法律書 注目タイトル(極東書店ニュース 724号)
極東書店ニュースONLINE、2024年5月20日に新着書誌情報を追加いたしました(No.724)。今回は法律書の新刊が充実しておりますので、こちらでご紹介いたします。
*会員制サイト「極東書店ニュースONLINE」についてはこちら
*「極東書店ニュース」について知りたい方はこちら
人工知能と刑法
Duncker & Humblotの新刊で、AIと刑法の問題についての1冊。
現在のドイツ刑法で対応可能な範囲や、AIシステムの製造者の刑事責任などの問題を取り扱っています。
こういった、AIに関連した法律書も各出版社よりちらほらと出始めている感があります。
ザクセンの立法者としてのカール大帝-カピトゥラリアからザクセンシュピーゲルまで
本書はカール大帝の生涯の活動と、中世ドイツの法典として有名なザクセンシュピーゲルとの関係について考察したものです。
サブタイトルにあるカピトゥラリアとはカロリング朝フランク国王が発した勅令を指し、ザクセンシュピーゲルは中世ドイツで用いられた法記録集で、口頭で伝承されていた慣習法を1200年ころに文書化したものです。
カール大帝はこのザクセンシュピーゲルの成立にどのような影響を与えたのか…ということを論じています。中世ドイツ史、法制史研究者におすすめです。
A.ストーン・スウィート他著 国際人権裁判所の法と政治
本書は人権裁判所の起源と進化について、法学と社会科学両方の視点から考察したものです。
欧州人権裁判所や米州人権制度、アフリカの例などを取り上げて論じており、著者のひとり、ストーン・スウィートは憲法研究などでも著名な研究者です。国際法、人権問題の研究者に自信をもってご案内できる好タイトル。
M.ディクソン他著 国際法の判例と資料 第7版
OUPによる国際法の定番タイトルの新版が刊行されました。旧版は2016年なので8年ぶりの改訂となります。
新版では国際司法裁判所やWTO紛争解決、人権裁判所や国際刑事裁判所などの判決や近年の展開が網羅されています。
国際法の定番タイトルです。
ミュンヘン版 労働法ハンドブック 第6版 全4巻
ミュンヘン版ハンドブックの労働法の新版が刊行となります。旧版は2021年なので3年ぶりの改訂となります。
新版では解雇法や大量解雇の判例や労働時間に関する改正などがアップデートされているという情報が入ってきております。
全4巻で第1巻は既刊、2巻は今秋に、3と4は来年刊行の予定です。
ご注文、お問合せなど、どうぞお気軽にご連絡ください。
〒101-0061
東京都千代田区神田三崎町2-7-10 帝都三崎町ビル
株式会社極東書店