見出し画像

マティアス&マキシム

ヒューマントラスト有楽町で鑑賞。ネタバレ注意です。私はマキシムなのでマティアスには辛辣です。

2019年制作 原題:Matthias et Maxime
監督:グザビエ・ドラン
主演:グザビエ・ドラン ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス
あらすじ : 幼なじみである30歳のマティアスとマキシムは、友人の短編映画で男性同士のキスシーンを演じたことをきっかけに、心の底に眠っていた互いへの気持ちに気づき始める。婚約者のいるマティアスは、親友に芽生えた感情に戸惑いを隠しきれない。一方、マキシムは友情の崩壊を恐れ、思いを告げぬままオーストラリアへ旅立つ準備をしていた。別れが目前に迫る中、本当の思いを確かめようとするマティアスとマキシムだったが……。2019年・第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。映画.comより

表感想:朝までファーストフードで みんなたわいもない話 時間が経つのも忘れていたね ともに過ごした日々が懐かしい


90年代に青春を過ごしたメンバーにはELTの「Dear my friend」を聴いて思い出し泣きしたら通ってよいという関所があるんですよ。ELT。3ピースバンドといえばEvery Little Thing!「fragile」の発音はフライジャルなのかフラジールなのか英語の先生まで巻き込んで討論し、カラオケでは「Time goes by」「出逢った頃のように」を奪い合い、マイラバ過激派との争いもありました。ブリグリは歌唱力が足りない。

マティアス&マキシム、前向きに感想を述べるとすれば「Dear my friend」でしたね。

そう お互いに 恋心抱くよりも
わかりあえる 語り合える
いつまでも そんな仲でいたいよ

超・青春…!


画像2

裏感想:マキシムその男だけはやめとけマジやめとけって100回位思った

こっちが本筋。

10代20代に淡く抱きしめてた恋心がしぬのでマゾにはおすすめな作品です。男性同士の恋心メインなのですが、普段からその枠にいる私には「フツーの恋愛模様」としか映らなくてあるあるだよねーわかるーあいたたたたやめろその技は俺に効く

ちなみに初ドラン作品でした。主役のかわいい子を調べたら監督本人で二度吃驚。なにこのひと、セルフプロデュース力高くない?あざとかわいさ天元突破してない??

パンフ読んでたら役者の多くがドランさんのリアル友達なので演技している感じが全然なくて、楽しい雰囲気も気まずい空気もすっと入ってくるのが素晴らしかった。

恋愛描写について

上で述べたように私にとっては「どこにでもある普通の恋愛でいままでバカやってる友人だったのにどことなく意識するようになって…」みたいな話です。同性同士ってだけ。ただマキシムの家族広告みつめる視線や毒母にクローゼットの泣き虫野郎となじられる場面はみてらんなかった。あの苦悩はわかるから。

舞台がカナダ(モントリオール)なのも新鮮。英語じゃなくフランス語話せよ!とアメリカかぶれの妹を叱るリヴェットや、気遣いの鬼ことマティアスの彼女サラ、言葉より行動で友情を正してくれるフランク、モンスターペアレント母vsお手本の母、とにかくキャラ描写が丁寧。マキシムがオーストラリアへ行くにあたり推薦状をお願いしてる点は謎でした。調べたら🇦🇺はReference命で「この分野でこれだけ経験則があるので即戦力です」と示さないとローカルジョブがないとか…最低2名以上の推薦状を求められる企業もあるようです。弁護士であるマティアス父に執拗にお願いし、食い下がるのも理解。にしても、マティアスなんでもらった推薦状隠してたの?マキシムの旅立ち絶対祝ってないだろおまえ。かれを見下してるのかなんなのか…ホモ野郎っていえないからあざ野朗なんだよね?差別意識がじわじわ漏れてますわよ?サラと分かれて付き合う予感もみられないのでマキシムくん次行きましょう次。🇦🇺でイケメン彼氏捕まえて幸せになってやれ。

幼馴染同士、揃ってMではじまる名前なのに名前で階級違ってる感じもいやらしい。マティアスくんはあとで校舎裏にこいよコラ

嵐の夜の逢引シーンは美しかったです。叶った、もしくは叶いそうな瞬間にこいつと一緒にいちゃダメだとわかる恋愛だよコレは。


マーケティングなど

映画観終わって廊下にはってあったポスターがこれ。

画像1

・その瞬間、恋に変わったー
・大切な仲間、壊したくない関係
・この気持ちを確かめたい

すべての文字が(ぽんこつマティアスの)煽りにしかみえなくて、ふざけてんの⁇クソなの⁇は⁇となりました。狙ったのだとしたらすごい。いや、それはないか…笑 マティアスくんは廊下に立ってなさい。

まぁ予告やポスターに騙されて出会う映画も醍醐味のひとつです。

鑑賞後、トイレの鏡に映った自分の顔がめちゃくちゃがキレてましたが。

コラボは素直にBL作品漫画家にしておけばよかったのでは。中村明日美子さんとかヤマシタトモコさんとか。我が推し。


色々端折りましたがマティアス&マキシム、好きな映画です。今泉力哉監督の「his」思い出したよね。

マキシムには幸せになってほしい。マティアスくんは校庭10周走ってきなさい。




ドラン兄貴の読み応えのあるインタビュー記事!


いいなと思ったら応援しよう!

移動祝祭日
いただいたサポート費用はnoteのお供のコーヒー、noteコンテンツのネタ、映画に投資します!こんなこと書いてほしい、なリクエストもお待ちしております。