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給湯器が壊れた日、鍋で作ったお風呂の思い出
「昔住んどった家の風呂は、鍋で湯を沸かしてた」
そんな話をしたら、大抵の人は「え、マジで?」って顔する。今どきの家でそんな経験したことある人、ほとんどおらんやろな。
小3まで住んどった借家の時の話。
家はボロボロやったけど、どっか懐かしさのある雰囲気があって、今思えば味があった。けど、そのときはなんも気にしてへんかった。でも、給湯器が壊れたときはびっくりした。
お風呂の湯が出えへん。
「しゃあないな」と言うて、母さんが鍋でお湯を沸かし始めた。
最初は面白がって見てたけど、実際にそのお湯を浴槽に運ぶのはすごい大変やった。熱湯と水を適当に混ぜて、ぬるくならんように何回も何回も調整する。
父さんが「ちょっと熱すぎるやろ!」とか文句言うてたの、いまだに覚えとる。
あの時期はたしか1週間くらいやったと思う。給湯器が直るまでの間だけやのに、子ども心にはめっちゃ強烈に刻み込まれとる。
この前、ふとその家の前を通った。
離れてから27年経ったけど面影残っとる。不便やったけど、懐かしみたくてたまに見たくなる。
冒頭で紹介した「昔住んどった家の風呂は、鍋で湯を沸かしてた」という話は、ポッドキャスト「ファラケのグッドボタン!」の「ほぼ日のコーナー」でも取り上げています。興味がある方は、ぜひ聴いてみてください!