見出し画像

打ち明け話

術後9日目の続き。翌日お薬を貰って退院してからは2週間先まで診察がなく、無理やり野に放たれる気分だった。
看護士さん栄養士さんからの説明の時に、最後に先生と話したいとお願いしてみたが、ちょうど先生は手術日だったので忙しそう。
晩ご飯を食べてからも音沙汰なく、悶々と待っていた。20時を過ぎた頃、やっと先生登場!
「話したいことがあるって?」みたいに軽いノリでそのまま病室で聞こうとするので、慌てて「ここでは嫌です」と言うとナースステーション横の個室に連れていってくれた。

なんと言ってもこの主治医の先生は手術前日に初めましてをしたばかり。ほぼ毎日のように傷口とか痛みはどう?とか朝見に来てくれるけど、人見知りなので深く突っ込んだ話は出来ずじまい。
カテーテル検査してくれた先生に心臓内科で1年前からお世話になってて、その先生にほぼ全て不妊治療やら糖尿病やら状況を逐一報告してきたのに、ここへきて心臓血管外科になるとは。
心臓の先生同士でどこまで引き継がれているかもわからないし、またいちから話をしないといけないのかーと思っていた。

奥でナースステーションに繫がっているのか、パソコンに何かを打ち込んでいるような音は聞こえるものの、一応他の人のいない所で二人きり。
病院のホームページに趣味:子育てとか書いてる先生なので、子供いるんだなぁとは知っていたものの年齢不詳。
私の年齢は勿論カルテで知っているだろうけれど、不妊治療において43歳がいかに微妙な立ち位置か、切々と訴える。
保険適用は3回使い切ってしまって、自費に突入。保険の時に一度妊娠したけど12wで繋留流産して、その後心臓の状態が悪化。
今回入院する3ヶ月前に化学流産したばかり。現在受精卵は凍結してあるものの、心臓の先生のオッケーが出ない限り移植は出来ないとクリニックから言われていること。
今回のカテーテル検査を受けて、ステントも出来ないことはないけど、赤ちゃんに悪影響だし妊娠出産時にも停められないお薬を飲まないといけなくなるなら、バイパスの方がいいのではと前の先生に言われたこと。
そのくらいの話までした辺りにふと、先生がぽつり「あ、僕◯◯さんと同い年ですよ」
…マジで?!ってなったけど、そこから一気に話しやすくなった(笑)

手術した日からずっと生理が止まらなくて、妊娠するためにも一度自分の子宮の状況を見てほしいというと、院内の産婦人科に紹介状をすぐ出してくれた。
優しい痛み止めを毎食後に飲んでいるけど夜中に痛みがひどくて目が覚めてしまうことを伝えるとロキソニンを退院処方に追加してくれる事に。
話してみたら仕事が早くて展開が早い先生だった。構えずにもっと早く話しかければと思ったけど、何はともあれここまで話をもっていけて良かった。

退院前日にやっと主治医の先生と打ち解けられて、これで安心して次の診察日まで過ごせるなと思った。
なんだかんだと30分以上話し込んで、すっきりした気分で病室へ戻った。
産科へ入院した時に主治医がイケメンできゅんきゅんしていたけど、糖尿病と心臓病ではイケメンに出会えず、リハビリでやっと一人発見。
イケメンは入院生活の癒しなのにな、なんて思いながら今回の主治医がイケメンだったら異常にドキドキして、脈拍や血圧がおかしくなってたかもしれない(笑)