英文法を単元別に指導し続けても本番では使えない!!
文法の体系化とは
英語の苦手な人は、先ずは昔の人が名づけた文法用語や重箱の隅をつつくような文法話なんて気にしないで下さい。文法なんかどうでもいいという意味ではありません。文法は英文のつながりを知るためのもので、文法問題を解くためのものではないを理解できると英語力は激変します。
実例として書きます。大手塾に出張指導に行った時に、高3の9月時点で高2レベルの英語・国語力しかなかった生徒たち(半年後に京大(保健)・京大(農)・九大(工)・信州大(後期・医学部)など合格)に指導したことは、彼らの頭に既にあった知識を呼び起こしただけです。簡単そうに聞こえるかもしれませんが、この指導のために筋痛症再発したくらいですのでご想像ください。
私が伝えたのは、既にある知識を活かす共通概念と思考力のネットワーク化(体系化)です。ほぼ全員センター国語は苦手でしたが、古文漢文の知識を伝えた記憶はありません(それでも8割とれます)。
京大(保健)に合格した生徒だけが逆で、国語は出来るのに意外に英語が出来ないので注視していると、その生徒のみ高校基礎英文法をただ単元別に覚えている(丸覚え)だけでした。
ですが、その生徒に僅か1時間で英文法約10単元の体系化(各分野の相関関係)を伝えると、そこから彼の英語に対する考え方や思考力が形になり始めました。
どうすればこれまで学んだ知識を束ねていけるのか(体系化)を考える方が、高度な知識を入れ続けるよりもはるかにセンター試験の結果は大きく変わると思います。少なくとも英語は。
なぜ縦割り指導がダメなのか?の根拠
英語基礎文法をただ暗記していた京大合格者は文法問題を解くためだけのものでした。肝心の英文を読み書き(話す聴く)をする時に文法を有効利用できていなかったのです。英文内の塊と塊(句or節)がどのようにつながっているのかが理解出来なければ、少なくとも読み書き話すは出来ません。
古い言い方を借りて細かくなりますが、基礎英文法の単元が、①文型、②時制、③助動詞、④不定詞、⑤動名詞、⑥分詞、⑧句と節、⑨名詞・形容詞・副詞、⑩関係詞、⑪比較、⑫仮定法、⑬受け身、⑭話法に大別したとします。★極論・暴論を言えば、一番大切なのは⑧と⑨のみ。何故なら英文は⑧と⑨の組み合わせでしかないからです。
この基礎文法①から⑭を高2以上の生徒にレベルを上げていくら縦割りの単元別を教えても体系化や実用化は出来ません。例をあげれば、④不定詞の3パターン(名詞系の句・形容詞系の句・副詞系の句)=⑩関係詞の3パターン(名詞節・形容詞節・副詞節)=⑧(句と節)など同じくくりで理解できるものをレベルupして単元別にしても単なる知識止まりになるだけです。
また、時制・助動詞・不定詞・動名詞・分詞、分詞構文・仮定法は共通概念に基づき同時指導できます。つまり、have done(been)を現在完了とだけ理解するのはあまり意味がありません。
これは「時制のズレ」を表す強力な表現。seem to doとseem to have done、doingとhaving done、could doとcould have doneの違い、何も縛りがなければhad done(過去の過去/大過去)などと整理すれば前述の7/14、つまり入試に必要な英文法全体の半分を高2高3生なら一度に束ねて学べます。
数学で言えば高2高3生で初見でなければ、三角比・図形の一部・三角関数・ベクトルなどを再度単元別にばらばらに復習するよりも、重複する部分に横串を刺してを復習する方が実践的なことと同じことをお伝えしているだけです。
指導側が認識すれば生徒の負担が減る
何故上記のことを指導する側が、入試英語で実用できるようにもっと意識して伝えないのか分からないのです。文法を指導することは決して間違ってはいませんが、それを伝える時期や伝え方にもう少し工夫があってもいいのではないかと思います。
英文法は文法問題のために学習するのではなく、英語を読む・書く・話すの少なくとも英語4技能の3つに直結します。
文法の時間だから文法やイデイォムのみを教えてテストするのは、余りに創意工夫がないのでは!?
文法の時間に英文解釈と英作文の3つを同時に指導出来れば、生徒たちには1石3鳥です!!
その受け手となる生徒たちのことを考えると単にレベルを上げた英文法問題を解き続けることは、時間と労力の膨大なロスになりますから。
だから、いくら英文法や英単語・イディオムをinputしても英語は実践では書けない話せないになる訳です。
大学生や社会人皆さんも高校時代に経験されているのではないでしょうか!?
※全身痛再発7年目で外部の学校には指導に行けませんので、サポートは本当に有り難いです。投稿内容にご納得の上、何らかの形で英語指導の機会を与えて頂ければ幸いです。よろしくお願いします。 HP⇒https://feedback01.webnode.jp/ 福岡県 北九州市 小倉南区