ぽんぽこ侍

ただの遊び、練習用、アウトプットを適当にたれながします。 記事に読む価値は特にありません。

ぽんぽこ侍

ただの遊び、練習用、アウトプットを適当にたれながします。 記事に読む価値は特にありません。

最近の記事

「奢り奢られ論争」についての雑感

はじめに 現代社会において、「奢る」、「奢られる」という行為は依然として男女間で議論の的となっている。過去においては、男性が女性に奢ることは当たり前とされていた。しかし現代においては、男性が経済的に女性を支えるという古いジェンダーロールの有効性は揺らいでいる。この論争を深く理解するためには、複数の観点から多面的に考える必要があるだろう。本稿では特に文化人類学的な視点と生物学的な視点の2つから考えてみたい。以下では、まずマルセル・モースの『贈与論』を紹介し、その観点から奢る

    • 『主語がでかい』批判が抱える問題点:思考の二重プロセスについて

      はじめに 現代の日本におけるSNS上の日常会話では、「主語がでかい」という批判文句の使用が頻繁に見られる。これは、話者が過度に広範な主語を用いて一般化しすぎる発言をする際に、その誤りや不正確さを指摘するための表現だ。この批判表現は適切に用いられた場合には有益であるが、過度に使われたり、その言葉が批判の紋切型として無思考的に使われるようになると、抽象化という重要な思考プロセス自体までもが否定され批判にさらされかねない危険性を持つ。本稿では、抽象化と具体化の両方のプロセスが知

      • 生成AIと人間の創作:「作者の死」概念および「間テクスト性」概念による考察

        はじめに 生成AI(Artificial Intelligence)の進化は目覚ましく、画像生成などの分野においても革新が続いている。この技術は新たな芸術表現の可能性を開きつつあるが、それと同時に創作の本質や著作権に関する議論を活性化させている。人間による創作と生成AIによる創作には共通点が多く存在し、それを明らかにすることは、現代の創作活動を理解する上で重要であるだろう。以下本稿では、生成AIと人間の創作プロセスを比較し、その共通点を簡潔に考察した上で、ロラン・バルトの

        • VTuberのアイデンティティと存在論:仮想と現実の交錯

          はじめに 近年、VTuber(バーチャルYouTuber)として知られる仮想的キャラクターがデジタル空間において躍進し、その存在感を増大させている。これらのキャラクターは、視聴者との対話を通じて独自の個性を確立し、コミュニティを形成しているが、一方でその背後には実在する人間が存在しており、この二重性はVTuberのアイデンティティと存在論に関する問題を提起する。本稿では、VTuberのアイデンティティの複雑性、存在論的な問題、仮想と現実の交錯、自己の再構築について、哲学的