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1930年代、国際的に孤立を深める日本の文化外交の試み(1)

国際文化振興会 / 姉崎正治(姉崎潮風)編 『英文日本文献』 初版 1934年 東京刊
Kokusai Bunka Shinkokai / Anesaki, Masaharu(Anesaki, Chohu), A Short Bibliography on Japan in English. Tokyo, 1934<R12-260>
<First Edition. 8vo, [iv], 32, [3]pp, original wrappers>

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本書は国際文化振興会が英文で公刊された日本研究をまとめたビブリオグラフィーです。日本研究の専門家に向けてというよりは、日本について関心を持って学習することを希望する英語圏の一般人向けの簡易的な参考文献集として刊行されました。

本書の編集を行ったのは東京帝國大学で宗教学の教授を務めた姉崎正治(姉崎潮風)でした。本書は1936年に改訂版の発行が行われていることから、一定好評を博したものと思われます。

発行元の国際文化振興会は1933年の満州事変とそれに続く国際連盟からの脱退と、日本の国際政治の中でのイメージ悪化を打破することを目的として皇族や貴族院議員が中心となり1934年4月に設立した団体でした(1973年より国際交流基金)。本書の発行は1934年11月で、団体の活動初期の出版物です。

日本を取り巻く国際環境が悪化する中で設立された国際文化振興会。本書は同団体が、当時の国際社会において推進すべき日本理解の方向性を手探りしていたことをうかがわせる書籍です。

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