私のPlaylist | 5. 星野源 / 地獄でなぜ悪い
現実は地獄でしかない。天国と地獄というものがあるなら、間違いなく地獄だ。貧困で人は死に、暴力が満遍なく振るわれ、今日もどこかで誰かが誰かの命を奪っている。無責任な悪評が電子の世界を闊歩し、誰かの心を殺してる。身体にも心にも不調をきたして、動けなくなって、何をするにも何かを食べるにも億劫だ。
だけど私たちは、この地獄で誰かを想う。
この地獄で花を愛で、美味いものを食い、酒を飲んで酔っ払う。
答えの無い話題で夜を明かし、そのまま雑魚寝しながら、夢を語る。
誰かの幸福を祈り、誰かの絶望を憎みながら、出口もない地獄を進んでいる。
それの、何が悪いのか。そんなんでいいんだと、私はあなたを肯定する。
地獄でいいのさ、地獄をゆこう。
迷ってもいいさ、いけばどこかなんて自ずとわかるから。
大好きな曲です。どんなことを世間で言われようとも、私はこの曲を愛する人間の一人。現実を生きることがしんどい時、この地獄でさえも肯定してくれるこの歌をよく聞いています。どうしようもない地獄だけれど、それでもいいんだと。私はこの地獄を進んでいくんだと、鼓舞するためでも、慰めるためでも、確認するためでもあります。プレイリストの曲それぞれにはそれぞれにあったシチュエーションがあり、自分のメンタルがあります。こんな時には、この曲を聞きたい。この曲が合っている、と自分が感じる曲があれば、是非教えてくださいね。楽しみにしています。
本当にどうしようもなく下品な理由で、聴けなくなってしまったことは残念であるけれど、そもそも紅白自体観ないのでそこまで問題なかった。
いつでも聞きたい時に、いまはインターネットを使えば聞ける。だからといって、批判なんてされていいはずがなかったはずだ。
作品は創作され、産み落とされて発信された瞬間から個々人の感性によって別物として記憶に保存される。それはその人の記憶が感情として、想いとして作品に残るため、ある種の履歴効果といえるかもしれない。作家がいかなる想いを込めても伝達過程でそれは失われてしまう。もちろん、受け取る側との波長なのか、周波数なのかが合うと作者のそれに近いものとして伝わることがあるかもしれないが。