痛すぎ!!!な絵面がたまらない『キング・オブ・ペインシーズン1』を見た

いい年したおじさんが痛みでうめいている姿を見るのは、意外と楽しかった。

アマゾンプライムでは配信されている『キング・オブ・ペイン』に最近夢中になっている。

内容は名前の通りで、刺されたり咬まれたりすると無茶苦茶痛ぇ生き物はどいつなんだい! というのを決める番組だ。

これだけだと、どこぞのYouTuberが図鑑とかを参照にやりそうな内容だが、この番組がユニークなのは、自分の体で試して決める、という手法をとっている点にある。

下敷きとなっているのは、アカデミズムの領域で、現アリゾナ大学サウスウエスト生物学研究所に所属している昆虫学者のジャスティン・シュミット氏が実際に自らあらゆる昆虫に刺された経験を基に、痛みを数値化した「シュミット刺突疼痛指数(シュミット指数)」である。

このシュミット指数をリニューアルすべく、2人のメインパーソナリティのアダムソーンとロブアリーバはぶすぶす、がぶがぶと。毒を持つ生き物たちの攻撃にさらされていく。

めちゃくちゃ知的好奇心がくすぐられる内容なのもさることながら、何より面白いのが、かなり詳細に痛みの描写が撮影されている点だ。

番組は毎回、毒を持つ危険な生物を二人が捕獲するところから始まる。このパートで、「どんな所に住んでいるのか」とか「どんな生態なのか」といった、危険生物のスペックが開陳されたのち、医師らが待ち構える中、「いざ実食」ならぬ”実刺”が行われる。

詳細に収められた「攻撃される瞬間」の絵面は戦慄そのもの。高精細、高倍率のカメラで皮膚にズブズブと毒バチの針やタランチュラの顎が食い込んでいくさまが収められているのだ。

そして、「苦悶の表情」「苦痛に耐える喘ぎ声」「名食レポレポーターみたいな豊富な語彙力」、パーソナリティー二人のプロ根性によって、その痛みが詳細にされていく。

これがめちゃめちゃ面白い。最初はつい、目をそらしたくなってしまうのだが、次第に「次はどんな顔をしながら痛みに耐えるのだろう?」とワクワクしている自分がいた。

いい年をした大人が、泣きそうな顔で痛みに耐えている姿は、意外とエンタメとして面白いのだな、という発見があった。

実刺の場面は、メインパーソナリティーが実際に毒を持つ生き物を、ピンセット、あるいは素手でつかみ、もう片方の腕に押し付ける形で行われる。これもシュールで楽しい。

交互に毒生物に刺され会うので、片方が痛みにあえいでいる瞬間をもう片方が見ている構図になる。

そのため、「Oh…アイツガコンナニイタガルナンテ…。オレガササレタラドウナッチャウンダヨ…」といった具合に、大人が本当に青ざめる瞬間が見られるのもたまらない。

正直なところ、結構検証までの流れは大味で、「痛みを科学的に探究する」みたいな番組ではなく、だいぶエンタメ寄りだが、エンタメに振り切ったゆえの面白さがあった。

これからシーズン2を見ていきたいと思う。


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