプトの概念や世界観、問題提起というキーワードから、ファイナルファンタジーというゲームが頭の中に浮かんだ。ファイナルファンタジーは各シリーズで独特の世界観、テーマ、問題提起がある。その意味でカルチャーであるのと同時に、コンセプチュアルアートなのではないかという疑問が湧いた。ChatGPTに質問してみた。

次回は、芸術の要素についての会話を上げる予定。
要素はそれぞれ繋がっていながら、実はそれぞれ独立しても存在していて、その両方から考える必要がどうやらあるようだ。


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