平座金付六角ナットの新たな使い方を見出したアーティスティックなお香立て
おしゃれなお香立てが最近増えてきましたが、どこかデザインに既視感があり、分野として独自性のあるものが生まれない渦にはまってしまっていると感じます。
そこで、割と目新しい構成のお香立てを設計致しました。
長方形の鉄板の角に溶接された六角ボルトの内側には2枚の平座金付六角ナットなるものが備え付けられています。
フラットワッシャー付六角ナットとも呼ぶようです。
見ての通り一般的な六角ナットに座金がついている鋼材で、平面にかかる力を分散することでボルトにかかる負担を軽減し、強く長持ちさせる効果があります。
ボルトに対してワッシャーをつけるのも同じ理由で、座金付ナットは手間だからワッシャーとナットを前もってくっ付けてしまおうという発想のものです。
この不思議な形のナットがお香を挟むのにちょうどいいサイズであり、ネジのように回転させて高さを調節できるのであらゆる太さのものを挟み込むことができます。
灰皿のサイズは135mm角の長方形で対角線で約150mmになります。
これは国内に流通しているお香のほとんど全てに対応したサイズで少し長いものも取り扱うことができます。
またナットで挟み込む仕組みを採用している為、お香の太さに対しても寛容で最大7mmまでのものなら挟むことができます。
使っていてわかるのは長方形の灰皿はとても掃除がしやすくティッシュなどで軽く表面を拭き取ったら完全に元通りです。
複数のカラーから選べるタイプのものとなっています。
見た目も使う部品も一般的なものと画一するデザインなので普通のお香たてに飽きた方や物好きな人に気に入っていただける作品となりました。
座金付ナットの本来の使い方とはかけ離れておりますが、適材適所に活躍できる場所で有効に使うのが我々設計者の技能の一つです
終わり
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