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「歌い方も息継ぎも、全部ウツがお手本だった。」チャイTさん④

⑨一番初めに行ったライブを教えてください。
(第3話からの続き)

チャイT:
「QUIT30」は、横須賀に行って、国際フォーラムに行って、次の「HUGE DATA」ですね。この時は「行くしかない!」って神戸に行きました。
結構がっつり「CAROL」をやってくれて。神戸は「CAROL」って感じでしたね。当時のCAROLが大きくなって出てきたりとか、2015年版って感じでしたね。当時見れなかった「CAROL」を体感できるっていうのが、すごく嬉しかったですね。神聖な森の雰囲気とか。

当時、ちょうど中学生だから、音楽室とか学校も身近な物だったから、余計入り込みやすかったというか。自分もそういうのがあるんじゃないか、と思えるような夢のある作品で。それがまた音楽と繋がっていくっていうのが良かったです。
 
で、「30 th FINAL」ですね。全部最高でした、この時は。「Just Like Paradise」も好きだし。ウツの服がカッコ良かったんですよね、シャツかなんか着ていて。「RHYTHM RED BEAT BLACK」が大好きなので、「ラスグル」の5.18をずっと聴いていたんですけど。葛G(葛城哲哉さん)のトーキングモジュレーターから始まるのがもう、大好きで。
ちょうどこれ、葛Gが出たじゃないですか。それをもう生で見られる、「ラスグル」のと近い感じから入ってくれたんで、もう踊り狂いましたね、それこそ(笑)。最高でしたね。

全部好きな曲。「あの夏を忘れない」とかも大好きで。「TMN RED」に入っていて。「CAROL」も全部好きだし、「月はピアノに誘われて」とか、結構(セトリが)「EXPO」系ですよね。やっぱりこれもね、その世界観に入れたのが嬉しかったです。(席は)遠かったけど、その遠さとかを感じなくて、聞けたのが嬉しいっていう。

やっぱり、94年に終了してしまって、20年経って、この30周年を迎えて、聞きたい曲が聞けたっていう。「もう、生でライブが見られることはない。」と、あの時は思っていたから、「20年経って見られた!」っていうその奇跡というか、その感動に浸っている感じでしたね、このFINALは。
「本当に追っかけてきて良かったな。」と思いました。「ずっとファンでいて良かったな。」って。なんか、夢を叶えてもらったというか、そういう感じでしたね。

(7歳から見ているので、)ヒーローとかそういう感じですね。実際に会えると思わなかったし。近くにいるっていうのがびっくりだし。テレビの向こう側の人っていうのが、そういう感覚じゃないですか。

「How Do You Crash It?」は、時代でしたね。でも、なんかこういう活動をしてくれたのは嬉しかったです。
「1/2の助走」も、中学の時に自分の家のキーボードでちょっと練習したり。「ラスグル」ですごい好きになった曲ですね。「TIMEMACHINE」も「LOUD」も良かったし、「Be Together」でもメチャメチャ盛り上がりましたよね。(お三方も)パワーをみんな使っていた気がする。(FANKSは)TKソロでみんな座る、みたいな(笑)。
 
配信があって、「絶対この後、ライブがあるよね。」って思っていたら、やっぱりツアーが始まったんですよね。「FANKS intelligence Days」は、もう最近って感じ。「あの夏を忘れない」をやってくれたんですよね。「8月の長い夜」は木根さんファンは発狂でしたね。

この時って、(木根ソロで)何回か木根さんがアコギで弾いて、自分でそれをその場で録音して、自分のギターを重ねていって、みたいな演出をしていた気がします。いや、本当、ギターの音がすごい良かったな、と思いました、この時。木根さんファンにもそのことを伝えました。「メチャメチャいい音じゃん!」って言って。

金谷:この時の東京国際フォーラムで、私、初めて木根さんを真っ正面から見るっていうお席だったんです。木根さん、カッコ良かったです、ミュージシャンとして。今回のツアーに関する記事でも、木根さんが「メチャメチャギターの練習をしている。」っていうようなお話を見ましたけど。

チャイT:(Day10で)ウツが歌詞をメチャメチャ間違えたんですよ。それで、木根さんのところにヨレヨレ~って(笑)。「助けて~!」みたいに行ったんですけど、木根さんは、「もう今、めっちゃ弾いているから、ちょっとそっち向けない。今、無理。」みたいな感じで(笑)。「(ウツが)諭されてる~。」って思いましたね。で、ウツは木根さんの後ろの方に、ヨロヨロ~って。それがありましたね(笑)。

(ツアー初日なので、)3人とも、いろいろ確認しながら、(客席の)反応を見ながら、って感じでしたね。そんな中、木根さんは、とにかくTM NETWORKになるために、ひたすら頑張る!40周年なのに、みたいな(笑)。
あと、声出しがOKになったじゃないですか。だから、3人とも嬉しそうでしたね。やっぱり、元気に声を出してくれてっていうのと、こうして集まってくれたことに喜びを感じているような。(お三方の)表情が豊かでしたね。
 
今回、みんなの「ワー!」とか「キャー!」とか「イエーイ!」みたいな声が戻ってきて、それが聞こえてきて。「あ、(普通のステージが)戻ってきた!」みたいな。自分たちも思ったし、3人も思ったんじゃないかな、って感じました。やっとライブ感が戻ってきたっていう。「アーティストの人も、素直に嬉しいんだなぁ。」って。自分もバンドでライブをやって、ステージに立つ側だったから、「やっぱりそうだよな、同じ人間だな。」って思ったりして。それは嬉しかったですね。

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⑩一番好きなライブを教えてください(行ったことが無い方はライブ映像でも可)。

チャイT:
「ラスグル」ですかね。一番やっぱり、(DVDを)見たかな。見に行けなかったっていう思いもあるし。選曲的には「30 th FINAL」とかも好きだけど、結局やっぱり、「ラスグル」の音源とか歌とかがすごく好きなので。
前に2日分を一日で映画館でやるっていうのも見に行きましたね。タオルがもらえるっていう。「ヤッター!」って。その時も、全部良かった。ベストみたいなライブですものね。松ちゃんも見られて良かった。ビジュアルもカッコ良かったし。

この時、「DECADE」っていうビデオが出たと思うんですけど、それを買ったんですよね、当時。「オールナイトニッポン」の緊急生放送の映像から始まって。「『金曜日のライオン』、聞いてください。」みたいになって、PVがバーンって入って。これでやっと私、全部(PVを)見られて。ずーっとこのビデオを見ていましたね。

金谷:「COME ON EVERYBODY」のPVでも、チャイTさんが好きだった哲っちゃんの帽子が出てきますよね。

チャイT:そう!これでまた、「あの帽子被ってた!可愛い!」ってなって。このPV、すごい好きなんですよ。火星みたいなところで、ウツが行ったり来たりするんですよね。後ろに木根さんとかがいて、そのまた後ろに惑星みたいなのが映っていて。TMっぽい感じ。メチャメチャ世界観がカッコいいし。曲も「デデン、デーデン♪」って感じもカッコいいし。
「KISS YOU」は、松ちゃんがいた時のライブの、ウツのダンスを真似して、いつもライブではそれを踊っているんですけど。あれも中学の時に覚えたんですけど、いまだに踊れるっていう(笑)。

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⑪FANKSになったことでの人生の変化を教えてください。

チャイT:
小学校の時に、アニメソングを歌うのが好きで、「シティーハンター」も見ていて、「Get Wild」でウツの声に魅了されて、より世界に強く入っていったというか。
それでウツみたいな歌い方を真似してというか、ずっと聴いて、ずっと覚えて、なんかもう耳に入っちゃっているじゃないですか。歌い方とか息継ぎとか、そういうのがもう全部、ウツっぽい感じになっちゃうんですよね。息の抜き方とか独特な歌い方とか、それを全部真似していて。
 
ずっと歌が好きで、18ぐらいになってバンドを始めて、それから最終的に20歳ぐらいに(専門学校で歌を勉強して)。っていう。自分で音楽をやる方に進んでいくんですけど、その影響はやっぱりTMがあったからかな、っていうのは、すごいありますね。
 
うちの(バンドの)メンバーはFANKSだったんで、世代が一緒だったっていうのもあるんですけど。やっぱり、みんなTM好きで、結構。常にいろんなところでTMの作品というか、音楽に触れて生きているような感じはしますね。必ずFANKSに出会えているというか。そこでまた、仲良くなれるし。
 
「Winter Comes Around」は、高校の時にカラオケボックスで、ボーカルのオーディションみたいなのをやっていて。(応募をしたら、) オーディションを通過して、SONYの本社でまた、第何次みたいなところまで来て。ちゃんとレコーディングの部屋に入って、自分でヘッドフォンをして、(目の前に)マイクがあって。

自分の好きな曲でカラオケが入っているCDだったら大丈夫っていうので、持っていって、そこで歌って、録音してくれたんですね。それがまた、オーディションの先の審査として行くんですけど、その時に「Winter Comes Around」を歌ったんですよ。
SONYでこの曲を歌ったっていうのが、私はもう、嬉しくて。「SONY」っていう響きが大事だったんですけど、私の中では(笑)。SONYで(エピックソニーに所属していたTMの)「Winter Comes Around」を歌うっていう。
「絶対、その時代の人なんか知らないじゃん、その曲。」っていう。2000年くらいですかね。TMなんて、変な話、忘れられているような時代の時。ちょうど小室ファミリーの時ですね。

この間もカラオケに行った時に、「Get Wild」って、みんな知ってる。私より上の50代ぐらいの人とかもみんな知っているから、カラオケで歌うと「懐かしい!」みたいになって盛り上がる。「シティーハンター」も知っていますし。そういうのもやっぱり嬉しいですし。(TMは)自分の音楽活動に影響が一番あったかな、って感じはしますね。
 
普段は、車の中で聴くことが多いですね。逆に、ライブの前は聞かないで行ったりとか。なんか新譜をその場で初めて聞くっていう方が新鮮だったりするんで。
「Whatever Comes」もDJの方が「最速で流します。」みたいなイベントがあって、YouTubeで配信していて。そこで一度聴いたんですけど、そこから聞いていないですね、(Day10の)ライブの時まで。「ちょっと面白いかな。」と思って、そういう聞き方をしてみたりとか。
 
音楽自体を最近、家で聞かないんで。ちょっと生活が変わってきたってのもあると思うんですけど。それこそ、中学、高校とかはずっと何していても、歌いながら、聞きながら、みたいな。基本、ずっと歌っていたんで。歌の練習しかしていないから。だから、ほとんど何か聞いていて、音楽流しながら何かするとか、歌ったりとかしていましたね。

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