部屋の豊かさについて
軽井沢に二泊三日の旅行に行った。
素敵なお店との出会いがあって、「部屋」について前に一度考えたことのあったことが思い出された。
ひとり暮らしをはじめた約15年前頃、今でいう断捨離的な生活をしていて、遊びに来た友達からは「モノが少ない」とよく言われた。
使わないものが家に置いてあるのが嫌だった。使わないものというのは「使う頻度が少ないもの」という意味で、ほんとうにお気に入りのものとしか購入ということはしなかった。本でたとえるなら、大半のページが気に入ったものとわかっているものしか買わなくて、この一節が好きとかそういう理由で買うということはなかった。
結果的に物理的にも経済的にもシンプルですっきりした部屋となったものの、買おうとした思いや失敗する経験など感覚的ななにかは欠如してしまったのかと今では思う。
そんなある日、とても素敵だなと思える部屋に出会った。
それは美術館の中に再現されていたポールスミスの部屋だった。
雑然としているのだけれど、そこにはかたちのきれいなものや色の鮮やかもの、ユニークなものが「なにこれっ?!」がたくさんあふれていた。大人でも興味をもつおもちゃばこをひっくりかえしたような部屋だ。
それぞれのモノに対する好きとか愛着とかが感じられて、こういう部屋からポールスミスのカラフルでおしゃれな洋服が生み出されていくのかと妙に納得をした。
もちろんシンプルな部屋にしても、必要最低限なもので構成された素敵な部屋というものはあると思う。どっちの優劣というより、ポールスミスの部屋にある遊び心というか豊かさみたいなものにとても感動をした記憶がある。
ちなみに今回軽井沢で出会ったお店は、こちら。
http://sugarspotcoffee.com/index.html
全体的に木とガラスがたくさん使用されていて、カフェとキッズスペースと店主の趣味が併設された個性的で素敵な場所だった。お店の外にもこどもの遊び道具や心をくすぐりそうなものがたくさんあった。
とても素敵な場所で、あらためて「豊かさ」について自分の中で考えるきっかけになった。。
シンプルな部屋は好きだし魅力もあるけれど、子どもの心をくすぐる楽しさはない。
もちろん、家や部屋が全てではないが、そこからその人のもつ遊び心とか人柄や豊かさみたいなものが伝わってくるものだなと感じた。