あのこ
ふとした時にいきなり現れる。
いきなりパッと出てきて
こちらのこころをひと通り掻き乱し、
またいなくなる。
もぅ、出てこなくて良いですから。
ひとり残されたわたしは
甘く優しい記憶に苦笑いしている。
その記憶も正しいものなのか、
わたしの妄想なのか、
確かめようがない。
もぅ、いない。
どこにもいない。
記憶を消して、
これ以上、会いたいと願わないように。
素直に
思うがままに
答えたかったんだ。
ちゃんと話せば良かった。
ダメだよって言えば良かった。
勝手にしたら?なんてよく言えたもんだ。
冗談でも
嬉しかった。
やっぱ、またきてね。
甘く優しい思い出に
押し潰されたい。
ずっと大切なひと、
またね。