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第4回第1問(雇止め)の解説


 狭義の奥田塾の塾生向け教材の関係で、今回は、雇止めがテーマの第4回第1問の過去問の解説をします。いつも思うのですが、過去問(特に第1問)の設例と小問はよくできていて(含蓄があって)、読み直すたびに発見があるので、解説を書くために設例を読みだすまでは嫌々でも、読みだすとどんどん引き込まれていきます。第4回第1問も興味深い内容です。古い過去問は、最近の傾向と違う設例と小問の書き方になっているので、勉強する価値はないと考えている受験生がいたら、それは間違いです。勉強になるし、いつ出題スタイルが先祖返りするか分かりませんから、昔のスタイルでの答案作成の練習をしておくべきです。
 それにしても、第4回第1問は、第11回以降とはまったく趣向の違う作りになっていて、もし、今年このスタイルの出題があったら、受験生のほとんどが対応できないと思います。加えて、XとY社の勝ち負けの判断が難しいうえに、和解案のバリエーションがいくつも考えられて、一体、小問(4)で一番得点の高い和解案は何だったのかといまだによく分かりません。そのぐらい興味深い過去問ですから、まずは、ご自分で解いてから解説を読んでください。
 今回は、小問ごとに、解説→解答例の順番で書いていきます。

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