どくあおむしの好きなもの

　どくあおむしはピカチュウが好きだ。もう長いことピカチュウが好きだ。ピカチュウはかわいい。ピカチュウは癒される。ピカチュウは救いだ。

　どくあおむしは悪い人間だ、生まれて来てはいけなかった、自分は楽しんではいけない人間だと悩んだ時間が長かった。好きなもの、したいこと、我慢しないと。我慢しているうちに今まで好きだったもの、今まで好きでやっていたことも、「本当に好きだったのか？」と自分自身を疑い出す。疑い出したら自分自身が嘘の塊のような気がしてきて自己嫌悪、自責、罪悪感に飲み込まれてしまう。

　そんな時、「他人の軸じゃなくて、自分の軸で生きんといけんよ。何かする時とか自分に問いかけるようにするといいよ。周りの意見とか反応とかは置いといて、自分自身に問いかける。最初は分からなくても段々分かるようになってくるから。」と教えてもらった。どくあおむしは自分に問いかけるようにした。どくあおむしはこれしたいかな？したくないかな？好きかな？嫌いかな？今まで周りの顔色ばかり伺っていたどくあおむしは自分の正直な気持ちと向き合った。

　周りに流されず自分の正直な心に焦点を当てることで、どくあおむしはとても楽になった。他人の軸で生きることをやめ、自分の軸を持つとこんなにも楽なのかと。楽しむことへの罪悪感を捨て、どくあおむしは好きなことをやろう。

　好きなことをやろうと決めたどくあおむしはピカチュウを買っている。ピカチュウを買いまくっている。どんどんピカチュウをゲットしている。誰に何を言われようともどくあおむしはピカチュウが好きだ。

　あとどくあおむしはサッカーが好きだが、今はコロナの影響でそれがままならない。今年は久々にユニフォームも買ったし、それを着て試合を観に行きたい。サポーター仲間にも会いたい。終息したらそっちも楽しみだ。

　好きなものに囲まれた生活は素晴らしい。楽しむ為にまた頑張ろうと思える。前向きな気持ちは生きる力になる。どくあおむしは今とっても楽しい。