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益田ミリ(1969.1- )「ランチの時間 第15回[麻婆豆腐]」『小説現代』2021年7月号


『小説現代』2021年7月号
講談社 2021年6月22日発売
https://www.amazon.co.jp/dp/B096TRWT6S

益田ミリ(1969.1- )
「ランチの時間
第15回[麻婆豆腐]」
p.240-243
マンガ4ページ
2022年11月22日読了

1969年1月大阪府生まれ京都芸術短期大学卒業な
益田ミリさんの未単行本化連載中作品。

「ランチに麻婆豆腐をテイクアウトしたんです
辛い気分~ 
「マーボー豆腐」より「麻婆豆腐」のほうが
おいしそうやな うん うん

ちなみに「麻婆」とは 顔にあばたのある
おかみさんという意味で 最初に作った人の
容姿から名付けられたと ネットにはでていました

花椒がビリリと香る この刺激  おいしい!
辛味の中にある甘味を探し当てながら楽しむ辛い料理
辛いものって やっぱり 元気出るわ

やっぱり
と、思っているということは、
もぐ
やっぱり少し元気がなかったのでありましょう

たとえばそれは、
ネットで注文した商品のサイズ交換
大きすぎた
お店に何度かメールしても全く返事がない、とか
はー
それで夜、布団の中で
猛烈に腹が立ってきたりして
なんでやねん!

しかしながら、人生という流れの中においては
たかだかズボンひとつ
残りの寿命でズボンの値段を割ったとしても
一日につき1~2円?
知らんけど
どーでもいいようなことに振り回されているコトに
また腹が立ってくるのでした
なんでやねん!

他にも、パン屋さんで パンを雑に置かれた こととか
人を見て やってんのかな……

犬のために 車道に出たこととか…………
[若い女性が散歩させている犬とすれ違うために歩道から下りる]

ボンヤリと積もっていく日々のモヤモヤ
そういうくすぶりに ちょびっと油を注いで 燃焼させたくなる
それが "辛いもの" の役目だったりするのかもしれません

麻婆にするか  辛っ  うまっ  元気出るっ
ズボンの件は 店に明るく電話してみよ(解決した)

他人は他人
自分と同じ思考回路で生きてはいない
同じ出来事でも 腹立たん人も おるんやろな
えーなー
ということを、麻婆豆腐の汗で 再確認したのでありました。
辛っ」

細い線の眉の描き方だけで、
表情や感情を色々と描き分けていて、
不愉快さが伝わってきます。

文字と絵の組み合わせがマンガの表現力のひとつなんだなぁ、
文字だけ、絵だけ、ではなく、両方で。

「麻婆豆腐をテイクアウト」って、
「麻婆豆腐」だけなのでしょうか?
ご飯は無し?

1955年1月生まれな私にとっては絶対に、
ご飯にかけて、カレーのように混ぜながら食べる料理です、
子供の頃から。
我が家では「挽肉豆腐」と呼んでいました。
麻婆豆腐という名前を憶えたのは、だいぶ後で、
豆板醤という調味料の存在を知ったのと同時期だったような気がします。

https://www.youtube.com/watch?v=e3n1OOR3mJ8
陳建一[1956.1.5-2023.3.11]が自宅で作る麻婆豆腐
「山椒が無いのです。
なぜ山椒が無いかといいますと、
父が日本に、昭和27年[1952]に来まして、
当時は四川省の山椒はありませんでした。
痺れの無い麻婆豆腐を作ったんです。」

陳建一「究極の麻婆豆腐」赤坂四川飯店
https://www.youtube.com/watch?v=VbZxN0sKuVg

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片岡義男『ナポリへの道』
東京書籍 2008.9
アーネスト・ヘミングウェイ「二つの心臓の大きな川」
『われらの時代・男だけの世界
ヘミングウェイ全短編 1 (新潮文庫)』
新潮社 1995.10


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『すーちゃん』
幻冬舎 2006年4月刊 126ページ


https://note.com/fe1955/n/nffff534c576f
益田ミリ(1969.1- )
『最初の、ひとくち』
世界文化社 2007年10月刊 160ページ


https://note.com/fe1955/n/n884bfdd74b60
益田ミリ(1969.1- )
『結婚しなくていいですか。
すーちゃんの明日』
幻冬舎 2008年1月刊 128ページ


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益田ミリ(1969.1- )
『ふつうな私のゆるゆる作家生活』
文藝春秋 2009年3月刊 160ページ


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益田ミリ(1969.1 - )
『言えないコトバ』
集英社 2009年8月刊 152ページ


https://note.com/fe1955/n/na52279aee201
益田ミリ(1969.1- )
『週末、森で』
幻冬舎 2009年9月刊 158ページ


https://note.com/fe1955/n/n6d61d390cecc
益田ミリ(1969.1- )
『青春、手遅れ』
角川学芸出版 2010年4月刊 160ページ


https://note.com/fe1955/n/n8696aac794a1
益田ミリ(1969.1- )
『ほしいものはなんですか』
ミシマ社 2010年5月刊


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益田ミリ(1969.1- )
『どうしても嫌いな人 すーちゃんの決心』
幻冬舎 2010年8月刊 144ページ


https://note.com/fe1955/n/n1807576887a8
益田ミリ(1969.1- )
『僕の姉ちゃん』
マガジンハウス 2011年9月刊 128ページ


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益田ミリ(1969.1- )
『泣き虫チエ子さん 1-4』
集英社 2011.12-2015.9


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益田ミリ(1969.1- )
『オレの宇宙はまだまだ遠い』
講談社 2012年7月刊 192ページ


https://note.com/fe1955/n/nc12b63e94d19
益田ミリ(1969.1- )
『夜空の下で』安藤和真解説・監修
集英社 2012年12月刊 168ページ


https://note.com/fe1955/n/n3914a52feeac
益田ミリ(1969.1 - )
『おとな小学生』
ポプラ社 2013年2月刊


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益田ミリ(1969.1- )
『沢村さん家のこんな毎日 平均年令60歳』文藝春秋 2014.5
『沢村さん家はもう犬を飼わない』2015.7
『沢村さん家の久しぶりの旅行』2017.6
『沢村さん家のそろそろごはんですヨ』2018.11
『沢村さん家のたのしいおしゃべり』2021.5


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益田ミリ(1969.1- )
『お茶の時間 カフェが自分の部屋化していることないですか?』
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益田ミリ(1969.1 - )
『永遠のおでかけ』
毎日新聞出版 2018年1月刊 160ページ


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益田ミリ(1969.1- )
『小さいコトが気になります』
筑摩書房 2019年11月刊 176ページ


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『考えごとしたい旅
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幻冬舎 2020年12月刊 196ページ


https://note.com/fe1955/n/n34187f2568ca
益田ミリ(1969.1- )
『タイムトラベル 世界あちこち旅日記(毎日文庫)』
毎日新聞出版 2022年7月刊 240ページ


https://note.com/fe1955/n/n4e6e744ed0ee
益田ミリ(1969.1- )
『今日のおやつは何にしよう(幻冬舎文庫)』
幻冬舎 2023年3月刊 192ページ


https://note.com/fe1955/n/n4005d030b2cc
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益田ミリ(1969.1 - )
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益田ミリ(1969.1- )
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益田ミリ(1969.1- )
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益田ミリ(1969.1- )
「ツユクサナツコの一生
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