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初めてのCPX

診察の翌日。初めてのCPX検査(心肺運動負荷試験)を受けた。
術後1ヶ月弱。術後半年間リハビリがあるのでその間に3回実施されて、心肺機能の結果を見てリハビリの負荷を決めるというもの。

その日は検査だけしかうけられず、リハビリとは別日で取らないといけない。検査の結果は1週間後、主治医以外の心臓外科の先生から説明。
検査の2時間前までに食事を終わらせないといけなくて、朝一番の検査だと7時までに食べ終えないといけないのはなかなかハード。
普段は7:30くらいに食べ終わってるので、そこから逆算して10時以降の検査だとあまりペースを乱されずに済む。

エコー検査などの1室へ呼ばれて、動きやすい検査着に着替える。下着はつけずに、10カ所もの心電図をつなげる。
さすがに男性に心電図をつけられるのは嫌だったので女性の検査技師さんが貼って下さった。普段3カ所なのに10カ所って何がどこの線とつながってるのかはわからないし、重たいベルトで固定して準備。
そのまま左の指先に酸素濃度の機械、右腕に血圧計を巻かれて、極めつけはICUの時以上にゴムのきつい呼気マスク。
口の周りは柔らかめのシリコンだけど、飛行機内の緊急マスクみたいにピタッと頭の後ろまでゴムで押さえられて、吸う息も吐く息も漏れていないか確認。

その状態で自転車エルゴメーターをこぐ。目の前には主治医ではない心臓外科の先生がパソコンで血圧や心電図、呼気吸気量をチェックしながら黙って座っていて、なんだか変な空間。
隣に検査技師さんがいて、パンパンと手拍子をたたきながら「このペースで漕いでください」と無茶な事を言う。
普段のエルゴメーターと違ってだんだんペダルは重くなるし限界までやめないで、とこれまた無茶振りされてるので容易に足を止めることもできない。

足か息の限界まで漕いでと言われて漕ぎ続けてなかなか自分ではギブアップを言えない結果、10分くらい経った時点で強制終了。
多分何かの数値が限界だったのだろう。ドクターストップがかかったみたい。
急に足をとめると乳酸がたまって余計にしんどくなるのでペダルの重さをセロにしてもらってゆるやかに慣性の法則で足を動かし続ける。

自転車で10分とはいえ、全速力で頑張って息が整うのを待って検査室から出てきた。
その日はそのまま家に帰ったけど、これは確かにリハビリと同じ日にすると体力の消耗がはなはだしいからだなと納得。
CPXの結果が出るのは1週間後だけど、そこまで2週間自転車通院ができたのをたよりに仕事への復帰を決めた。