花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに 小野小町 百人一首 9 橋本治(1948.3.25-2019.1.29)『古典を読んでみましょう ちくまプリマー新書』筑摩書房 2014年7月刊 256ページ Eric Dolphy (1928.6.20-1964.6.29)"Miss Ann" (1960.12.21) 日記 2014年8月18日 人しれず思ふ心はあしびきの山した水のわきやかへらん 新古今和歌集 1015
日記
2014年8月18日
6時25分起床
曇り 室温26度
不調 今日も懸垂ができない。
体重55.0㎏ BMI 20.4
Eric Dolphy (1928.6.20-1964.6.29)
"Miss Ann" (1960.12.21)
https://www.youtube.com/watch?v=7adgnSKgZ7Q
Far Cry (1962)
Recorded December 21, 1960
Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ
Eric Dolphy (1928.6.20-1964.6.29)
alto sax
Booker Little (1938.4.2-1961.10.5)
trumpet
Jaki Byard (1922.6.15-1999.2.11)
piano
Ron Carter (1937.5.4- )
bass
Roy Haynes (1925.3.13-)
drums
https://www.amazon.co.jp/dp/B000000YMC
https://en.wikipedia.org/wiki/Far_Cry_(album)
https://en.wikipedia.org/wiki/Eric_Dolphy
https://ja.wikipedia.org/wiki/エリック・ドルフィー
「[エリック・ドルフィー(1928.6.20-1964.6.29)は]
1961年にトランペット奏者
ブッカー・リトル(Booker Little 1938.4.2-1961.10.5)
との双頭コンボを組み、ニューヨーク Five Spot で演奏。
同年10月のリトルの急逝で頓挫。」
明治大学文学部学生の頃(1973-77)に聴いていた、
FM東京深夜番組
『油井正一 アスペクトインジャズ』の
エリック・ドルフィ特集全4回を、
ラジカセでエアチェックした90分カセットテープ2本で
何度も何度も繰り返し聴いてから、LPを購入しました。
CDで買い直したのは、福岡市民になった1987年以降です。
Far Cry (1962)
Side one
"Mrs. Parker of K.C. (Bird's Mother)" (Jaki Byard) – 8:03
"Ode to Charlie Parker" (Byard) – 8:42
"Far Cry" (Eric Dolphy) – 3:55
Side two
"Miss Ann" (Dolphy) – 4:17
"Left Alone" (Billie Holiday, Mal Waldron) – 6:41
"Tenderly" (Walter Gross, Jack Lawrence) – 4:20
"It's Magic" (Jule Styne, Sammy Cahn) – 5:40
CD reissues bonus track
"Serene" (Dolphy) – 6:37
https://www.youtube.com/playlist?list=PLxLqEmaBJ4zx9PNs7tOhaP_zo024wPDSG
フランク・アルカイヤー
『マイルス・デイヴィス・リーダー
ダウンビート誌に残された全記録』
上西園誠訳
シンコーミュージック・エンタテイメント 2009.4
https://www.facebook.com/tetsujiro.yamamoto/posts/pfbid0EZ56cVv7CMHqJRJvcSrSW4eWF53XpTGSPt6AspbF7D6urMtF7NnFmeKs8R6ZSLxVl
https://www.amazon.co.jp/dp/4401632680
「「ブラインドフォールド・テスト」とは、
今回の特集アーティストにこちら側が選んだレコードを
聴いてもらってその演奏者を当ててもらい、
その音楽について語ってみようという、
いわば聴き取りテストのようなものである。
どんなレコードをかけるかは一切伝えていない。
エリック・ドルフィー ミス・アン(Far Cry 1960)
ブッカー・リトル(トランペット)
エリック・ドルフィー(作曲、アルトサックス)
これは間違いなくエリック・ドルフィーだよ。
こんなひどい音を出せるのはあいつしかいない。
今度会ったら足を踏んづけてやるさ。
このことはちゃんと書いてくれよ。
あいつはお笑いもので、あいつは情けない××××だ。」
p.98
1964年6月18日号
「ブラインドフォールド・テスト」
人しれず思ふ心はあしびきの山した水のわきやかへらん
大江匡衡朝臣
はじめて女につかはしける
新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1015
「人知れずお慕いする気持ちは山下水がそうであるように、
ひそかにたぎるばかりになっています。」
『新日本古典文学大系 11』岩波書店 1992.1 p.305
本歌
「あしひきの山下水の木隠れてたぎつ心をせきぞかねつる」
(古今 恋一 読人しらず)。
山した水 山の繁みの陰を流れる水。
「山に寄せて侘ぶる恋」。
大江匡衡(おおえのまさひら 952-1012)
平安時代中期の儒者・歌人。
匡房の曾祖父。赤染衛門は妻。
後拾遺集初出(七首)。新古今集二首。勅撰入集十二首。
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/masahira.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/大江匡衡
2013年の立春、
2月4日から毎日一首づつ読み始めた
新古今和歌集の通読(つぶやき)が
四年かかって終わりました。
https://bookmeter.com/mutters/153791951
https://bookmeter.com/mutters/153744722
全二十巻
春夏秋冬賀哀傷離別羈旅恋雑神祇釈教
1995首
明日から再読
2017.3.26
橋本治(1948.3.25-2019.1.29)
『古典を読んでみましょう
ちくまプリマー新書』
筑摩書房 2014年7月刊
256ページ
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480689207/
https://www.amazon.co.jp/dp/4480689206
「古典は、とっつきづらくて分かりにくいものと思われがちだ。
でも、どれもがふんぞり返って立派なものでもない。
さまざまな作品をとり上げ、その魅力に迫る。」
「えっ、浦島太郎はじいさんじゃなくて、鶴になったの?
一寸法師はじつは性格が悪くてやりたい放題だった?
日本の古典は自由で、とても豊かだ。
時代によっていろいろある古典が、これで初めてよくわかる。」
「目次
「古典」て、なんでしょう
古典を読んでみましょう
ちょっと意地悪な樋口一葉
和文脈の文章と漢文脈の文章
日本語は不思議に続いている
はっきりした説明をしない小野小町
春はどうして「曙」なのか?
分からないものを読んでもよく分からない
亀の恩返し
古典を読んだ方がいい理由
今とは違うこと
意外に今と同じこと
歴史はくるくると変わる
日本語が変わる時
人の声が言葉を作る
漢文の役割
『日本書紀』の読み方
王朝の物語を読んでみましょう」
試し読み
https://booklive.jp/bviewer/?cid=646892_001
2014年8月18日読了
福岡市総合図書館蔵書
「『源氏物語』は、「平安朝の物語文学の最高峰」と言われる、
最もステータスの高い「古典」の一つです。
格調高く難解な古典というものになってしまった『源氏物語』ですが、
これを書いた作者は、「この作品は、世間的には下らないと思われている
物語の一つよ」と分かって、そのことを主人公の光源氏に言わせている
のです。
つまり、その初めに『源氏物語』は、「下らない本」の一つでもあった
のです。古典だからと言って、それがみんな「ふんぞり返った立派なもの」であるのかどうかはわかりませんね。」
p.22
「一 「古典」って、なんでしょう」
「花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに
……
「世に経る」は「世の中で時間を過ごす」で、「この世に生きる」です。
「眺め」は、「見渡せる景色」という意味の他に、「物思いにふけって長時間なにかを見ている」という意味がありますから、この歌の意味は第一に「私がぼんやりと物思いにふけっている間に桜の花の様子も変ってしまった」です。
小野小町は、何日もなにをぼんやりと考えていたのでしょう?
「なんにもいいことないわ」とか、「また太ったみたい」とか、「老けたわ」とか、「まだ生理が来ないけど妊娠したのかしら」というようなことを考えていたのかな、なんてことを考えてもみますが、でもそういうことを考えてもしょうがありません。
「眺めせし間に」は、同時に「長雨せし間に」でもあるのですから。
……
小野小町は「絶世の美人」と言われた人で、その人が「花の色は」と歌い出しているのを見ると、「この花の色とは、小野小町の美しさなんだな」と思えてしまいます。
そう思えてしまうのだから仕方がありません。和歌というものは「そう思えてしまうようなもの」でもいいのです。」
p.72
「六 はっきりした説明をしない小野小町」
2012年10月13日に87歳で亡くなった
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)は、
1948年生まれの
橋本治の作品(『桃尻語訳 枕草子』1987 以降)を、
どのように考えていたのだろう?
評価していた?
していなかった?
1949年生まれの
林望(1949.2.20- )とは
『新々百人一首 上巻』新潮文庫 2004.11
https://www.amazon.co.jp/dp/4101169098
の巻末で対談をしていたけれど。
読書メーター
橋本治の本棚
登録冊数42冊
刊行年順
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091217
https://note.com/fe1955/n/n545a8520ba24
https://note.com/fe1955/n/n9cc4d3928d2c
https://note.com/fe1955/n/ne0e6e04a9227
『芸術新潮』2019年5月号
追悼 橋本治はなにを見たか。
大島弓子「橋本さんが我が家に!?」
山岸凉子「感性の鋭さと優しさと」
https://note.com/fe1955/n/nd68febc9004e
https://note.com/fe1955/n/nab7abf2916b5
https://www.facebook.com/tetsujiro.yamamoto/posts/509089525832358