人間は新たな玩具を手にすると、使いたくなるのが性
比喩ジャックマン vol.7 空母いぶき 第1巻
かわぐちかいじ先生の漫画『空母いぶき』
20XX年の日本。尖閣諸島を巡って中国との対立が激化。”自衛のための戦力”として日本が開発した『空母いぶき』らを運用し、自衛隊や政府がこのクライシスに立ち向かう。これは自衛のための戦闘なのか、戦争なのか。日本のあり方を問う骨太ストーリー。
空母いぶきの艦長に任命された秋津一佐は、総理大臣との会話の中で「人間は新たな玩具を手にすると、それを使いたくなるのが性です。」と言い切り、周囲をザワつかせます。空母を玩具に喩えるとは何事や、と。
「ですから、それを手にするものの人間性、強い抑制の心構えが問われるのだと思っています。」と続けることで、その場は丸く収まるものの、秋津艦長の底知れない人間性を感じさせる一言として余韻を残します。そしてそれが今後この物語のキーになっていくに違いないでしょう。
玩具の比喩一つでここまでを感じさせてしまうかわぐち先生の比喩ジャックマン。見事です。
ちなみに、かわぐちかいじ作品あるあるで、「ヘルメットや帽子をかぶると誰が誰か見分けるのがなかなかムズイ」のは健在なので、そこはガンバって解読しましょう。
玩具の比喩
ハンターハンターのヒソカはバトルの対象を玩具(おもちゃ)と言います。命を賭けたガチバトルが極上の遊びという悪魔の奇術師の精神性がそこに表現されています。
つまり、何を玩具に喩えるかは、一発でキャラクターの内面を伝える超有効な手段といえるでしょう。
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