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『ナニシテモイイコ』BGM紹介

 まさか13000字以上書いたあとがき記事が、更に続くとは……。

 今月半ばに声優の菜月なこさんと行った座談会で、「BGM」が良いという意見をいくつか頂戴しまして。「BGMについてもっと知りたい」と言ってもらえたので、今回私的解説と共にご紹介していきたいと思います。

 ネタバレはほぼ無いですが、勘の良い方は察する可能性も無きにしも非ずなので、心配であればプレイ後推奨です。

🐶本編(プレイ無料)💍


言質(ネタバレだらけ注意)


各素材サイトリンク


BGM探しについて

 曲紹介に入る前に、最近ハマっている検索方法について触れておきます。
 よくお世話になっている「DOVA-SYNDROME」というサイトでは、雰囲気、リズム、使用楽器などで絞り込み検索が出来ます。ただ、「慎ましい」「寂しい」曲で検索をかけても、明るい曲がヒットすることもあり、逆もまた然り……。
 そこでオススメなのが、キーワード検索です。例えば「人形」で検索すると、タイトルやキャプションに「人形」という言葉が入っている曲がヒットするので、BGM探しが大変捗りました。いいなと思った曲が使いたいシーンと合った曲名だと、なんとなく嬉しいですし。
 『ナニシテモイイコ』では主にこの方法でBGMを探していました。


使用BGM紹介&解説

『サイケデリック・ドール』 作曲 : ハヤシユウ

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 タイトル曲です。タイトル画面で流す曲はかなり迷ったのですが、どこかSFっぽい雰囲気がいいなと思い選びました。

夢の中で人形に語りかけている、いや、よくないことを吹きこまれているような、怪しいアンビエントです。

作者様説明より

 この説明もこれから「店」で行われることを予感させるようで、決め手になりました。


『人形の瞳』 作曲 : ゆうり

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 主に受付の青年のシーンで流していた曲。個人的には「店」のテーマと呼んでいました。受付の青年のテーマにするにはオルゴール調が可愛いのですがw、扱っている少女「人形」の雰囲気と、洋館ホラーのような怪しさを「店」のテーマとして合わせてみました。


『優しい踊り』 作曲 : GANO

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 主にイチコとの接客シーンで使っていた曲です。

古い色褪せた人形が踊る仕掛けがついた、寂しいような怪しいような印象を与えるオルゴールをイメージして作りました。

作曲者様説明より

 タイトルに「人形」は入っていないのですが、このように説明がありました。
 個人的にはイチコのテーマと呼んでいます。
 『人形の瞳』とこちらの曲でどっちを接客シーンに使うか迷ったのですが、滑らかなメロディーの『優しい踊り』は接客シーンに、きっちりしたリズムの『人形の瞳』は受付シーンにと使い分けてみました。


『雨音落ちる日』 作曲 : 蒲鉾さちこ

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 END1、2へ繋がるメインルートの、4日目前半で流していた曲です。
 作曲様の説明によると即興演奏だそうで、パターン無く変化していくメロディーが印象的です。
 デートシーンではまだ雨は降っていないですが、「この日雨降るしな!」ということで選んでみました。暗すぎず明るすぎないトーンも、彼らのデートにはいいかなと。


『静かな余韻』 作曲 : 蒲鉾さちこ

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 4日目後半、雨のシーン以降の曲です。元々はホテルに着いてから流すつもりだったのですが、雨のシーン以降でイチコの心境が変わるので、それに合わせて曲も変えてみました。
 『雨音落ちる日』と同じ作曲者様ですが、説明によるとこちらも雨や梅雨のイメージだそうな。


『The sorrow of two goldfish』 作曲 : JoMa

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 5日目前半の曲です。
 菜月さんとの座談会でも触れましたが、説明がとても素敵なので改めて。

『2匹の金魚の悲哀』
夏祭りの金魚すくいで獲った2匹の金魚。しばらく飼っていたんだけどどんどん大きくなっていく。その度に水槽を買い直して対応していた。最初は2センチほどの体調が20センチ超えに。もう手に負えなくなると思って、ついに近所の池に解き放つ。2匹の金魚は広くなった世界に戸惑う事なく生き生きと泳ぎ回る。まるで自由を勝ち得たみたいに。でももう僕はエサをあげられないよ。これからは君達だけでエサを探さなきゃならないんだよ。そんなことを明日の朝になって気づくのかな。

作曲者様説明より

 本編ではちょくちょくブラックジョークや暗いネタも挟まりますが、デートシーンは4日目5日目共に明るめに描こうと意識していたので、「生き生きとしたふたりぼっち」というテーマに惹かれ選びました。


『星粒が降る夜』 作曲 : ISAo

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 5日目後半の曲です。5日目の夜は星空を見ながらのシーンなので、「星」「夜」などと検索をかけた中から選びました。
 5日目の夜は動きが少なく、ほぼ会話と語りで進むため、曲も落ち着いたものにしています。


『静かな夜』 作曲 : 蒲鉾さちこ

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 END1、2での曲です。海感を出すために、使用時は波の音を合わせています。
 ちなみにですが、蒲鉾さちこさんの曲は主張が強すぎず、切なさのトーンも絶妙な優しいものが多く、本作では曲数は一番使われています。


『迷子と遊園地』 作曲 : ネコト

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 END4、5での曲です。説明によると「楽しいはずの場所で不意に不安になる時の曲」とのことで、狂気シーンで使わせていただきました。
 作曲者様には大変申し訳ないのですが、ギターが入る所からロック調になるため、序盤30秒程度をループしています。原曲だいぶ印象変わると思うので、サイトでぜひ聴いてみてください!


『黒塗りの夜景』 作曲 : ISAo

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 サブエピソード1、公園での曲です。「夜」で選んだので当時全く意識してなかったですが、「黒」というのもあの彼と関連する所ではありますね。
 タイトルの印象ほど暗くないのも、絶望的な環境下での束の間の休息であるあのシーンと合っているなと思い選びました。


『海中洞窟』 作曲 : MATSU

掲載サイト : DOVA-SYNDROME

 エンディング、サブエピソード2で流していた曲です。使用時は水中の泡の音も合わせています。
 END1、2の時もでしたが、海系の曲で合うものを探すのがなかなか苦労した覚えがあります。海関連の曲の中で、落ち着きと優しさのバランスの良さでこちらの曲にしました。ちょうど海中なのもピッタリ。

 元々エンディングは別サイトの歌付きの曲を使う予定だったのですが、よく見たら商用不可だったため、サブエピソードと同じ曲にした経緯があります。フリーゲームですが、実況された時の収益や支援パックのことも考慮して、BGMは商用可のものを使うようにしているので。
 元々使う予定だったのはこちら ↓

 歌詞全文理解しているわけではないのですが、いい感じに「呪い」がかかりそうな曲名と歌詞なんですよね……。


『Where or When』 作曲 : Oscar Peterson

掲載サイト : Classic Jazz On Line

 喫茶店で流れていた曲です。この曲は、喫茶店で実際にかかっている曲というイメージです。
 パブリックドメイン(著作権切れ)の曲なのですが、「ウン十年後の未来でもかかっている曲だから、なるべく新しめのもの」と選びました。それでも1950年のものになりますw


『Love is my Road (Back to You)』 作曲 : Siobhan Dakay

掲載サイト : dig.ccMixter

 こちら、一番最初のファミレスのシーンで小さくかかっていた曲です。「店」に行く前、酔っ払いにコーヒーをおごられていたあのシーンです。気づいてなかった方は、ちゃんとかかっているのでぜひプロローグを見直してみてください。
 深夜のファミレスの環境音は、図書館の環境音と、こちらのBGMを合わせて作りました。
 この曲は特に○○に関連するものといったこだわりはなかったですが、ファミレスでかかっていそうな洋楽ということで選びました。


 紹介は以上になります!
 途中でも少し触れましたが、容量や雰囲気の関係で途中まででループしている曲がほとんどです💧通して聴くとまた新たな発見もあると思いますので、原曲も聴いてみてくださいね~!!
 今回引用した作曲者様の説明もほんの一部なので、そちらもぜひ併せて読んでみてください♪

 お読みいただきありがとうございました!!!

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