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過去問チャレンジ/R6_Ⅱ-2-2 [5]end
R7年度技術士第二次試験の合格を目指すブログです。
受験部門と科目は・・・
建設部門「施工計画、施工設備及び積算」です。
前回以前の投稿では、令和6年度の当部門・当科目のⅡ-2-2の解答骨子案(≒目次案)、問い(1)の解答案を掲載しました。
◆問題文(再掲)
解答案の作成にあたり、問題文が近くにないとやりにくいので、
くどくなりますが、その問題文を以下に示します。
R6:Ⅱ-2-2 大雨の影響により2か所で地すべりが発生し、集落へ通じる村道が通行不能となったため、模式図のように2つの集落が孤立した。村道付近を走る鉄道及び河川には今のところ地すべりの影響は及んでいないが、小雨がまだ継続している。地すべりの対策責任者として下記の内容について記述せよ。
(1)被害拡大防止のため、種々の調査に先立って喫緊に必要と考えられる応急対策を2つ挙げ、その特徴を2つの評価軸で比較せよ。
(2)雨が上がり、各種調査結果等をもとに地すべりの収束を確認した。安全に応急復旧工事を行うため、PDCAサイクルにおける計画段階(P)で考慮すべき事項を挙げ、計画実施後の検証段階(C)及び是正段階(A)でのそれぞれの具体的方策を述べよ。なお、是正段階(A)の解答に当たっては、検証段階(C)にて得られた結果が、当初の計画段階(P)の想定から逸脱していたことを前提とすること。
(3)調達できる人員や重機台数が限られているため、何れか一方の地すべりの応急復旧工事を先行して実施することになった。利害関係者及び衝突する利害を挙げ、具体的にどのようにその利害を調整するかを説明せよ。
![](https://assets.st-note.com/img/1729236911-WEM6BLDO7mhu1HzAt4ykRpTf.png?width=1200)
◆解答骨子案(≒目次案){再掲}
解答の作成にあたり、目次のような形式で「骨子案」を作りました。
(1)調査前に喫緊に行う応急対応工2つ
・対策工2つ挙げる
・各対策工を2つの評価軸で特徴を比較
(2)PDCAサイクルによる応急措置
・PDCAサイクルにおける計画段階(P)で考慮すべき事項
・計画実施後の検証段階(C)の具体的方策
・是正段階(A)での具体的方策
→A段階では、Cに結果、Pの想定から逸脱していた前提とする
(3)いずれか一方の応急措置工事の先行実施
・利害関係者を挙げる
・衝突する利害を挙げる
・具体的な利害調整方法
★解答案作成{(1)(2)は再掲}
(1)調査前に喫緊に行う応急対応工2つ
1)応急対応工2つ
①水抜きボーリング工
②抑え盛土工
2)評価軸2つ
ⅰ)施工場所
ⅱ)施工期間
3)評価軸による各応急対策工の特徴
ⅰ)施工場所
①水抜きボーリング工
・孤立集落を解消するには、村道の復旧を行う必要がある。
・すべり面の上部の地下水以上を抑える必要がある。
・損壊した村道辺りから水平ボーリングを、平面的に扇状に数本行う。
②抑え盛土工
・村道辺りに抑え盛土を行うと、地すべり下方のさらなるすべりを発生が懸念されるため、地すべりの下端、つまり村道の下方で行う必要がある。
・施工に必要な重機を、村道から下方に移動および設置を行う必要がある。
★まとめ
・崩壊した村道付近で応急対策を行う方が、施工ヤードを新たに使う必要のない①水抜きボーリング工のほうが有利と考える。
ⅱ)施工期間
①水抜きボーリング工
・すべり面を貫くところまでボーリング削孔を行う
・層厚が大きい場合に、ボーリング延長と本数が必要となり、時間を要する
・想定以上に水が抜けないことがあり、ボーリング本数が想定より増え、施工期間が長引く恐れがある。
②抑え盛土工
・すべり面下端に盛土を構築する
・施工ヤード、盛り土構築場所まで仮設道を構築する。
・盛土材の供給元、運搬の段取りが必要である。
★まとめ
・時間的な面から不確定要素の少ない②抑え盛り土工が有利と考える。
(2)PDCAサイクルによる応急措置
1)PDCAサイクルにおける計画段階(P)で考慮すべき事項
・地すべり頭部の新たな亀裂の有無を確認する。
・すべり頭部にて、すべり部と不動部を挟み伸縮計を設置し、その変動を毎日記録をとる。
・すべり内部で新たな湧水の発生の有無を毎日確認する。
2)計画実施後の検証段階(C)の具体的方策
・水抜きボーリング孔より地下水が排水されるかチェックする。
・すべり末端部の抑え盛り土により、その下方に新たなすべりが発生しないか確認する。
・前記1)で考慮すべき事項を継続して行う。
3)是正段階(A)での具体的方策
この段階で、計画段階(P)の想定から逸脱していた結果が、計画実施の検証段階(C)で確認された場合
→地下水が排除されない場合、追加で水抜きボーリングを行う。
→一旦行った抑え盛り土を、地すべり頭部の伸縮計の観測値と確認しながら、盛土量を減らす。
(3)いずれか一方の応急措置工事の先行実施
1)利害関係者
・集落Aの住民代表者
・集落Bの住民代表者
・村道管理者(または代行者)
・鉄道管理者(または代行者)
・河川管理者(または代行者)
・災害復旧事業者(村または管轄となる都道府県)
・復旧工事の施工業者
2)利害関係者で衝突する利害
・復旧工事は後行とされる集落側の不満
・村道βの地すべり復旧に伴う鉄道への影響
・村道βの地すべり復旧に伴う河川への影響
3)利害に対する具体的な調整方法
・鉄道と河川には、復旧工事が各々に影響しない工事方法を、
災害復旧事業者が提示する。
・復旧工事が後回しにされる集落に対し、復旧完了までの生活の補助方法を
災害復旧事業者が提示する。
以上、私の解答案ですが、「施工計画、施工設備及び積算」技術士の皆様、
いかがでしょうか?
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