A Pastoral Symphony
ヴォーン・ウィリアムズの交響曲3番、通称田園交響曲を聴いた。
感想を詩にまとめたいと思い家にあった原稿用紙をとりだしたが、そういえば自分はそんなことやったことなかったし、全く綺麗な言葉をアウトプットできなかったため、ここに陳述することにした。
テンポ指定は全体を通してレントやモデラートであるため、特別盛り上がったりするような箇所はない。
しかし、それが自然の雄大さ、広大さを演出していて、印象派の色を強く出している。(彼は印象派の作曲家とは言われないが、過去ラヴェルに師事している。)
また、ヴォーンウィリアムズの特徴ともいえるかもしれないが、「先の見えなさ」もまた面白い要素のひとつ。
通常の音楽であれば、ある程度次の展開やコード進行が読み取れたりするところが、この曲では終わると思ったところで転調したり、その後急にフェードアウトしたりする。
初見できくと驚きがたくさんあって、様々な発見ができる。
2楽章のトランペットは、彼がかつて聴いた軍隊のラッパが7度誤って吹いていたことに由来するらしい。
全体を弦楽の厳かな雰囲気に包まれている中このソロはひと際目立つ。ちょっぴり滑稽にも聞こえるのがかわいらしい。
最後は声楽が加わり、夕焼けが沈むように徐々に溶けていく。
これまでの音楽が幻であったかのように感じさせる演出がとても美しい。
以上