世の中には2種類の人間しかいない。自力で座面を編めるか編めないか。
木材を手作業で削り、ペーパーコードを使って座面を編んだスツールを作成しました。
シンプルで機能的なデザインを目指しながら、自然素材の持つ温かみと独自の風合いを活かした仕上がりとなるよう丁寧に作りました。
今回はその時の感想を書きたいと思います。
定期購読しているC3という韓国の建築雑誌の冊数が増えてきて、気軽に手に取ることができて、且つカッコいい雑誌を見せながらストックできる家具を作りたいと思い、雑誌を積めるスツールを作るに至りました。
スツールの座面は下段に雑誌を2つ並べられるサイズから成っており、通常のスツールより大きく座ったときにゆとりがある設計になっています。
今回は興味から座面と雑誌をしまう棚面は手編みのペーパーコードで製作してみました。
ペーパーコードの扱いについてはYoutubeで関連動画を見て、見よう見まねで実践しましたが、比較的うまく編むことができました。
高級家具店などに並んでいる座枠が湾曲しているタイプの椅子の場合難易度が上がるようですが、今回は完全な水平面であったこともあり、時間をかけて丁寧に編むことで写真のように整った面となりました。
ペーパーコードや麻紐による座面を編む際の注意点としては、引っ張る力が必要になるので手を保護する摩擦に強い手袋と、引っ張ってテンションの掛かった紐を一時的に固定するクランプを用意することです。
特にクランプは使い勝手がいいものを用意する必要があるので、洗濯ばさみ型のワンアクションで開閉ができるタイプがあると良いと思いました。
さらに、興味から木材に意図した開口を空けたいという考えから、ミニテーブルにようなものが付属するデザインとしました。
使った木材は一位(いちい)という木材の耳付(端に白い部分が残っているもの)を使っています。
ウレタンクリア塗装をしていることで、木材の色が少し濃くなっており、耳の部分との色差が際立っています。
穴あけに使った工具は、卓上ボール盤と電動トリマーです。正円の大きな穴は卓上ボール盤。そこから真っすぐスリットのような削りは電動トリマーという使い分けです。
いずれにしても面に対して垂直に穴をあけることができる工具なので、注意して作業を行えば比較的簡単に整形な開口を作ることができます。
オタマジャクシのような円と線を組み合わせた穴は充電コードを引き出す為の開口部として家具の中に落とし込みました。
また何か作ったらレポートを書きたいと思います。