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移住をする心のタイミング その1 韓国に行った時①
たった1年半の韓国生活と、まだ10年にも満たない台湾生活しか経験していませんが、2つの国に移住した時の自分の心境はかなり異なっていたため、自分の中で2つの国の消化の仕方がずい分違ったな、と感じたのでその気持ちを綴ってみたいと思います。
まずは語学留学という名のプチ移住をした韓国の場合は、韓国語を勉強し始めてから2年半くらいという自分の気持ちが非常に熱い、まだ高熱に浮かされているような時期に行きました。
韓国に語学留学をしたいと思いながらお金を貯めつつ韓国語の勉強をしており、ある決めた時期に留学をするために働いていたというよりは目標額を定めてそれが貯まったら行こうといった感じだったので、本当は少しでも早く行きたくて毎日ウズウズしながら過ごしていました。
やっと目標としていた金額も貯まり、韓国での生活が始まりました。
韓国大好きがピークの時に渡航したので最初の1学期の3ヶ月間は、自分が韓国にいること自体が嬉しくて仕方がなくて、毎日学校に行って韓国語を勉強し、韓国料理を食べて、ソウルの街をお散歩してといったなんでもない生活を送っているだけでこの上ない幸せを感じていました。
最初の1学期、つまりは3ヶ月が過ぎた時に休みも長くてヒマだからと日本へ一時帰国をしました。
10日ほどの間、日本で友人たちと会い、和食、イタリアン、中華、インド料理をはじめとしたエスニック料理などなど色んな国の料理を堪能して韓国に戻りました。
3ヶ月間韓国料理のみで何の不便も感じないどころか幸せ過ぎる日々を過ごしていた私でしたが、ところがです。
一時帰国後韓国に戻ったら韓国の赤いスープが受け付けられなくなってしまいました。
なんで全部赤いの?中身の具が違うだけで全部同じ味じゃん、と赤いスープに嫌悪感すら抱くほどの状態でした。
でも、20年以上前のソウルには和食やイタリアン、エスニック料理などで手軽に食べられるお店は多くなく、留学生の私の経済的事情を考えると現実的に食べられる料理は基本韓国料理一択でした。
それに、赤いスープがイヤだからといって日本食など他の料理が恋しいというわけでもありませんでした。
幸いにも赤いスープがダメになっただけですべての韓国料理がダメになったわけではなく、ソルロンタンなどの赤くないスープやキムチ、キンパプ、または赤くても韓国ラーメンは受け付けられました。
そういった料理は学食でも手軽に食べられたのでしばらくはそんな物ばかり食べて過ごしていました。
次の1学期が終わった時、つまりは韓国に行ってから半年が経った休みにまた一時帰国をし、また日本で1週間ほど友人たちとの楽しい時間と色んな料理を堪能して韓国に帰ったのですが、自分でも不思議なほど憑き物が落ちたかのように、スープが赤かろうが白かろうが、辛かろうが甘かろうがそんなのどうでもよくないか、と赤いスープに対する嫌悪感がすっかりなくなっていました。
それから先1年間のソウル生活ではたまに今日は贅沢してトンカツ食べよう、友達とパスタを食べに行こう、などしながらも食生活的には基本は毎日韓国料理を食べることに全く抵抗がないどころか毎食キムチがないと物足りないと思えるほど韓国の食生活を楽しんで過ごせるようになり、食に関してはひとつ壁を越えました。
しかし、食に対してひとつ壁を越えた私にまた別の次元の試練が待ち構えていたのです。
長くなりますので次に続きます。