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わたしのこと 7|開業準備・睡眠2時間生活

お金を借りてきなさい

短い時間でしたが、会社を辞めた後
通常のサロンワーク以外にも
リゾートネイリスト、派遣ネイリスト
プチスクール講師、友達とプチ開業、
チップ制作バイト、出張ネイリスト、
ボランティアネイル
など色々なネイルの仕事をやっていました。
その上で、もうネイリストは辞めようかな・・
そんな風に思っていた時期だったので
何も失うものもないし、いいんじゃないかな、
「じゃあやってみようかな・・・」
そんな考えで開業をしてみることにしました。
それを伝えると、母は
「じゃあまずお金を借りなきゃね。
港区の役所に電話して、相談してきなさい。
自分で知るのが一番最初にやるべきことよ。」
と一言。
(えー・・・いくらかかるんだろう、全然想像つかない・・・)
と思いつつも、港区役所へ。

起業の見本になってくれる人って誰?

今は、なんでもネットで調べられる時代。
開業している人もたくさんいるので情報が豊かです。
ですが、私の時は
とにかく足で情報をもらいに行く時代。
どこで何を相談した良いかを教えてもらいながら動きました。
私が知っている女性で、起業したことのある人は0人。
母がお店をやっていたことがあるといっても
「その時は祖母の援助があったし。
業種も違うし、やりたいことも違うから
力にはなるけど自分でやることが必要」
とのことで、とにかく見本を探すことに。
迷って相談に乗ってもらったのは、
20歳の頃からお世話になっている飲食のオーナーさん。
「そうだ!お店をやっている人は知ってるはず!」
とお店を訪ねました。
今にしてみると、いきなり
「あなたの知識をください!!!」とお願いしているようなもの。
失礼極まりない20代。
でもオーナーは、
「本気ならいいよ!」と快く引き受けてくれました。
・どんな店がしたい?
・どれくらい稼ぎたい?
・どんな風に仕事したい?
・自分らしいお店ってなに?
考える内容を一通り教えてもらい、
港区からもらった資料を埋めていきました。

素直すぎる計画書を褒められる

港区の開業支援の相談に乗ってくれたのは
相談役の中小企業診断士さん。
「起業しようとする人はもっと稼ごうとするけど
本当にこの売上目標でいいの?」
それが一番最初にに言われたことでした。
「はい、OLの時の給料と同じくらいがもらえれば」
という言葉に
「はじめてみたなー、こんなに固い計画書(笑)。
これなら大丈夫かな」
とさほど手直しなくても良かった一通りの計画書を
褒めてもらいました。
「できる限り実直な計画からはじめるのがいい」
そうオーナーからアドバイスをいただいた言葉が
後から『なるほど』に変わるまでには
そう時間はかからなかったと思います。

厳しい現実に目が覚める

起業が私にとっては単なる方法だったので
転職するような気分でいたのですが、
「自分でお金を稼ぐ」というチャンスを
手に入れることができるのが起業なんだな
と、少しずつ認識をしていきました。
そして、貯金の倍額までしか
銀行でお金を貸してくれない、という事実や
払うべき税金を滞納していない必要性など
やるべきことをやっている人がお金を貸してもらえるという
「当たり前だけど考えたこともなかった当たり前」
お金のこと・税金のこと・世の中の流れ・
知らなかった世界の話・・・
学校では教えてくれなかった、
就職先では話される必要もなかった
「守られていた自分」にやっと気づき
これからは自分が自分を守るんだという
厳しい現実に目が覚めていきました。

睡眠時間2時間生活

だんだんやることが見えてきて
何度も企画書を見て
「ああ、お店を作るんだ」
「お金を借りて、自分のお金でやっていくんだ」
そんな風にイメージを膨らませるたびに
睡眠時間が惜しくなり・・・というより
アドレナリンがでて寝れなくなるという日々が
お店をオープンするまで2ヶ月ほど続きました。
でも、少し痩せたくらいで
気力も充実し、やる気満々!
驚くほど、健康的な毎日でした。
気力が体力を上回った30歳。
20代で後半になると普通に
「結婚はまだ?」と聞かれても
セクハラにもならなかった時代。
「25歳くらいで結婚するんだろうな~」と
軽く思っていた私が、
世間とは違う道に走り出したことを知った
ほとんどの人が
《無謀・やっぱり違う人》
と私を遠巻きに見ているのが分かったのも30歳。
選んだ道を後悔しないただ一つの方法は
「人生を思うように楽しむこと以外にはない」
と知った時期でもありました。

→ 次回、「Bar de Nail  f'bloom」開業 へ続く

■Instagram
https://www.instagram.com/hanako.ishii/

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