ファームノートは創立8周年を迎えました
株式会社ファームノート
代表取締役
下村 瑛史
本日11月28日、株式会社ファームノートは設立8周年を迎えました。2020年、世界中に広まったコロナ禍でも事業の成長を実現することができました。当社が社会課題の解決を目指し、事業運営が成り立っていることは、まさに社員の皆さんとそのご家族、生産者の方々、株主の方々が応援していただけるからこそです。心から御礼申し上げます。
酪農・畜産業界における1年を振り返ると、乳製品の国内在庫が増加し乳価の下落不安が叫ばれ始めました。さらに餌・敷料をはじめとした資材関係の高騰による生産コスト高、そして産業廃棄物とみなされる糞尿の処理問題など、多くの課題を抱え、ますます変革のタイミングが迫られています。
ファームノート社は、国内約1,600戸の有償ユーザー規模にまで成長したFarmnote Cloud(牧場管理アプリケーション)とFarmnote Color(牛の異常行動検知センサーデバイス)による酪農・畜産のIT化の推進を軸に、製品品質を磨いてまいりました。
一例を挙げると、スマホで直感的な体験を提供する新Colorアプリのリリース、肥育中の牛が倒れ斃死事故を防ぐ起立困難検知機能のリリース、受精卵移植の高いニーズにお応えした採卵管理機能のリリースなど、大小30以上の機能をリリースいたしました。そして獣医師の高い専門性で経営分析を実現する「Farmnote Compass」の提供開始を致しました。Compassは私たちが実現したかったサービスの一つであり、データによって経営の意思決定ができるデータドリブンな世界観を提供致します。Colorによる分娩検知機能は、発表後未だリリースはできておりませんが、分娩前後の段取りに貢献し生産者にお役に立てるよう引き続き開発を継続しております。コロナ禍でも変わることなく顧客体験の向上を推進しています。
グループ全体に目を向ければ「酪農デジタルトランスフォーメーションのリーディングカンパニーになる」という新たな成長ビジョンを掲げ、9月には総額14.4億円の資金調達を完了しました(累計調達額は約44億円)。グループ事業であるファームノートデーリィプラットフォームが運営する自社牧場(北海道標津郡)は単年度でEBITDA黒字を達成いたしました。これからはITと畜産リアル技術を融合し、産業全体が前進するための社会システムになるべく進んでまいります。
先日、私の両親とご飯を食べている時に、話題が祖先の話になりました。母の父(私から見て母方の祖父)は、馬喰(牛馬羊などを売り買いする家畜仲買人の呼称)さんだったことを初めて知りました。母方の祖父は、母が幼い頃に夭逝してしまったため私は祖父の顔も見たことが無かったのですが、60-70年前の北海道で、祖父が農耕用の牛馬の売り買い交渉を農家としている姿を思い浮かべると、祖父とのつながりを感じ、今私がこの事業に携わっていることに勇気を頂きました。
ファームノート社は新年度より「持続可能な顧客体験の向上」をスローガンに、社員一丸となって顧客生産者にとってなくてはならない製品・サービスづくりを目指しています。これからの更なる飛躍に是非ご期待ください。
いつもファームノートをご愛顧くださり誠に有り難うございます。