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バーチャル学会2021を開催して


(2024/01/07)
まずバーチャル学会2021の振り返り記事なのになぜ2024年に上がっているかというと、ふぁるこがずっと公開を先延ばしにしていたからです。ごめんなさい。特に理由はなく、強いて言えば公開先をnoteにするかどうかを考えていたところ結局2020の記事もnoteに上げたし2021もnoteにあげようというところで決心が固まったので公開します。

はじめに

バーチャル学会の目的

バーチャル学会は電脳世界を豊かにすることを目的に2019年より開催しています。電脳世界とはソーシャルVRのようなプラットフォームを活用して人々が交流し、社会を形成し、新たな価値創造を行っていく世界を指します。その世界でできることを増やし、物理現実と同様の生活体験ができるようにするため、バーチャル学会は学術という面から電脳世界の発展に貢献します。

そのためにバーチャル学会では年に1回バーチャル学会大会という学会を開催しています。バーチャル学会はすべての企画をソーシャルVR上にて行うことで、ソーシャルVRのユーザーが参加しやすく、また発表しやすい環境を整えることを重視しています。

バーチャル学会2020からの変化

バーチャル学会は2021年度の開催で3回目です。過去の開催を踏まえて2021年度では主に

  • VRChat会場のQuest2対応

  • Discordでの情報管理

  • ワールド細部のクオリティアップ

  • 協賛金のお願い

  • ポスターセッションデモワールド展示の受け入れ

  • オーガナイズドセッション(OS)の新設

などを行いました。

開催概要

概要

↓学会HP

名称:バーチャル学会2021
開催日時:2021年12月18日10:00~22:00
会場:VRChat(ポスターセッション、懇親会)、cluster(OS(オーガナイズドセッション)、基調講演、クロージング)、Virtual Cast(オープニング)
参加費:無料

[発表件数]
ポスター発表 39件(内協賛枠2件)、(内口頭発表 17件)
OS 4件
基調講演 3件

参加者数

VR環境の参加者数の計測は困難であったので、あくまで概算を記載します。

交流用Discordサーバー:291人

cluster会場延べ参加者数(イベント)
口頭発表 301人
オーガナイズドセッションA「アート」「建築」 163人
オーガナイズドセッションB「コミュニティ」「食」 267人
基調講演+クロージング 239人

VRChat会場Visit(出入り回数) 528回(かなり概算)

VRワールド参加者数はオーガナイズドセッションが同時並行だったことを鑑みると平均して300人ほどが常時接続していた見積もりになります。
VRChatおよびclsuterを使用することでユーザー層が分離されてしまうことが懸念されていましたが、どちらかのプラットフォームに大幅に参加者が偏ることはありませんでした。

Youtube Live最大同時視聴者数
オープニング 100人
口頭発表 96人
ポスターセッション 96人 (おきゅたんbotさんのチャンネルで配信)
オーガナイズドセッションA「アート」「建築」 67人
オーガナイズドセッションB「コミュニティ」「食」 25人→12人(一度配信が切れてしまったため)
基調講演+クロージング 66人

Youtube Liveはバーチャル学会公式Youtubeチャンネルとおきゅたんbot氏のチャンネルから配信を行った。
バーチャル学会はVR会場開催とYoutube Live配信を併用しているため実際の参加者とアクセス数は乖離があると思われます。
あくまで傾向としてですがVR環境のほうが多くの参加者にアクセスしていただいたように見えます。

参加者の属性

Discordの参加者アンケートからバーチャル学会をどこで知ったか、年齢、居住地、職業、参加理由を分析する。

公式Discordサーバーに入っていただく際に行ったアンケート
  • Twitterが一番大きい

  • その他

    • 去年も参加していた

    • おきゅたんbotさん経由

    • VRアカデミアのDiscordサーバー

    • 大学教授の紹介

  • 20代が中心、50代が増えた?70代もお一人

  • xR関係への周知が広まり、幅広い世代が関心を持っている…?

  • 東京が多い、昨年に比べ神奈川が増えた。コロナの影響でリモートワークの人が増えた?

  • 海外からの参加者が3名

  • 学生が最も多い

  • 次いで学術関係者

  • その他はより詳細に職務を記入いただいていることが多い

    • webエンジニア、3D製造業など


参加理由(自由回答結果を分類)

  • VR技術/研究に興味がある*30

  • なんとなく面白そうと思った*30

  • 知り合いが参加する/登壇するので*24

  • 過去の学会に参加していて良かったから*16

  • 自分でもVR技術/研究に取り組んでいる*16

  • 発表内容から興味を持った*14

    • milaさん、ねむさん*1

    • ボイチェンの研究*1

    • 医療系の発表*1

    • 気になる発表/分野があった*11

  • オンライン/VRで開催する学会に興味がある*11

  • 過去の学会の様子を見て*8

  • ソーシャルVRに興味がある*7

  • 気軽に参加できるため*5

  • 豊田さんの基調講演が面白そう*3

  • VRC理系集会でのアナウンスから*1

  • VR学会のセッションが面白かった*1

  • 交流をしたい*1

  • 日本物理学会誌から*1

発表者分析

その他

  • 運営のはこつきさんからの宣伝

  • 大学の教授からの勧め

  • VRChatの宣伝ポスター*5

  • 昨年参加していた*2


  • 参加者分類では学生が最も多かったが発表者では学術研究・専門技術者の割合が最も多い

    • →学術研究者は発表を目的として参加する場合が多く、学生は聴講を目的として参加する場合が多い

具体的な数値を見ると
北海道 1
宮城県 1
埼玉県 3
千葉県 1
東京都 10
神奈川県 3
愛知県 3
京都府 1
大阪府 1
奈良県 1
広島県 3
山口県 1
海外 2

東京が突出しているが、次点で埼玉、神奈川、愛知、広島が多い。
東京、埼玉、神奈川は人口が多いことを考慮して自然であるが、愛知、広島は参加者比率を見ると愛知も参加者が多く、VRコミュニティが根付いていることが推測される
一方広島は参加者は少なく、発表者のほうが多いほどである。
潜在的にVRコミュニティにクリエイターや研究者、事業者など潜在的な層がいる可能性もある。

海外はスイス、メキシコからの参加者である。
バーチャル学会では日本語、英語での発表を受け入れている。
日本人ユーザーをメインターゲットとしているため英語発表の際は日本語キャプションの併記をお願いしているが、海外からの発表、聴講の受け入れも少しずつではあるが進めていきたい。
そのために必要なツールの開発や運営プログラムの修正が必要であればユーザーからの声に応じて導入を柔軟に検討したい(現在は運営による通訳や翻訳のサポートをできる限り行っている)。

プログラム概要


10:00 ~ 10:30 オープニング
オープニングは毎年VRChat、cluster以外のVRプラットフォームを用いて多様なプラットフォームの使用に挑戦しています。
2021年度はバーチャルキャストを使用しました。
オープニングでは実行委員長であるふぁるこがバーチャル学会の意義、バーチャル学会の理念について簡単に解説し、学会当日の流れや参加方法について紹介いたしました。
また今年度はプラチナスポンサーいただいた企業様(アトラエ様)よりご挨拶をいただいております。
オープニングのみYoutube Liveによる聴講のみが可能でVRワールドに直接参加することはできません。

11:00 ~ 12:00 口頭発表
口頭発表では17件の発表がなされました。
口頭発表はcluster会場にて行われ、実際に発表者の方が前に登壇して聴講者の皆様の前で発表されています。
2020年度では一人あたり10分の発表を行っておりましたが、2021年度より3分発表で質疑のないLT形式を採用し、発表者全員がポスター発表を必須としました。(ポスター発表 or ポスター&口頭発表のどちらかを選択いただきました)

主な理由として以下の3点からこのような形式にしました。
・バーチャル学会における最も価値の高い体験はポスター発表における雑多な交流である
・口頭発表による多くの人を前にした発表には依然価値がある
・聴講者視点にてピックアップした発表をざっと眺める→ポスター発表で詳しく話を聞く

2020年度に比べ、外部の座長をお呼びするなど口頭発表による特別感は薄まったと考えられますがその一方でポスター発表を必須にしたため総合的な発表の満足度は上がったのではないかと考えております。

13:00 ~ 16:00 ポスターセッション
ポスター発表では39件の発表がなされました(内2件は協賛枠、17件は口頭発表)。
ポスター発表はVRChat会場にて開催されました。
発表は3~4人のグループになるよう発表カテゴリを分類し、それぞれ発表を行っていただきました。
各カテゴリはその分野に興味関心のある人がほかの発表も同時に見にいけるように可能な限り近い分野になるように構成を組みました。
しかしながら一部限界もあり、投稿数の少ない分野や全体の組み合わせの都合上どうしても少し遠い分野と同じカテゴリになる発表もありました。
これに関してはより良い組分けができるよう運営による発表内容と分野への理解を深めることで対応していきたいと思います。

2021年度では発表カテゴリを12個に分け、発表会場を2つといつでも出入り可能なフリー会場を1つ、合計3会場を立てて運用しました。
発表会場はA1~6とB1~6に分類されました。
発表時間は各カテゴリあたり30分とし、発表者3~4人と運営スタッフ3~4人、一般聴講者20~30人という想定にてインスタンスの管理を行いました。
VRChatではワールドにもよりますが一般的には30~40人ほど人が集まると非情に描画不可がかかり、交流が困難になってしまいます。
バーチャル学会ではワールド参加上限人数を40人に設定し、インスタンスをinviteにて建てることで上限人数を40人に設定しました。
ワールドURLは学会HPおよびコミュニケーションDiscordにて共有し、URL経由にて参加いただきました。

また発表者の方には先んじてURLを共有することでインスタンス人数が上限に達する前にかならず参加いただけるようにしました。
万一発表者の方がVRChat会場から何らかの理由によりログアウトしてしまった場合はインスタンス人数に余裕があれば再入場いただき、上限人数のため参加できない場合は運営スタッフが一人抜けることで入れ替わりで参加する、もしくはDiscordの音声通話を用いてVRChat会場の運営スタッフが音声ブリッジをすることで会場の方の音声を繋ぐ対応を行いました。

これらの対応については事前に発表者用マニュアルに記載し、発表者方にご確認いただきました。
その他ワールドテストを兼ねて発表者の方に接続テストを行っていただき、当日のトラブルを最小限に抑えました。

ポスター発表ではおきゅたんbot氏による配信をお願いし、発表途中にインタビューの形で発表概要をご説明いただき、Youtube Liveを視聴している聴講者の方にも現場の盛り上がりを伝えていただきました。
Youtubeからのコメントを積極的に拾うことで発表者の方との交流も僅かではありますが実現することができました。

また大きな変更点としてバーチャル学会2021ではデモ展示の受け入れを開始しました。
バーチャル学会2019ではデモギミックを直接ワールドにて掲載いたしましたが、応募人数が増えたこと、直接のやり取りでないためワールドへの実装が困難と判断しVRChatにアップロードしたワールドポータルのIDをお送りいただき、それをVRChat会場に掲載する形式にしました。

こちらワールドデモの取扱いに関しては難航しており、可能であれば現地にて聴講者の方の目の前で発表しながらデモをお見せいただけないか手法を検討しております。

16:30 ~ 18:00 オーガナイズドセッション
2021年度からの試みとしてオーガナイズドセッションを新設しました。
オーガナイズドセッションはより多くのゲストを招聘し、VR世界にて活躍する方と物理世界にて活躍する方を同じ壇上にて紹介することで2つの世界の融合を目指した実験的な取り組みになります。
本年度は各セッションごとに4名のゲストをお招きし、パネルディスカッションを行っていただきました。

セッションテーマはバーチャル学会に関心のある層が普遍的に関心のあるVR技術を主軸とし、アート、コミュニティ、建築、食というテーマを設定しました。
それぞれVR技術の普及によりどのような影響があるか、またソーシャルVRとの関連などバーチャル学会ならではのトークを行っていただきました。

4つのセッションはそれぞれ45分のトーク時間を見積もり、議論の盛り上がりに対応できるよう次のセッションとの時間を15分間余裕を見て設定しました。
またA会場とB会場を作成し2つのセッションを並行して実施しました。
これは時間的制約もありますが、限られたセッションしかリアルタイムで見れない、という限定感により体験の価値を高められるのではと考えました。

ゲストの皆様には事前に各テーマに関する3つの質問に回答していただいており、当日はその質問と回答を見ながらトークを進めていただきました。
またセッションの司会は運営メンバーが務め、時間管理やスライドの移動を担当しました。

19:30 ~ 22:00 基調講演&クロージング
基調講演では毎年VR技術、VR界隈を複数の視点から紹介いただくためカテゴリの異なるゲストをお呼びしております。
2021年度ではビジネスの視点より豊田啓介様(東京大学、noiz)、ユーザーコミュニティの視点より雨下カイト様、アカデミックの視点より清川清先生(奈良先端科学技術大学院大学)にご講演いただきました。
お一人あたり40分間のご講演と質疑応答の時間としました。
その後5分間を入れ替え時間としました。

講演はclsuter会場にて行い、司会を運営が務めました。
Youtubeおよび会場からの質問を拾い、ゲストの方へ代理として質問いたしました。

各発表はぜひYoutubeアーカイブをご覧ください。

また基調講演のあとはクロージングを続けて行いました。
クロージングでは主に参加アンケートの解析結果を報告し、学会全体の総括を行いました。
また当日の様子を動画にまとめたクロージング動画を作成し発表しました。
クロージング動画はしろまる。さんに作成いただきました。
当日撮影し、当日編集し、当日の夜に流すという非常にタイトなスケジュールでしたが素晴らしい動画を作成いただきました。
最後にバーチャル学会2022の開催を告知し、終了となりました。

参加者アンケートの結果

バーチャル学会2021開催後にアンケートを実施しました。
こちらはDiscord、Twitterなどで公開し、回答をお願いいたしました。
有効回答数は62件でした。

参加者の属性

  • どのプログラムにVR参加またはYoutube参加したかを確認しています。

  • ポスター発表のVRChat参加が突出しており、ポスター発表への関心の高さ、体験価値の高さが伺えます。

  • ほかのセッションはYoutube Live参加が多くなっており、実際の計測とは多少乖離があるように見えます。本アンケートに回答いただいた方の多くはYoutubeライブをメインで見ていた方の可能性があります。

  • こちらは大きくかわらずSNS(Twitter)が強いように見えます。

  • また知人からの紹介は発表者が知人である、運営が知人であるなどの交流関係からの広がりもあると思われます。

  • Twitterの紹介も帰着していくと発表者や運営メンバーのツイートを参照いただいたと考えられるためコミュニティ、口コミなどの広報戦略が重要と考えられます。

以下年齢、職業、居住地に関しては参加時のアンケートと大きく変わることは無かったため割愛いたします。

良いと思った点、悪いと思った点

  • ポスターセッションへの体験価値の高さが現れています。

  • 次いで口頭発表が良かったともされており、応募いただいた発表のトークが人気なようです

  • その次に基調講演、スタッフの対応が並んでおります

    • 基調講演では特に豊田啓介さんの発表がTwitterでのコメントを見ましても非情に人気でした。

    • 運営の対応としては主にDiscordでのVR機器やVRChat、clusterの参加に対するサポートの手厚さが現れていると思われます。また発表者に対しても手厚いサポートを実施していたため可能な限り継続していきます。

  • プログラムの中でオーガナイズドセッションのスコアが低かったのは配信トラブルが合った点や、パラレルに開催してしまったため全ての発表を見れなかったことが原因の一つであると考えています。また運営から用意した質問の面白さや、議論の流れなどをより聴講者の方が楽しめるように事前質問を受け入れるなどをの対策が必要と考えます。

  • プログラムに関してYoutuveライブとVR参加で良かった点の順位には大きな差は無いように見受けられます。

  • またワールドデザインについては4割ほどの回答となっており、さらに改善をしていければと思います。デザインという回答方法が参加しやすさや議論のしやすさなのか、ビジュアルとしての美しさなど複数の指標を含んでいるためどのような点を強化するかバーチャル学会として判断していければと思います。

  • 特になしを除き、参加システム、インスタンス管理、ポスターの見やすさに集中しているように見受けられます。

  • 参加システムとインスタンス管理は近い概念として参加までの導線の分かりにくさ、煩雑さが課題だと考えます。

  • 2021年ではVRChatとclusterを併用しており、またポスターセッションでは合計13のインスタンスを用意したためどのURLをクリックすればよいかが分かりにくくなっておりました。

  • またDiscordへの案内も十分ではなく、Twitter上にて参加方法がわからないという方を何名か拝見し、運営からサポートを行いました。

  • インスタンス管理についてはURLを減らすためclusterの全面的な採用、もしくはVRChatギミックを用いたハブワールドの作成などを検討しております。

  • 動線の改善についてはDiscordでの案内やwebサイトの見やすさを改善するなどしていきます。

  • ポスターの見やすさに関しては各発表者の皆様に一任しておりますが、バーチャル学会として発表者マニュアルにVR環境にて見えやすいポスターのデザインやポイント数などを具体的に記載しておりますのでそちらを参照いただけるようアナウンスしてまいります。

  • またオーガナイズドセッションのYoutube liveに関しましては、今年はトラブルにより一時配信が停止し、URLが変更となる事態となってしまいました。今後このようなことが起こらないよう並行した配信を取りやめ、その分バックアップを担当するなどの対策を検討して参ります。

  • 興味のある分野に関しては工学、自然科学、計算機科学、デザイン学が多く、VR技術に関連するものやコンピューターサイエンスへの関心の高さが伺えます。

  • その他人文科目への関心もあるためバーチャル学会では広く多様な分野の発表を受け入れるほか、熱量のあるディスカッションを行えるよう工夫してまいりたいと思います。

次回以降呼んでほしいゲスト

  • 個人名・団体

    • 施井泰平さん、宇津木安来さん、豊田先生、石黒浩先生、稲見昌彦先生、水口哲也先生、@hikaliumさん、白井博士、

  • 内容

    • 日本舞踊,モーションキャプチャつかった研究

    • 入門系の講演、ワークショップなど分野外を学べるイベント

    • フェミニストの方との対話

    • フォトグラメトリ・ミラーワールド・デジタルツイン

    • VRをどう普及させるかに関する発表

  • 主に興味のある学術分野と重なる分野の方々への期待が寄せられていました。バーチャル学会ではVRに関連した基調講演を毎年お願いしておりますが、今年度はオーガナイズドセッションを新設するなどより広い分野の方々をお招きして参りたいと考えております。

来年のバーチャル学会(2022)に参加したいと思うか

  • バーチャル学会への要望

    • clusterでポスター発表したい(VRChatはハードルが高い)

    • VR環境では会話がしにくい、Discordのほうが楽

    • clusterのカメラに人が写り込んでいた。写り込まないように対策が必要。

    • バーチャル学会を機にVRChatを始めた。ポスターの文字が潰れて見えにくいものがあった。

    • ポスターの文字が見にくい。大きさの異なるポスターを掲載しては?

    • インスタンスが複雑で間違った部屋に入ってしまった

    • ポスター会場でほかのフロアの声が聞こえてくることがあった

    • YoutubeLiveのスライドの文字が見にくかった。

    • 配信にclusterのログイン音が入っていた

    • VRChatが重かった

    • ポスター配信で発表者の発言を遮るようすが気になった

    • Discordでの情報が点在していてわかりにくかった

    • (発表者の方)提出物の連絡はメールでもほしい

    • Discordで情報のやり取りする割にDiscordへの参加を促すアナウンスが弱い。もっと強調して良い。

    • 学会のやり取りはメールの人が多いのでメールをもっと使うと良さそう

  • メッセージ

    • DiscordでのVRChat参加のサポートが手厚くて助かった

    • いい刺激を得られた。今後は作る側にも回りたい。

    • 基調講演等のClusterで行うイベントのVRChat内ライブビューイング部屋が公式に欲しい

    • 就職後に学会に気軽に参加できるのが助かる

    • デモワールド・ツアーをしたい

その他学会全体を振り返っての改善点、反省点

ポスターセッションの配信

開催後アンケートの回答にもございましたが、ポスターセッションにおける配信の割り込みに何色を示された方が多くいらっしゃいました。
運営としても重く受け止めており、来年度以降の配信方式を大きく変える予定です。
運営、配信者、発表者、参加者、関わる方全員がスムーズに行くような配信方法を検討しております。

webの導線

現在バーチャル学会ではVRChatとclsuterを併用し、各プラットフォームに最適なプログラムの実施と環境構築、導線確保を行っております。
しかしながらまだまだ改善する部分がたくさんあります。特にVRChatのインスタンス管理はURLが多く非情に煩雑なため、統一して管理する方法を検討しております。

協賛金について

バーチャル学会2021でははじめて協賛金の募集を行いました。
これまで無償にてご協力いただいた皆様に少しでも謝礼としてお支払いできればと思い、この度協賛金の募集に踏み切りました。
協賛金の使用用途は主にご登壇ゲストへの謝礼や配信、当日スタッフの皆様への謝礼、動画作成など人件費に使用しております。
その他広報素材の作成やワールド作成の一部経費などにあてております。

バーチャル学会の理念である電脳世界を豊かに、という合言葉に倣うよう電脳世界にて活躍されているクリエイターの皆様へ積極的にご依頼し、謝礼をお支払いすることでこの世界における価値循環を経済活動の面からもサポートできればと考えております。

ここで協賛企業、個人の皆様をご紹介させていただきます。

プラチナスポンサー アトラエ様
ゴールドスポンサー 銀のしっぽ様、株式会社ホロラボ様
ノーマルスポンサー HAL 9001様

また電脳世界にて活動される学術コミュニティであるVRアカデミア様、理系集会様と協力しております。

改めてこの度はバーチャル学会2021にご協力いただきありがとうございました。

まとめとあとがき

 ここまでお読みいただきありがとうございました。バーチャル学会2021実行委員長のふぁるこです。バーチャル学会2021を振り返ると2020の良いところを残しつつ、さらに発展した年だったかと思います。特にポスター発表を必須にしたことやオーガナイズドセッションの新設は挑戦的な試みでしたが、結果としてご満足いただけたかと思います。もちろん改善点や反省点が多々あるのですが、ひとまずこのお祭りが無事終了したことを心から喜んでおります。
 なおこの記事を執筆しているのは2023年5月21日というバーチャル学会2021の開催から実に1年半もの時間が空いてしまいました(投稿はさらにおくれて2024年1月7日!)。これはひとえに私の不徳の致すところであり、関係各所の皆様にはご迷惑をおかけしました(特にタスク管理をしていただいたはこつきさん)。まだまだ本開催後記も足りない部分があるのですが、ひとまずこちらの形で公開させていただければと思います。ザッカーバーグも言いました。「完璧を目指すよりまず終わらせろ」。そもそもこの言葉を引用するのであればバーチャル学会2022が始まる前に公開しろよ、というお言葉はもっともですが私はこの言葉にすがるしかないので許してください。そうです、すでにこの記事を書いている時点でバーチャル学会2022は終了し、なんならバーチャル学会2023のため準備をしております。2022では実行委員長をLcamuさんにお願いし無事開催が終わりました。2021の反省を踏まえ素晴らしい会になっていたかと思います。もちろん改善点はあるため2023では2021、2022の反省を両方踏まえ、より良い学会にしていきます。あ、2023はふぁるこが再び実行委員長を務めさせていただきます。よろしくね。まずはバーチャル学会2023の開催後記の下書きを書くことから始めようか…。という消極的なことを思いながら本開催後記を終えたいと思います。なんだか締まりの無い終わり方ですが、本開催後記の答え合わせはバーチャル学会2023でできれば良いかなと思っています。
 今なお未来の読めないバーチャル界隈ですが、バーチャル学会を通して様々な人に会えたこと、様々な経験を詰めたことは私のかけがえのない財産です。そしてまたバーチャル学会を経験したことで新たな活動も始まっています。今後もバーチャル学会の魅力を最大限発揮しながら楽しく運営していきたいと思います。バーチャル学会2023でまた会いましょう。ばいばい。

バーチャル学会2021運営年表

以下バーチャル学会2021の運営内部の出来事を時系列で記載します。

2020年12月13日、バーチャル学会2020開催
2020年12月13日、バーチャル学会2020振り返り
2020年12月下旬、新メンバー、Gakurenさん、かた湯さんJoin
2021年1月上旬、協賛金依頼フォーマット作成、順次依頼
2021年1月、日本バーチャルリアリティ学会誌の執筆
2021年2月~4月、バーチャル学会2020開催後記執筆
2021年3月28日、第1回バーチャル学会2021運営委員会

  • 開催日の仮ぎめ(最終的にここで決めた12/18で開催)

  • コンセプト、理念の共有

  • 振り返り、アンケート結果を参考にしつつ今年の目標決定

  • 協賛金取り扱いについてディスカッション

2021年4月上旬、協賛金取り扱い税務相談
2021年4月19日、第2回バーチャル学会学会2021運営委員会

  • アイシア=ソリッドさん参加

  • 発表募集開始日、募集締切日の決定

  • 各タスク担当者決定

  • 予算案の作成

  • 基調講演ゲスト案出し

  • 協賛金申込金額とリターンプランの作成

2021年5月24日、第3回バーチャル学会2021実行委員会

  • 交流用Discordの運用方法議論

  • ワールド改善案議論

  • HP改善案議論

2021年6月16日、第4回バーチャル学会2021運営委員会

  • 各プログラム開催形式議論

2021年7月2日、第5回バーチャル学会2021運営委員会

  • 口頭発表をLT形式、全員ポスターを行う方針を決定

  • 聴講者、発表者、協賛など視点ごとの価値を洗い出し

2021年7月22日、第6回バーチャル学会2021運営委員会

  • コンセプト文章作成

  • 各担当プログラム詳細の詰め

  • ワールド要件決め

2021年8月1日、第7回バーチャル学会2021運営委員会

  • オープニング内容を詰め、協賛ゲストの招待

  • 募集要項作成

  • クロージング動画依頼の候補だし

  • 協賛プランにノーマル(HP名前のみ掲載)プラン追加

2021年8月16日、第8回バーチャル学会2021運営委員会

  • 事前説明会(9月4日、リハ9月2日)の準備

    • プレス

    • 募集スケジュール

    • 募集要項決定

    • 会場チラ見せ

  • OS開催形式詳細詰め

    • セッションテーマとゲスト候補出し

  • 基調講演ゲスト決定

  • ワールド制作班、3DCGモデリング担当どぶさん声掛け(かた湯さん)

2021年8月30日、第9回バーチャル学会2021運営委員会

  • 募集要項最終チェック、漏れ追記

  • OSセッションリスト決定

  • クロージング動画担当者(しろまる。さん)決定

  • web公開

2021年9月10日、第10回バーチャル学会2021運営委員会

  • 事前説明会反省会

  • 昨年度のワールドをもとに修正対応、ポスターの具体的な配置数と受け入れ可能数の検討

  • コンセプトアート依頼検討開始

2021年9月27日、第11回バーチャル学会運営委員会

  • Unityバージョンアップデート

  • コンセプトアート依頼難航中

  • 協賛依頼規約の作成

2021年10月15日、第12回バーチャル学会2021運営委員会

  • 発表者向けマニュアルの整備

  • 学会当日スタッフタイムテーブルの作成と会場スタッフ候補、配信候補の声掛け

  • ワールド製作

    • エントランスデザイン更新

    • エントランス入り口作成、マップの作成検討

    • 協賛ロゴ配置検討

    • ワールド小物作成と配置

2021年11月2日、第13回バーチャル学会2021運営委員会

  • 投稿内容確認

  • ポスター会場のインスタンス管理方法の決定

  • 当日スタッフのタスクと謝礼決定

  • おきゅたん公式配信決定

  • ワールド製作

    • 発表台作成

    • clusterに大規模アップデート、VRChatに対応した後clusterに変換スケジュールを組む

2021年11月14日、第14回バーチャル学会2021運営委員会

  • 提出状況の確認、全37件(口頭16件、デモ8件)

    • 著者に個別に修正対応連絡

  • 発表内容のカテゴリ分け、発表タイムテーブルの作成

  • 発表者マニュアルの共有

  • OS質問をゲストに投げる

  • ワールド製作

    • デモポータルの配置

    • 入り口マップの作成、テレポート機能実装

    • Quest発表は不可能

  • 広報

    • メーリングリスト

    • Twitter

    • プレスほか

2021年11月28日、第15回バーチャル学会2021運営委員会

  • 発表者リハ日程調整

  • OSスライド作成、司会、質問の流れなどを確認

  • 全体タイムテーブルのチェック

  • ワールド製作

    • ポスター掲載前の会場をVRChat、clusterに仮アップ、確認

    • Quest対応

    • 移動黒板の設置

2021年12月5日、第16回バーチャル学会2021運営委員会

  • オープニング会場決め、リハ

  • ポスター、口頭発表、発表番号割り振り、タイムテーブルの準備、リハ

  • OSリハ日程決め

2021年12月15日、第17回バーチャル学会2021運営委員会

  • オープニング流れ確認

  • ポスター

    • 動画未提出者への最終連絡

    • おきゅたんと配信最終確認

  • ワールド製作

    • ポスタータイムテーブルの掲載

  • 懇親会予定を公開

2021年12月18日、バーチャル学会2021開催
2022年1月5日、バーチャル学会2021反省会

→バーチャル学会2022へ…。

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