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【SUGA FUTSAL ACADEMY】第2回「机上の空論ではないフウガのリアルな攻撃戦術とは?」

この日は「攻撃」をテーマに3時間、非常に密度の濃い講義が行われた。須賀監督は講義内で、「攻撃の成功=ゴールを奪うために相手の守備組織を破壊すること」と定義。マンツーマンディフェンスやゾーンディフェンスなど、相手の守備に応じてその狙いをいかにしてかいくぐるのかや、そのための攻撃システムの使い分け方など、実戦的な方法論が事細かに解説された。

今回の講義で最も印象的だったのが、須賀監督がチームで行っているやり方を包み隠さず披露しているという点だった。須賀監督のこれまで積み重ねてきた理論の中から講習会用に話しやすいものだけを抜粋することもおそらく可能なはずだが、講義で披露されたのは紛れもなく「今まさにフウガドールすみだが行っている攻撃戦術」の数々だった。

「変に出し惜しみするのではなく、昨シーズン実際にトップチームでやっていたことをそのまま出しました」(須賀監督)という言葉通り、公式戦で使用している戦術が映像付きでそのまま紹介され、その細かい意図やポイントに至るまでが事細かに解説された。

「これは狙い通りに崩した場面です。ポイントは逆サイドの選手が……」「逆にこれはうまくいかなかったシーンです。なぜうまくいかなかったかというと……」といった具合に、実際のプレー映像を繰り返し再生しながらの解説だからこそ、机上の空論に終わらないよりリアルな“現場感”のある戦術解説となっていた。

フットサル指導者をされている方の中でも、カテゴリーを問わずオフェンスの構築に苦慮されている方はとても多いように思う。そういった方々にとっては「まさにこういう講義を求めていた!」と言えるような充実の講義となったはずだ。

また、講義内で発せられる須賀監督のふとした言葉の中にも、フットサルの学びに繋がるワードが多く存在する。講義中にその一部を「須賀語録」としてTwitterで紹介しているが、何気なく発せられる言葉も示唆に富んでおり、含蓄のある言葉であることが多いのだ。

また、ファシリテーターを務める元フットサル日本代表キャプテン・北原亘氏とのやり取りの中でそれらがさらに深掘りされ、奥行きのある“理論”や“哲学”となって受講者に届けられる。主たる戦術理論の解説だけでも十分価値のあるものだが、それ以外の会話の中に含まれる情報量も相当なものだ。SUGA FUTSAL ACADEMYの大きな特徴の一つと言えるだろう。

次回、第3回目のテーマは「カウンター」だ。フウガドールすみだの真骨頂とも言えるテーマだけに、期待はさらに高まるばかりだ。キリカエ0秒から始まるあの鋭いカウンターはいかにして構築されているのか。そこにはどんな決まり事があり、どんな秘訣が隠されているのか。筆者自身も今から講義を楽しみに待ちたいと思う。

文:福田悠

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