婚活の思い出、其の壱。
たまには別のこと話そうかシリーズ。
現恋人タミオ君に出会うまで、それなりに婚活と言われるアクションを起こしてきた経験を綴ってみようと思う。
ちなみにタミオ君という名の恋人は
恋人いない歴およそ8年(もう覚えてない)の更新記録です。
アタイもう廃人になっちゃうとこだったヨ。
一緒に婚活に励んでいた、仲の良い同級生男子がいる。
彼も未だに独身。
恋愛モードは微塵もなく、過去に2度ほど逃げ恥に憧れて契約結婚を持ち掛けたものの断られた。
彼とは月1ペースで二人で食事に行く仲ですが、基本的にそれは向こうから誘いがかかって私が乗っかるため、向こうに彼女がいる期間は休戦となる。
私に彼女を紹介する という機会が設けられる場合は、3人ないし複数人で逢瀬に至る。
同級生とは言え、学生時代は言葉を交わしたこともない程度の遠い同級生だった。
彼とそこまで仲良くなったのは、今から何年前だったか忘れたけど同窓会での再会を機に。大人になるって不思議だね。
当時からずっと仲良くしてた同級生よりも、仲良くなれる人が現れるんだから。
社会に出て、固定化された輪から飛び出して他人とコミュニケーションを取る能力を少しずつ身に着けたり、いろんな人と関わっていろんなことを経験したからこそ、意気投合できる人っているもんだ。
考えてみれば社会に出てから仲良くなった人だったり、会社でいつも仲良くしてる人って「学生時代に同じクラスでもきっと別のグループだっただろうな」ってタイプが多かったりする。
やっぱり大人になるって不思議だね。そして楽しいね。
ってことで
長年の時を経て、私に恋人ができた今も 同級生の彼と月1ペースで開催される お食事 兼 近況報告会は続いている。
タミオ君も彼の存在は知っていて、二人で食事に行くことも快諾してくれている。ありがたい。
ちょっと話がそれましたが、その同級生から紹介してもらった婚活バスツアーなるものに2度参加した。
ちょっと遠出した、お値段設定も少しお高めで
10対10ぐらいのバスツアーが1度目。
近場でワーキャーした、お値段設定も低めで
15対15ぐらいのイベントが2度目。
1度目は、一応カップリングなるものに成功したものの
まだ婚活バスツアーの勝手がよくわからず
誰にも投票しないなんてNG だと思っていたばっかりに、消去法で選んだ男性とカップリングしてしまった。
もう読んで字の如く、カップリング「してしまった」。
みんな可もなく不可もなく良い人だった。
特別癖のある人は1人2人いたぐらい。でもそういう人の方が正直、初対面で話を盛り上げるという意味では楽だった。
初めての婚活バスツアーは本当に、とにかく疲れてしまって
たくさんの殿方が次々と入れ代わり立ち代わり身の上情報をぶっ込んできては、こっちの情報も詮索してくる。
覚えるのに必死で、全員初対面の殿方を相手に
【この人のここが良い】を覚えるより【この人は無理】を控えるのが精いっぱいで、結果消去法で結論を出すしかなくなった挙句、テンションも上がらないわ嬉しくもないわ 私はこれでいいのか と頭を抱えながら帰った。
本来カップリングした二人は帰りにお食事でも、というファーストインポッシブルを起こすのが定例だそうだが
もう私は頭痛が止まらなくなって 「頼む、今日は帰らせてくれ。あとスマンけど宗教に入ってるかどうかだけ教えてくれ。」と肝心なことだけヒアリングし(かつて宗教問題で揉めて心身ともに崩壊し交際を解消した恋人がいた)
無宗教であることだけを確認し、同じ方面だったカップリング男子と帰り道の電車だけをご一緒した。
その人は、笑うセールスマンに似ていた。
ここからの名を福造としよう。
福蔵は1つ年下だった。
どう見ても私より10歳ほど上に見えたけど年下だった。
その見た目とは裏腹に、30年ぐらい営業やってます!成績は好調です!って感じの 笑顔を絶やさないサラリーマンだった。
そしてその見た目とは裏腹に、ギャルみたいなキャピキャピした絵文字や、文字の末尾を小文字にするなどの可愛らしい小細工を使ってLINEをくれた。
感じのいい喋り方はとても事務的に感じてしまい
見れば見るほどに笑うセールスマンに見えてしまい
それでいてLINEはギャル。
耐えられなかった。
笑うセールスマンが無理なわけじゃない。
バランス。バランスが大事。
それでも、序盤のイメージだけで相手を拒絶するのはよくないと思い、3回ほどお食事や動物園デート等をした。
当たり障りない時間が過ぎていった。
まるで親戚のおじさんと会っているような気持ち。
福蔵は、好きだとか付き合いたいとか、そういうことは言わなかったが
いつだったかの帰り道に、車の中で『御子さんに会えてよかった』と言った。
「私も会えて良かったと思ってる」とは、嘘でも言えなかった。
その後
『申し訳ないが、どうしてもテンションが上がらない。別のオナゴを探してくれないか。』と正直に告白した。
彼の時間も無駄にしたくないし、私の時間も無駄にできない。
早い方がいいと思った。
きっと、彼に落ち度はない。我々は合わなかっただけ。
『この短期間で何がわかるの?』と言いながらも、福蔵は私の恋愛拒否を受け入れてくれた。
お互いにこの先良い出会いがあるといいね、幸せになりましょう。
と、円満に福蔵とのカップリング時代は幕を閉じた。
例の仲良しな同級生男子にも事の全てを報告した。
彼はすでに30回以上バスツアーを乗りこなしているが、こういう出会いの場合めっぽう自然消滅 および 既読無視が多い中、理由を述べてちゃんと切った貴方は偉いと褒められた。
アザッス。
でも人として最低限のマナーだと思うんだ、無視しないとか、これまでの時間に礼を述べるとか。
所詮は赤の他人だけど、ある意味ともに婚活に奮闘する仲間じゃないか。
お互いの時間を無駄に拘束しないという配慮は、大事だと思うんだ私は。
これから連絡も取らないであろう人に、そこまでの思いやりは必要ないかもしれないけれど、そういうことの積み重ねだと思うんだ人生は。
誠実に生きていればいいことあるぞ、きっと。
そして福蔵、すまなかった。
もう二度と、消去法で相手は選ばない。
そう心に決めて参戦したのが、2度目の婚活イベント。
バスツアーというほどバスには長い時間乗らず
室内で一緒に多肉植物のオブジェを作った後、複数のグループに分かれてプラネタリウムに行くというプランだった。
お値段設定が安いこともあってか、誤解を恐れずに言ってしまえば 質の悪い殿方が多かった。
お高いバスツアーでは正直、まだこういうまともな男性が世の中に残っているんだな、と実感して安心した部分もあった。
しかしながらお安いイベントでは、自分が好きすぎる殿方か、自分に自信がなさすぎる殿方のどちらかが大半を占めていた。
アプリにしろ直接対決にしろ、お値段設定は女性より男性が多いことが常であり、その費用もピンからキリまであるが
ある程度お金を払って参加をすることに意義はあるな、と感じた。
そこでは前回の教訓を糧に、消去法で選ばないと心に誓って挑んだ結果、誰のことも選べずに終わった。当然の如くカップリングもできず、単純にプラネタリウムを楽しんで、かわいい多肉植物を手に入れて帰ってくる結果となった。
楽しかった。
本来の目的とは完全に外れている上に、婚活という意味では何の成果も得られなかったものの、楽しかった。
無理に誰かとカップリングしようとか、好きでもないことを楽しもうと努力することは、とても疲れる。
単純に自分の好きなことを楽しむ、やりたかったことに挑戦する、たまたまそこに気が合う人がいる ってのが一番最高なんだと実感した。
合う人はいなかったけど、疲れなかった。
最後、私を単独で待ち構えて執拗に連絡先を聞かれ、しつこく駅まで送りたいと付いてきた殿方がいた。
多肉植物選別中にずっとズボンのチャックをおっぴろげていた、いなかっぺ大将みたいな男子だった。
(スタッフ越しに密告してもらった。)
カップリングしてないチャック全開大将に散々「送ってあげる」攻撃を仕掛けられたものの結果的に大将の方が道に迷って、本来結構なレベルの方向音痴な私が駅を案内する羽目に。
とにかく別行動に切り替えたい一心で交換したLINEで その後しばしの間やり取りをすることとなったものの、『年下は無理ですか』以外の連絡をほとんどよこさない。
私はあなたを恋愛対象として見ることはできません、ごめんなさいありがとう。しかしあなたの恋愛相談に乗ることはできると思うが如何か。
とお伝えして以降、連絡が途絶えたものの
なぜかお正月にあけおめ連絡だけを送ってくれる不思議な関係性に成り下がった。そういえば今年は来なかったな。
長くなってしまいました。
こんなご時世になってしまったおかげで、当時参戦していたバスツアーや婚活イベントも一時期中止になったりしていた。
なかなかリアルに出会いを求められる場所がなくなって、仕方なく登録した婚活アプリの話はまた今度。
笑う福蔵も全開大将も、楽しく婚活できてますように。
あわよくば、良い人と出会ってますように・・・ と思ったりなんかしちゃったりしたけど
案外時間かかってるのは私の方で
みんな結婚してたりするんだきっと。
それでいい。
みんな幸せに暮らしてますように!