元外資系ヘッジファンドディーラーManagerMの目 日経平均と海外投資家動向の考察 2024年12月09日
本日の市場概況:日経平均は+180円の39,210円で引ける
本日の日経平均株価は大幅ギャップアップでスタートし、39,400円台を一時記録。しかし、その後は強い売り圧力によりギャップアップ分を完全に打ち消す場面があり、-500円まで急落。その後は一定の買いが入り、最終的には+180円高の39,210円で取引を終了しました。
大枠としては、9月末以降継続している「38,000円-40,000円のBOX相場」に収まる形です。日足では38,000円の下髭が確認されており、強力なサポートラインとして意識されています。一方で、もし今後37,000円台に突入して買いが続かない場合は、米国株の下落に伴い日本株も下げ足を速める可能性があります。
チャート形状の分析
現在のチャートを分析すると以下のような特徴が見られます。
BOX相場内の推移:38,000円-40,000円のレンジで推移中。
38,000円が明確なサポートライン:現時点では強力な下値支持として機能。
37,000円割れのリスク:ここを割り込むと下方向への意識が強まる可能性。
海外投資家動向
海外投資家の動向を見ると、買いの勢いは見られず、むしろ「米株買い&日本株売り」のトランプトレードが加速しています。
現物の売り越しが直近11週で-3.1兆円と大幅。
中長期的には海外投資家が日本株比率を下げる可能性が高く、強い上昇トレンドが生じにくい状況。
海外投資家動向を総括すると「スクエア(中立)」な状態といえます。
投資戦略:トレンドを活用した戦術の継続
「トレンドをテイクする装置」である<225id>は引き続き順張りの買いシグナルが点灯中。
現在は12/3の39,150円買いから+620円幅順行中。
2024年の最大順行幅トータルは+38,320円に達しており、トレンドフォロー戦略が有効性を発揮しています。
注意すべきは、<225Ai>が「1000円幅程度のBOX相場には弱い」点です。現在のようなレンジ相場では慎重なポジション管理が求められます。
投資主体別売買動向
直近の投資主体別動向では、海外投資家の買い姿勢に変化はなく、大幅な売り越しが続いています。
11月第1週~第4週の合計:現物-8,815億円、先物-5,724億円(合計-14,539億円)。
日本株全体の中長期的な上昇トレンドには厳しい状況が続く可能性。
結論:今後の注目ポイント
日経平均は引き続き38,000円-40,000円のBOX相場で推移していますが、トレンド転換の兆候には注意が必要です。
38,000円のサポート維持:これが崩れると、下方向へのリスクが一気に高まります。
海外投資家の動向:積極的な買いが見られるまでは、大きな上昇は期待薄。
短期的な順張り戦略の有効性:<225Ai>のサインを活用しつつ、BOX相場の特性を考慮した柔軟な対応が鍵。
引き続き、トレンドと投資主体別動向に注目して相場を追いましょう。