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高崎俊夫(1954- )「インタビュー 小林信彦[1932.12.2- ] エンタテインメント全般への目配りと鋭い批評性」『キネマ旬報の100年』キネマ旬報社 2024年7月刊 p.280-281

『キネマ旬報の100年』
キネマ旬報社 2024年7月刊
B5判 394ページ
https://www.kinejunshop.com/items/87513029
https://www.amazon.co.jp/dp/4873768853
「目次
表紙でふりかえる100年
ごあいさつ 星野晃志
キネマ旬報のはじまり 掛尾良夫

◆キネマ旬報アーカイブス 創刊から復刊まで
創刊のご挨拶 1919年
双葉十三郎×淀川長治×品田雄吉 1994年
山中貞雄 五題 1935年
伊丹万作 僕の一番苦しむもの 1935年
清水宏 編集は大切だ 1935年
小津安二郎 雁来紅の記 山中貞雄一周忌 1939年
小津安二郎 性格と表情 1947年
新藤兼人 人間の顔 1949年
黒澤明 編集について 1948年

◆キネマ旬報アーカイブス 映画人Ⅰ
市川崑×井沢淳 映画批評をめぐって 1956年
岡本喜八 私の戦争体験と戦争映画 1967年
岡本喜八 不自由な中で自由に 1967年
松本清張×橋本忍 映画にもう一度革命を 1968年
橋本忍 一発マクリ 1969年
三船敏郎×石原裕次郎×中村錦之助
何んとかなるさ、では何んともならないはずだ! 1969年
篠田正浩×大島渚 映画をつくるという戦い 1969年
今村昌平×野坂昭如 現代の映画を語る 1970年
山田洋次×渥美清 寅さんは私たちの心の中にいる 1971年
深作欣二×菅原文太 現代の暴力を語る 1972年
プロフェッショナル 沢田幸弘/西村潔 1973年

◆キネマ旬報アーカイブス 映画人Ⅱ
鈴木清順×大森一樹 映画はスキャンダラスな文化だ! 1981年
大林宣彦×石上三登志 ジュブナイルだからこそ語れる大人の心の痛み 1983年
森田芳光×松田優作 モリタ・フィーバー・イン・アメリカ 1984年
倉本聰×山田太一 書斎から現場へ 1986年
岡本喜八×周防正行 たまたま同じ年に撮影が重なった二人! 1996年
伊丹十三×野上照代 伊丹十三の映画術 1997年
久我美子×香川京子 日本の映画監督を語る 2000年
中井貴一 高倉健へのリスペクトの心を語る 2004年
高倉健 国ではなく〈人の魅力〉が心を動かす 2006年

◆キネマ旬報アーカイブス 論・リポート
チャプリンまたは一人のヒュウマニスト 双葉十三郎 1952年
日本のテンポ 田中純一郎 1957年
仁俠について キネマ旬報賞受賞作 佐藤忠男 1957年
フランス映画の新鋭と日本映画 山田宏一 1965年
「2001年宇宙の旅」の謎を解く 星新一×福島正実×小松左京 1968年
変貌するアメリカ映画 荻昌弘 1970年
ピーター・ボグダノヴィッチ 作家的体質の研究 原田眞人 1972年
「仁義なき戦い」ヤクザ映画は悲しい映画である 大島渚 1975年
それでも映画は続いていく 小林信彦×芝山幹郎 2009年
阪神淡路大震災の体験者として思うこと 大森一樹 2011年

◆キネマ旬報アーカイブス 追悼
田中絹代…熊井啓 1977年
笠智衆…木下惠介×白井佳夫 1993年
黒澤明…淀川長治×山田洋次 1998年
木下惠介…川本三郎 1999年 
ビリー・ワイルダー…和田誠×三谷幸喜 2002年
市川準…尾形敏朗 2008年 

◆キネマ旬報アーカイブス 連載
「シネ・ブラボー」山田宏一 1971年
「お楽しみはこれからだ」和田誠 1973年
「ぼくは駅馬車にのった」石上三登志 1973年
「小林信彦のコラム」小林信彦 1977年
「ニッポン個性派時代」秋本鉄次 1979年
「妄想映画館」赤瀬川原平 1981年
「観たり撮ったり映したり」手塚治虫 1984年
「試写室のメロディー」連城三紀彦 1986年
「降っても、晴れても」川本三郎 1986年
「日本映画時評」山根貞男 1989年
「シネマ・ア・ラ・モード」田山力哉 1989年
「安西水丸の4コマ映画館」 安西水丸 2012年
「もぎりよ今夜も有難う」片桐はいり 2006年
「映画を聴きましょう」細野晴臣 2012年

◆インタビュー・対談
白井佳夫 聞き手・植草信和
黒井和男 聞き手・青木眞弥
植草信和×原田雅昭 司会・青木眞弥
小林信彦 聞き手・高崎俊夫

◆コラム
映画の中のキネマ旬報 宮崎祐治
別冊・事典 嶋地孝麿のしごと 原田雅昭
この連載も忘れられない 鬼塚大輔

◆『キネマ旬報』の想い出
山田宏一/渡辺武信/渡辺祥子/川本三郎/宇田川幸洋/寺脇研
秋本鉄次/内海陽子/藤田真男/野村正昭/尾形敏朗/大高宏雄
田中千世子/新藤純子/大森さわこ/宮崎祐治/石飛徳樹/鬼塚大輔
森直人/服部香穂里/原田眞人/三谷幸喜/立川志らく/片桐はいり

◆キネマ旬報年譜
◆編集後記」

糸島市図書館蔵書
福岡市総合図書館予約6人(複本2冊)

小林信彦(1932.12.2- )
高崎俊夫(1954- )
インタビュー
「小林信彦
 エンタテインメント全般への目配りと鋭い批評性」
p.280-281

「小林信彦さんが『キネマ旬報』に最初に執筆者として登場したのは、
1964年1月上旬新春特別号の
「日本のショウ・ビジネス」である。
この連載は半年ほど続いたが、
著者名は当時のペンネームである
中原弓彦で、
「小文治からフィールディングまで」という序章に始まり、
「漫才の開拓者たち」
「俗流 "放送批評" を斬る」
「巷説クレージー小史」
「町人の根性 香川登志緒[1924.8.23-1994.3.29]」
という魅力的かつ挑発的なタイトルが並ぶ。
後の名著
『日本の喜劇人』
([晶文社 1972.5]新潮社[新潮文庫 1982.11 他])
に結実するスケッチ、エチュードともいえるが、むろん、
ほとんどが単行本未収録の貴重なエッセイばかりである。」
p.280

知りませんでした。
高崎俊夫さんも(たぶん私と同学年でしょうから)、
掲載時に読んではいなかったでしょうけど。

「小林信彦
1964年の初めというと、前年に
『ヒッチコック・マガジン』の
編集長をやめてフリーになり、雑文を書きながら、初めての小説
『虚栄の市』[河出書房 1964.1 角川文庫 1976.4]を
上梓した頃です。
ヘンリー・フィールディングが原作の映画
『トム・ジョーンズの華麗な冒険』
[1963 監督:トニー・リチャードソン]
https://www.allcinema.net/cinema/16081
の飛躍した語り口は、
『シャボン玉ホリデー』の中の
すぐれたギャグに通じるなんて書いていますね(笑)。
この時に
『てなもんや三度笠』の脚本家である
香川登志緒さんにインタビューしているんです。
クレイジーキャッツについても
最初の出会いから書いていて、
谷啓さん[1932.2.22-2010.9.11]を
<「ニューヨーカー派」のコメディアン」>
と言ってるのはいい線、いってるんじゃないかな(笑)。」

「続いて、
1973年、いよいよ私[高崎俊夫]がリアルタイムで読みながら
かってない興奮をおぼえた連載
「架空シネマテーク」が登場する。
「鈴木清順論のためのノート」で始まり、
「『仁義なき戦い』スクラップブック」で閉じるこの連載で、
娯楽映画の精髄を掴むための骨法を学んだ
映画ファンは多かったはずである。

小林信彦
あれは編集長の白井佳夫さん[1932.4.29- ]からの
依頼だったかな。白井さんは、ぼくとほぼ同世代で、
一編集部員だった60年代の頃に、
まるで官報を作っているみたいだと
不満を漏らしていたことがあってね。
だから自分が編集長になったら、当時の
『映画評論』で書いていた活きのいい
若い書き手を起用したいと思っていた」

1973年4月、明治大学文学部学生になった、
1955年1月生まれの私は、毎日、
大学図書館雑誌室で『キネマ旬報』を読み、
名画座で映画を観ていました。
当時の『キネ旬』連載は凄かったです!

竹中労(1928.3.30-1991.5.19)
「日本映画横断」
「日本映画縦断」
小林信彦(1932.12.2- )
「架空シネマテーク」
和田誠(1936.4.10-2019.10.7)
「おたのしみはこれからだ」
渡辺武信(1938.1.10- )
「日活アクションの華麗な世界」
山田宏一(1938.9.13- )
「シネ・ブラボー」(和田誠命名)
石上三登志(1939.1.3-2012.11.6)
「ぼくは駅馬車に乗った」


白井佳夫編集長は「連載バカボン」と自称してましたねぇ。

読書メーター
小林信彦の本棚(登録冊数136冊 刊行年月順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091202

高崎俊夫の本棚 登録冊数3冊
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11279775

映画の本棚 登録冊数188冊
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091199

https://www.facebook.com/tetsujiro.yamamoto/posts/pfbid02LFnQyTPGQotgJHWdhwddUghT4wREnbatRftywUtYchXf9z2RH64nQBcWQBe3GSGyl

昨日読み終わった本。 高崎俊夫『祝祭の日々 私の映画アトランダム』国書刊行会...

Posted by 山本 鉄二郎 on Monday, May 28, 2018

https://note.com/fe1955/n/n9aa89f5956c7

https://note.com/fe1955/n/n09e4f9d45b7c

https://note.com/fe1955/n/nd3107e7463f1

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https://note.com/fe1955/n/n24191b2da921

https://note.com/fe1955/n/n19f177b4b2ad

https://note.com/fe1955/n/n5f3ffdad5aa7

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https://note.com/fe1955/n/n63a75c1e0754

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