お金と「お父さん」
思考の学校の宮増侑嬉(大石洋子)さん(YouTube)が、こちらの動画でお金と父親のことを話されていて(宮増侑嬉(大石洋子)さんのチャンネル動画でもお金と父親のことは話されている)、父親のことを考えてみた。
お父さん。
父に対して、「愛情をくれなかった」という思いはまったくない。物心ついたときからかわいがってくれた、愛してくれた父だった。
褒めてくれたし応援もしてくれたし子どもに対して愛情深い父だと思う。
歌を歌うことやファッション、珈琲が好きで、私がそれらが好きなのは父の影響だと思う。
大学にも行かせてくれ、大人になってからも、結婚してからも、変わらず愛情をくれ応援してくれ、経済的にも私はたくさん助けてもらった。本当にとてもとても感謝している。
ただ、子どもの頃から父の嫌なところがあった。
会社を休むことが時折あり(ズル休み的な?)、欠勤の連絡を母にさせること。寝ていた部屋で起きる時間が近づいていた頃、その電話の声は何度も聞き、それがとても嫌だった。
「お父さんは働きものではない」
これは子ども心に感じていた。
母は働きもので、父のそんなところをずっとフォローしていた。苦労していた。生活が成り立っていたのは母のおかげだった。
でも、そんな母に対して、今でいう「モラハラ」な状況だった。母を下に見ている言葉、すぐ怒る、怒鳴る……それが本当に嫌だった。
さらには、私が学生時代、父が母を悲しませる出来事があった。「離婚すればいい」と思ったし、母もその方向に動きかけたけど結局離婚しなかった。
ここでは書ききれない細かな状況も思いもいっぱいある。
「うちはお金がないから」と父に言われて育てられた。家は市営住宅だったが、「ピアノを習いたい」と言ったら買って習わせてくれた。
結婚して家庭を持っていろんなことがわかると実家が市営住宅であることの理解がようやくできた。だから、それが人に言えない。
母に「モラハラ」な態度はもちろん今も続く。けれど、私は父にそれを注意することができている。
父は、「生活ができたのがお母さんのおかげだった」「お母さんに苦労をかけた」と話す。
色んなことがあって、今も色々ある。私が「モラハラ」な夫と結婚しているのは育った家庭がそうだったからかもしれない。
けれど、父が私に愛情をたくさん注いてくれたこと、たくさん助けてくれたことはまちがいなく、明るい性格や人と調和を取るところや、趣味趣向という人生のエッセンスを教えてくれたことは今の私の人生に大きく活きていて、それはお金には変えられず、得難いものをくれたと感じている。
ネットニュースでいろんな親の話を見るけど、それを思うと、ずっと尊敬できる父だとわかる。
何より私がこの世にいるのは父と母のおかげでしかない。父が父であるから私がいる。それだけで尊敬する父である。
感謝することがいっぱいで、親孝行したくとも全然できておらず、けれでも未だに、だめな娘を助けてくれるお父さん。
「こんな娘でごめんね」とずっとずっと心で謝っている。
私が将来子どもにできるだろうか。それほどのことをしてくれているお父さん。ありがとう。
親孝行するから、長生きしてほしい。