古臭いものを現代的に着こなすには
理系ファッションアドバイザーの Kaori です。元はダサめの理系オタク、IT企業を退職し、とある強い思いからファッションの仕事をしています。
なんだか古臭い色、柄、デザイン。
そういうものはありませんか?
一体何が原因で「古臭く」なるのか。
どうしたら、「現代的」になるのか。
今日は古臭くてレトロな物であっても、現代的に着こなすヒントをお伝えします。
現代的なファッションとは
そもそも、現代的なファッションとは何でしょうか?
ナイロン、ポリエステルなどの化学繊維
蛍光色、原色、シャーベットカラー位淡い色
直線的な幾何学柄
アシンメトリー
現代的、モダンさを感じるファッションにはこういった要素が含まれていることが多いです。
これを全部、惜しげもなく取り入れると、宇宙服みたいなパリコレの衣装みたいなファッションができあがります。
日常のファッションには、そこまでの前衛性や斬新さは求めていない人が殆どです。
現代的/モダンに見えるファッションの定義
ファッションに限らず、現代的・モダンに見せるビジュアルは、「メリハリが強すぎない」という点があります。下のグラフでは、こんな感じ。
男性的&モダン:黒、銀、青、メタリック、パリコレに出てきそうな服(例:クリエイティブな人に見える服装)
女性的&モダン:白、銀、水色、Apple製品をそのまま服にした感じ(例:洗練感のあるファッションの7つのルール)
服の要素は、色・柄・形・素材の4つ。各要素をそれぞれ、このグラフに当てはめながら解説します。
ご参考までに、過去記事も貼ります。いずれも「モダン」なファッションです。
現代的・モダンな色
すごく鮮やかな原色or すごーーーく薄い色。これが現代的なデザインには使われています。↓
これらの色は、天然物のみでは染色できない色です。
たとえば、ペールトーンの色は、原色に白を沢山混ぜた色。グレーは混ざっていない。
従来、生地を染めるには植物が使われていたが、植物の汁を使った染色は、ほぼ確実にニュアンスカラー(グレーが混ざった色)になる。現に、アンティークの着物には、原色はほぼありません。
つまり、原色の生地、シャーベットカラーの生地も、天然物だけでは作るのが非常に難しいのです。染色前の生地も、そもそも色があるのです。真っ白ではなく、やや黄色かったり。
染料やインクの開発、化学繊維の開発によって、シャーベットカラーや原色の様な染色が可能になりました。これが現代感を醸し出しています。
化学繊維が現代的に魅せる訳
ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は20世紀以降に開発されたものがほとんど。これらの繊維が誕生したことで、シャーベットカラー・原色などの染色が可能になりました。
綿やウールなどの天然繊維と違うところは、分子配列です。
天然繊維はランダムな並び方。
化学繊維は規則正しく分子が並ぶものが多数。
そうすると、表面の光沢が全然違うのです。
天然繊維なら、乱反射する雲のような光沢にしあがる(微光沢、または光沢がない)。
化学繊維なら、入ってきた光を全て※同じ方向に反射させることもできます。
※正確には「すべて」ではなく高確率で、です
化学繊維だからこそ、強い光沢(ピカピカ)を生み出すことも可能なのです。
直線が現代感・モダンさを作る
直線的な柄がモダンさを演出します。自然世界、たとえば森や海の中には直線はありません。あっても、よーく見ると曲線だったり。直線は人工物です。
家電やIT用品の多くは直線的なデザイン。使いやすさのために角だけは丸くしてある物が多数。
闇雲に取り入れてもモダンに垢抜けない
これらの要素は「モダンに見せる」要素ですが、闇雲に、やたらめったら取り入れてもダメです。それは一人一人顔が違うから。
服単体で見れば、現代的なファッションな服。パリコレの服やIssey Miyakeの服。着たら誰でもモダンに見える?。いいえ。場合によっては田舎のヤンキーおばちゃん・おじさんに見えます。
顔と服がつながって見えるか?顔と服の印象が違い過ぎないか?ご自身の顔がどんな顔なのか、をしっかり見極めてから服を選ぶ。
本当の意味で垢抜けて現代的に見えるには、そういった自己分析も大切です。
ご自身の顔がどんな顔なのか?トータルファッション診断では、そんなことも紐解いております。
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