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長谷川武次郎『日本昔噺』の戦後版?

安田財閥当主夫人訳・ヴァイニング夫人序文 安田ゆり 『日本昔話』
初版 全4巻 1947-50年 東京刊
Yasuda, Yuri, Old Tales of Japan. Vols. 1-4. Illustrations by Yoshinobu Sakakura and Eiichi Mitsui. Tokyo, Dai-Nippon Printing Co./Toppan Printing Co., 1947-50. <R18-161>
First edition. 4 vols. 8vo, 94; 96; 117; 129pp, color illustrations, original decorated boards. Vol. 1: Foreword by Elizabeth Gray Vining, The Tong-cut Sparrow, The Marriage of a Mouse, The Fisherman (舌切り雀・鼠の嫁入り・浦島太郎); Vol. 2: Foreword by N. Makino, The Peach Boy, The Lucky Cauldron, The Flower Blossomer (桃太郎・文福茶釜・花咲爺); Vol. 3: Foreword by Alice Grew, The Strong Boy, The Monkey and Crab Fight, The Luminous Princess (金太郎・猿蟹合戦・かぐや姫); Vol. 4: Foreword by Lady Gasgoigne, The Old Men with Wens, The One Inch Boy, Kachi Kachi Mountain (瘤取り・一寸法師・かちかち山).

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安田ゆりは、本名安田百合子、大久保利通の八男で横浜正金銀行頭取を務めた大久保利賢の長女、大久保百合子で、当時の安田財閥の当主安田一(安田銀行頭取、1946年公職追放)夫人、弟はロッキード事件の大久保利春元丸紅専務であることが知られています。

本書の第2巻の序文は牧野伸顕(大久保利通の次男で、10歳からアメリカで教育を受け、後に内大臣、戦中戦後のリベラリストとして知られた)で、姪の安田ゆり夫人の要請を受けて本シリーズを出版させたことが書かれています。

又、第1巻の序文を当時の皇太子(現上皇)の家庭教師を務めたヴァイニング夫人(Elizabeth Gray Vining, 1902-99)が書き、戦後の英語教育の普及を説いています。

第3巻の序文は戦中の知日派大使ジョセフ・グルー夫人が書いています。二人の挿絵画家阪倉宜暢、三井永一は戦後画壇で活躍した著名人です。

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