雨が降る日は。
雨が降る日は過去のよう。
まるでひとつの追憶を自ら動いているような。
傘が4つ5つ流れる道に
ぽつりぽつりとしずくが屋根から降るような。
そして・・・
静かになった雨の道。
雨だけ降ってる雨の道。
雨が降る日は過去のよう。
いくつにもいくつにも重なり重なりい去く時が
とどまりとどまりいくような。
大量殺人 長篠合戦
にくしみあう訳も無いのに
人を殺すというのは
なんと悲しい事でしょう。
柵、柵
苦しい心を 隠すように
握っている鉄砲
射て、射て
手の中の汗
せまりくる敵
何故あれが敵なのかね。
泥土の上に
何千の魂
顔をたたきつけていく。
18歳 My Birthday
振り返っても自分の足跡が見えてこない
走りすぎたのか、ぼんやりきたのか、
それすらもわからない。
それでもいい、とにかく生きてきた。
充分じゃあ、ないのか。
結果から測る自分の重さを誰が決めれるというのか。
ならば結果は気にしない。
そう、昨日までの話なんてもうやめた。
その代り明日の話だってしやしない。
だから今-俺がある。
月の曇る中秋の夜。
外には車の通り過ぎる音。
誰もいない沼がある森
立ち尽くす体に、風は力なく吹きすぎる。
湖上は、青から緑へ変わり、
蛙の鳴き声が一層騒がしくなる。
雨に打ちつけられる湖は、
太い鳥肌を立て、
湖を押し包む木々はざわざわとゆれていく。
グアッ、グアッ、グアッ
グアッ、グアッ、グアッ
グアッ、グアッ、グアッ
ずぶ濡れになりながら
体が動こうとしない
-この倦怠(アンニュイ)
黒い夜
果てしなく吹く
風、風。
限りなく深い
闇、闇。
笑いかける月。
夜の街は孤独が好きだ。
この日本で
今日も日本では、一日が過ぎる。
明日も日本での、一日を過ごす。
朝、昼、晩 胃袋に食物を詰め込み
テレビと雑誌、人から人への情報で
頭の中を満たす。
満足していないのは僕だけじゃないだろう?
日本のどこかで守るための軍隊は今日も訓練を行い、
空砲が野に響いている。
国が国であることに飾りが必要だというなら
僕が僕であるために飾りが必要になるということだ。
そんなこだわりにこれっぽっちの価値もないさ。
今日も日本では、一日が過ぎる。
明日の見えない何かを切り捨てて。
どんなものが売れますか?
軽い眼鏡が今日も飛ぶように売れました。
フレームも軽い、レンズも軽い
そのレンズを通して見る世界も軽い
そんな眼鏡しかここでは売れないんです。
沈黙
しんと静まり返った中で僕は何も考えていません。
夢も明日も昨日も、もちろん今日も。
静かなことに満足してしまい
寒さも痛みも悲しみも恐ろしさも
しんと静まり返った中で僕は何も考えていないのです。
<了>